はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

【後編】「規制VS教育」スランプを乗り越えたBTCの先にあるもの

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の「規制VS教育」(後編)
「規制VS教育」の後編記事はこちら。仮想通貨に関する”規制の在り方”について一石を投じ、安易な規制は逆効果だとして”教育の必要性”を訴えています。前編から先にお読み下さい。

この記事の【前編】はこちら

【前編】「規制VS教育」スランプを乗り越えたBTCの先にあるもの
【前編】仮想通貨及びブロックチェーン技術は、革命的かつ非中央集権的な特性を有しているが、その一方で弊害も生まれており、各国の規制など”従来のルール”を適応させるのは極めて不合理かつ非効率的とされています。この状況を打破するための『監視と教育』の必要性とは。

仮想通貨資産の定義

ユーザーにキャピタルゲインやインカムゲインでの利益を与える、あらゆるトークンを仮想通貨資産と定義できます。

国によって仮想通貨資産に対する規制は異なりますが、コミュニティ内で所有するトークンがホルダーに対し何らかの利益をもたらした場合、それは資産と見なされるべきです。

COSSやNEOのような仮想通貨を例にとってみると、異なるフォーマットで配当を提供しているのがわかります。

COSSは、通貨の取引で徴収した手数料をCOSS所有者間で分配することができます。

NEOは「GAS」と呼ばれる資産を生成し、BTCやETHに変換することが可能です。

相違点は、「トークン獲得のために通貨を購入する必要があるのか、無料で獲得できるのか」という点です。

トークンの獲得条件は、Airdropや、プラットフォームの使用、コンテンツの作成のいずれかとなります。

一方、”ユーティリティトークン”は、何らかの機能を目的に発行されており、金銭的な対価を目的としていないのが特徴です。

よって、ユーティリティトークンに対して、通常の仮想資産と同様の規制がなされるのは賢明な判断ではありません。

仮想通貨の成功と失敗

”教育なき規制”は、何の役にも立たないことは明白です。学びを得る最善の方法は、失敗することにあるからです。

成功への魔法のような方程式など存在せず、そこにあるのは試行錯誤の連続です。

群を抜いて賢い人は、違うことからも学びを得られるかも知れませんが、その過程でも失敗は付き物です。

要は、他人を見て「良し悪し」を判断するのではなく、自分自身の資産でリスクを犯し、学びを得る方を選ぶべきだということです。

投資方法や目的、技術面への理解、テクニカル分析の知識、感情の制御、そして失敗後の挽回策について、教育を進める必要があり、ただ闇雲に仮想通貨を排除したり、規制を設けるのは得策ではありません。

もちろん、一般投資家が詐欺や資金洗浄などの犯罪行為から守られるべきであることに対して異論の余地はありません。どのように行動するかが大切なのです。

私は人間の性善説や、市場を自主規制させておけば大丈夫、という考えを安易に信じたりはしません。

規制を促進すべき理由は、数多く存在しています。

理由の中には「陰謀論」のようなものもありますが、それを判断するのは私の役目ではないので、その判断はみなさんに託します。

カルテルの投稿を読み解く

読者の方々の中には、この元投稿をご覧になった方がいるかも知れませんが、もし特殊な視点での分析に興味があれば、Cryptoinvestorでご覧になってみてください。

特筆すべき点は、権力者によって構成されたカルテル(組合)が存在しており、そこでは”恣意的にビットコイン(仮想通貨)市場を下落させている”と語られていることです。

理解できる部分もありますが、BTCにおける過去の歴史を忘れているように感じます。

2014年に破綻した「Mt.Gox」の影響で、ビットコインは80%以上の大幅下落を経験しています。

中長期的な下落を伴う「弱気相場」を形成する要因はいくつも存在しますが、ビットコイン先物は、富裕層が契約満期前に多額の売りを仕掛けることができることからも、市場操作には打って付けであると言えるでしょう。

先物取引を使えば、2通りの方法で”巨額の利益”を生み出すことができます。

まずビットコインを利確して法定通貨に戻し、今度は下落を使用したドテン売り(空売り)で利益を生み出す方法です。

今後も私たちは、一部の富裕層(クジラ)による市場操作を見ることがあるかもしれません。

興味深いことに、世界的財閥であるロックフェラー家や、世界有数の投資家であるジョージ・ソロスの関係者も仮想通貨市場への参加を表明しているとされています。

ただし、”市場に参加するまでの期間”は定かではありません。

私たちが肝に命じておかなければならないのは、アンチマネーロンダリング(AML)や本人確認(KYC)を無視するような、人間の性です。

アカウント作成に関する責任に焦点を当てることも、今後施行される「規制の成功」に繋がるかも知れません。

ハッキングと仮想通貨

仮想通貨の歴史は、ハッキングと共にあります。

革新的なテクノロジーを導入する仮想通貨市場は、インターネット上で巨額の資金のやり取りを行うため、ハッカーからすると”格好の的”であると言えるでしょう。

ただし、このことは必ずしも負の側面だけではありません。

人間は絶えずストレスが掛かる環境下にいることでこそ、最大限の成長に向け取り組み、最悪の状況を打破することができるのです。

もちろん、ハッキング自体を正当化しているわけではありません。

結果的にビットコインと同等の反発力(レジリエンス)がある仮想通貨は、安泰であるという見方もできるでしょう。

まとめ

仮想資産に対する規制がともかく、仮想通貨に対する規制は安易に課すべきではないということです。

もちろん、KYCやAMLに対応するための”中央集権的なシステム”が機能していることが前提ではありますが。

仮想通貨は、世界中の人々に対して”国境、政府、法律、金融政策、経済モデルに縛られない決済”を提供できる画期的なシステムであり、これを自分たちの手で壊すのは反対です。

いかなる人物も、使用を望む通貨に対する「不適切な制限」を受けるべきではないのです。

私は、”規制なき仮想通貨”を使用した結末がどのようなものであったとしても、その結果を受け入れることができます。

強制的に違法にしてしまえば、無用な争いが生まれるだけで協調は生まれません。

この状況を乗り切りましょう。

Beyond the Slump: What’s Next for Bitcoin? Regulation vs Education

Apr 18, 2018 by Pedro Febrero

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/25 火曜日
17:47
ギャラクシー・デジタル、ポリマーケットとカルシで流動性提供を検討=ブルームバーグ
仮想通貨投資大手ギャラクシー・デジタルが予測市場プラットフォームのポリマーケットとカルシでマーケットメイカーとして流動性提供を検討。既に小規模実験を開始しており、機関投資家の参入で市場の成熟が加速する可能性。
17:39
ビットコイン急落の背景は ETF・DAT・ステーブルコインの3大需要が逆転=NYDIGレポート
NYDIGは最新レポートでビットコイン急落の本質を明らかにした。ETF資金流出、DAT企業のプレミアム崩壊、ステーブルコイン供給減少という3大需要源の反転により、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻したことが大きく影響している。
17:34
ソラナとXRPのETFが好調 資金フローの明暗が鮮明に
ビットコイン・イーサリアムETFが週次で大幅流出する一方、ソラナとXRPの現物ETFは資金流入を維持。20日連続流入のSOLや週次トップのXRPなど、資金フローの明暗を比較する。
17:05
CMEグループ、仮想通貨先物・オプション取引高が過去最高を更新
CMEグループが11月21日に暗号資産先物・オプション取引で過去最高の79万4,903件を記録。年初来の平均取引高は前年比132%増となり、機関投資家の参入拡大と市場成熟を示す。
15:38
SEC、Fuseエナジートークンを証券非該当と判断 実用型トークンに新たな道筋
SECが英Fuse Energyの実用型トークンを証券非該当と判断し、ノーアクションレターを発行。DePIN分野の規制明確化が進む中、市場規模は190億ドル(約2.9兆円)に達し、前年比270%の急成長を記録。
13:54
「プレミアムで取引されるデジタル資産トレジャリー企業は少数に」ビットワイズ見解
ビットワイズCIOがビットコインなどを保有するDAT企業の今後を分析した。プレミアムを維持できるのは一部のみで、多くはディスカウント価格で取引されると予想している。
12:13
中国、ビットコインマイニング世界3位に復活か シェアの14%を占める=ロイター
ロイター通信によると、中国のビットコインマイニングシェアが2021年の全面禁止後に約14%まで回復し、世界第3位に返り咲いた。新疆や四川で余剰電力を活用した地下採掘活動が活発化。
12:01
JPモルガン、仮想通貨企業CEOの口座閉鎖か 「チョークポイント2.0」と波紋を呼ぶ
ビットコイン決済アプリStrikeのCEOがJPモルガンの口座を閉鎖されたと訴えている。仮想通貨業界への銀行サービス拒否が続いている可能性が浮上し波紋を呼んでいる。
11:44
グレイスケール、XRP・ドージコインETFを上場開始 管理手数料は初期免除
グレイスケールがXRP・ドージコイン現物ETFを11月24日にNYSE Arcaで上場開始。管理手数料0.35%、初回3カ月間または10億ドル到達まで無料。米国初の純粋なドージコイン現物ETFとして、キャナリー・キャピタル、ビットワイズに続く市場参入。アルトコインETF市場が急拡大中。
11:35
米ビットコイン現物ETF、4週連続で資金が純流出
米上場の仮想通貨ビットコインの現物ETFは、先週の資金フローが約1,914億円の純流出だった。これで週次としては4週間連続で純流出となったが、ポジティブな見方も上がっている。
06:50
金融庁、仮想通貨交換業者の責任準備金積立を義務化へ
金融庁は仮想通貨交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることがわかった。金商法適用の議論が進む中、投資家保護を強化する。
11/24 月曜日
17:50
ブラックロック、ビットコイン投資の本質は「デジタルゴールド」 機関投資家が重視する“真の価値”とは?
世界最大の資産運用会社ブラックロックのデジタル資産部門責任者が、機関投資家がビットコインに投資する理由を解説した。「デジタルゴールド」としての価値保存機能が重視される一方、決済手段としての利用は依然投機的との見方を示した。
11:47
ソラナのインフレ率を下げる改善提案 今後6年で2,230万SOLの発行量削減見込む
仮想通貨ソラナのコミュニティがインフレ減少率を引き上げる改善提案を公開した。目標インフレ率への到達が6年から3年に短縮する見込みだ。
10:25
「仮想通貨市場の弱体化、背景にマーケットメーカーの機能不全」トム・リーが指摘
ビットマイン会長が仮想通貨市場の下落が続いている要因を分析した。10月10日の清算イベントがマーケットメーカーを機能不全にしていると見解を示している。
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧