はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム:PoWとPoSを組み合わせたハイブリッド型システムを提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

EIP1011とは
Chih-Cheng Liang氏とDanny Ryan氏によって「Ethereum improvement proposal 1011」が提案されました。その中で、「Hybrid Casper FFG」というPoWとPoSを組み合わせたハイブリッド型のコンセンサスアルゴリズムシステムが提案され、新しいPoSを実現するための”Casper”の第一歩となるのではないかとされています。
EIP1011の進捗
4月20日に行われた開発者間会議で、「EIP1011」を提案したDanny Ryan氏は、提案したコードについて”レビューやコミュニティでの議論に向けた準備が整った”ことを明かしました。しかし、この変更は既存のソフトウェアとは共存できず、ハードフォークを前提としていることからも、実装はまだ先であると考えられています。

イーサリアム合意形成変更コードの準備が整う

イーサリアムの開発者は4月20日、イーサリアムネットワークのコンセンサスアルゴリズムにおける仕様変更に伴う「新規コード」の準備が完了し、レビューに向けた準備が整ったことを明らかにしました。

「EIP(イーサリアム改善案)1011」で提案された、「Hybrid Casper FFG(Friendly Finality Gadget)」は、エネルギー消費に重きを置くマイニング手法から、”Minting”とも呼ばれる、より環境に優しい手法に推移していく長期的な計画とされており、その第一歩が踏み出されたことになります。

「イーサリアムは現時点で、ネットワーク上でブロックチェーンにブロックを追加する際のコンセンサスプロトコルに、「proof-of-work(以下、PoW)」を採用しており、その”証明”として多くのリソースを必要とします。

しかし、イーサリアムを発行したVitalik Buterin氏と開発者は、最終的にイーサリアムを特殊なウォレットに保管し、不正を行なった場合には、その”資産”を失うリスクを負うことになる「proof-of-stake(以下、PoS)」型のコンセンサスアルゴリズムへの移行を検討中です。

このPoSへの移行計画(コードネーム)は、『Casper』と呼ばれています。

もしEIP1011が適用されれば、2017年に公開された論文から議論が続いていたPoW及び、PoSを組み合わせた「ハイブリッドなシステム」が採用されることで、Casperへの完全移行に向けた重要な一歩となるでしょう。

Casperには賛否両論も

Casperの提案からしばらく経ちますが、識者の間でも賛否両論が続いており、VMwareのセキュリティ研究者は先月、イーサリアムのPoSへの移行は”根本的に脆弱である”と主張しています。

一方で、4月20日に行われた開発者間会議にて、Chih-Cheng Liang氏と共にEIP1011を提案したDanny Ryan氏(以下、Ryan氏)は、提案したコードが、”レビューやコミュニティでの議論に向け、準備が整った”ことを発表しました。

発表の場で、イーサリアムを使用する顧客への開発業務はすぐにでも開始でき、彼自身が正規の検証エンジニアとやり取りを行なっていることを明らかにしています。

またRyan氏は、「このパズルは完成に近付きつつある。」と語り、「フォークを行うブロック番号の特定を議論する段階まで来た。」と付け加えました。

この変更は既存のイーサリアムソフトウェアと両立できないため、変更を適応するためにはネットワークに対するハードフォークを行わなければなりません。

つまり、変更が施行されるまでにまだいくつかの手順が残っているのです。

Ryan氏は、以下のように言葉を結んでいます。

「いつテストが行われるかは定かではないが、議論の場として”EIP”を活用した後に開始できればと。」

The Code for Ethereum’s Consensus Change Is Now Ready for Review

Apr 22, 2018 by David Floyd

参考記事はこちらから
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:45
「サトシ」か「ビット」か? ビットコイン価格高騰で基本単位論争が再燃
ビットコインの価格高騰に伴い、コミュニティではその基本単位「サトシ」変更の議論が白熱している。サトシを廃止すべきというビットコイン改善提案177にジャック・ドーシー氏が支持を表明する一方で、反対意見も多く論じられている。
14:00
ブラックロック「BUIDL」で利回り増やす取引戦略 BounceBitが実証試験
BounceBitがブラックロックのトークン化米国債「BUIDL」を担保に利用して、年利20%を実現した取引戦略を公開した。ステーブルコインを担保とするよりも利点があるとしている。
13:10
個人ノード運用を容易に、ヴィタリックの新たなイーサリアム拡張案とは
仮想通貨イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が新L1スケーリング計画を発表。個人のノード運用を容易にする「部分的ステートレスノード」でガスリミットを10~100倍に拡張する革新的アプローチを提案。
12:35
米上院、ステーブルコイン規制『GENIUS法案』の審議進行可決
米上院が仮想通貨ステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」の審議を66対32で可決。消費者保護や倫理規定を強化した修正案で超党派合意が進展。
11:59
ビットコイン下髭で押し目買い意欲旺盛か イーサリアムにも機関投資家の強い関心
過去最高値の更新まで目前のビットコインは米国債格下げなど不透明感のある中、下髭形成し押し目買い意欲の強さを示した。50日・200日移動平均線のゴールデンクロスが目前に迫る中、イーサリアムには機関投資家の資金が集まり、CMEグループのXRP先物は初日に1,560万ドルの取引高を記録した。
11:20
SEC新委員長、仮想通貨規制を全面見直し
SEC新委員長ポール・アトキンス氏が仮想通貨規制の抜本的見直しを表明。前政権の執行措置を批判し、発行・保管・取引の3分野で明確なガイドライン策定へ。
10:35
リップル社、UAEの金融企業2社と提携
リップル社は、UAEのZand BankとMamoの2社が顧客になったことを発表。両社はリップルペイメントを使用すると説明しており、中東市場の事業を強化していく。
10:05
ソラナの新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」提案 性能引き上げへ
ソラナ開発スタジオAnzaが新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」を発表した。処理時間を理論的に約150ミリ秒まで短縮し、Web2と競合できる高速処理を実現するとしている。
08:45
ビットコイン急騰、米国債格下げと州法により"安全資産"化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは史上最高値となる10万9,000ドル付近まで上昇している。米国債の格下げを契機として米国の信用力に対する懸念が台頭し、ドル安が進行した。
08:02
ステーブルコイン大手サークル、コインベースとリップルから買収アプローチ=報道
USDC発行元のサークル社が50億ドル以上の企業価値での買収提案を複数社から受けている。リップルとコインベースからアプローチされ、IPO計画と並行して検討中か。
07:45
過去最高515億円含み益達成、エルサルバドルのビットコイン投資
エルサルバドルが保有するビットコインが515億円の含み益を達成。国際通貨基金との合意に反してビットコイン蓄積を継続中。
07:25
コインベース顧客情報流出事件、米司法省が捜査開始=報道
米司法省が仮想通貨取引所コインベースの顧客データ流出事件について刑事捜査を開始。インド拠点従業員への贈賄による情報漏洩で、ハッカーが2000万ドルの身代金を要求していた。
06:40
ストラテジー社とセイラー氏、ビットコイン投資の収益性めぐり投資家から集団訴訟
ストラテジー社とマイケル・セイラー会長が、仮想通貨ビットコインの投資戦略の収益性について虚偽の説明をしたとして投資家から集団訴訟を起こされた。
06:15
Bybit、USDT使用の株式取引開始 ストラテジーなど78社が対象
仮想通貨取引所Bybitが株式取引機能をGold & FXに追加。ストラテジーやコインベース、マグニフィセント7を含む78社株式をUSDTで取引可能。CFDモデル採用で実株保有は不要。
06:05
SEC、ソラナ現物ETFへの決定を延期 21SharesとBitwiseが対象
米証券取引委員会が21SharesとBitwiseのソラナETF提案について決定期限を延期し、パブリックコメントを求めると発表。Canary、VanEckも含む複数企業が仮想通貨ETF承認を競う中、SECの審査が本格化へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧