NFT(非代替性トークン)扱う新機能
リップル社のチームが、XRP台帳(XRPL)でNFT(非代替性トークン)をサポートするための追加機能を提案した。XRPLにより、手数料が安く環境にも配慮したNFTが可能になるとアピールしている。
NFTは、各トークンが唯一無二の価値を持ち、デジタルアートやアイドル・アスリートの収集カード、ゲーム内アイテムなど様々な形で発行され、急速に注目が集まっている。
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環境負荷と手数料を抑える
リップル社の投資部門RippleXの公式ブログは、NFTにXRPLを使う利点について、次のように説明した。
XRP台帳を利用することで、開発者は、地球環境への負担を削減しながら、より持続可能なNFTを構築したり、そのマーケットプレイスを運営することができる。
クリエイターにとってより収益性が高く、消費者にとってはアクセスしやすく、より費用対効果の高いNFTプロジェクトが可能だという。
具体的には、NFTに使われることの多いイーサリアム(ETH)には、ガス代といったネットワーク手数料が高いという問題があることを指摘している。それに対してXRP台帳は、費用対効果の高い、スケーラブル(取引量増加に対応できる)なブロックチェーンとして構築されており、さらに、NFT取引が盛んになった時にネットワークが混雑してトランザクションが停滞してしまうリスクを防ぐためのサイドチェーンも、今後登場予定だと述べた。
また、環境面では二酸化炭素排出量削減の面で、XRP台帳は優位性があるとした。ブログによると、XRPLのエネルギー消費量はごくわずかで「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)ネットワークの12万倍の効率」を誇るという。
仕様を公開中
XRP台帳の開発を行うXRPL Labsが、XRPL上でNFTを発行するための標準を提案しており、これに基づいてRippleXのチームは、XRP台帳でNFTを構築するための追加機能を提案した。リップル社の最高技術責任者(CTO)、David Schwartz氏もこの仕様書の著者に名前を連ねている。
現在コミュニティの投票を待っている状態で、もし80%の賛成票が得られれば実装される可能性がある。この機能を使うと、NFTの取引や、オークション、また二次販売の際に売上の一部を元のNFT創作者に還元することもできる見込みだ。
この機能の利点としては「多数のNFTを保存できる効率的なストレージメカニズム」などが挙げられた。欠点としては、XRPLプロトコルの修正が必要で、それにより台帳上でより複雑で多様なデータが維持されることになると説明している。仕様書によると、機能はXRP元帳に2つの新しいオブジェクト(一般に、プログラミングで扱われる一式の機能やデータ)を導入する予定だ。
まず単一のNFTを表し、それに関連付けられたすべてのデータを保持する「NFTToken」というオブジェクト、さらにNFTトークンの売買や譲渡を表す「NFTTokenOffer」というオブジェクトが追加されるという。