CoinPostで今最も読まれています

米SEC「クリプトママ」、新長官が仮想通貨規制に与える影響を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「クリプトママ」SEC新長官に期待

米SEC(証券取引委員会)のコミッショナーの一人であるHester Peirce委員長は29日、4月に就任したGensler新長官の暗号資産(仮想通貨)規制に関する方針に期待感を示した。

Gary Gensler長官は4月に米議会の上院の投票で承認されたばかり。近年ではマサチューセッツ工科大学(MIT)でビットコインに関する授業を教えたことから、仮想通貨に対する理解的な姿勢が頻繁に取り上げられるが、オバマ政権下ではCFTC長官としてドッド=フランク法の承認を推したため、投資家保護に厳しい一面もある。

関連:米SEC、Gensler氏が新長官に就任へ

Peirce委員長は4月29日に行われた通貨・金融機関フォーラム会議にて、Gensler氏が長官に就任したことで、今後数年間SECは「非常に生産的になる」との見解を述べた。

彼は他のSEC長官と同様、投資家と投資家保護に真剣に取り組んでくれると期待している。

しかし同時に彼は優れた、明確な規制の枠組みが持つ価値も理解している。

Peirce氏は2018年にSECコミッショナーに就任。ビットコインETPに肯定的な論文を公開して以来、仮想通貨やブロックチェーン技術を活用したDeFi(分散型金融)、NFT(非代替性トークン)など「技術の革新」に肯定的な姿勢から「クリプト・ママ」と仮想通貨界隈から親しまれてきた。

関連: 米SECクリプトママが語るDeFi(分散型金融)の魅力とチャレンジ

ビットコインETFへの影響

またPeirce氏は新たな長官が就任した際には、過去の議論が再燃することがあると説明。ビットコインETFの議論において、カナダのビットコインETF承認の事例や、ビットコイン先物市場の発展が市場の成熟を示す可能性を示唆した。

SECには現在、ビットコインETFの申請が9件提出されており、判断が最大(240日)延期された場合でも年内には最低でも一件は判断期限を迎える形となっており、Gensler長官に移行後の変化に期待が高まっている。

関連:ビットコインETF(上場投資信託)最新情報まとめ

このため、一部では年内のビットコインETF承認を見込む声も少なくないが、Peirce委員長は慎重な姿勢を見せた。

時期については推測できない。10年後と思う日もあれば、もしかしたら今年かもしれないと思う日もありますが、実際のところはわからない。

5月6日に非公開会議

なおSECは4月29日、米国法に基づいて非公開会議の開催を発表。5月6日にSEC長官やコミッショナーが参加することや、以下の議題について会議が進められることが開示された。

  • 差し止め命令の提起と解決
  • 行政訴訟の提起と解決
  • 訴訟請求の解決
  • その他の審査・執行手続きに関する事項

SECは米リップル社との仮想通貨XRP(リップル)の販売を巡る訴訟を繰り広げており、SECの非公開会議でもこの件について触れられると考えられている。

関連:米SECが提訴したリップル社裁判の進展と今後のスケジュールまとめ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧