はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米マイアミ開催「ビットコイン ・カンフェレンス2021」ハイライト

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

数万人参加のリアルイベント

新型コロナ対策で開催が危ぶまれたロサンゼルスから、仮想通貨都市を目指すマイアミに拠点を移し、数万人が参加する最大級のビットコイン・カンファレンス「Bitcoin2021」が6月4日と5日に開催された。主催者の発表によると、完売した2日間の会議に1万5,000人の参加者、さらに市中で行われる様々なイベントには5万人ほどが見込まれる。

同カンフェレンスには、仮想通貨支持派の連邦議員をはじめ、投資家や学者、業界著名人が一堂に介した。メインスピーカーには元米大統領候補のロン・ポール氏、シンシア・ルミス上院議員、マイクロストラテジー社CEOのマイケル・セーラー氏、スクエア社CEOのジャック・ドーシー氏などが名を連ねた。

カンフェレンスの開幕にあたり、Francis Suarezマイアミ市長が「通貨が中央銀行に縛られる時代は終わりつつある」と宣言し、ビットコインへの力強いサポートを表明した。

関連:ビットコイン・カンファレンス開催地マイアミの市長、自身の仮想通貨保有を明かす

政治家からのインプット

メインスピーカーの一人、元共和党議員のロン・ポール氏はリバタリアンとして知られる。同氏は「誰もが通貨の自由を望んでいる」が、昨今、大量に出回っている政府発行の「フリーマネー」とは意味合いが違うことを強調。このようなフリーマネーは、「全て偽物で、政治的な腐敗が入り込んでいる」と述べた。そのため、いくら金持ちになる人がいたとしても、国は貧しくなってしまうと批判した。

「自由な市場は、個人を助けるように設計されているが、選択の自由がある場合にのみ機能する」と述べ、人々の自由および金銭的自由は、ビットコインの方向性と合致すると主張。ポール氏は解決策として、「汚職で作りあげられた」連邦準備制度を廃止することが望ましいと提案した。

さらに「米国の負債は28兆ドルに膨らんでいるが、悪意のある言い方をすると、ビットコインにとってはうまく行っていると言えるだろう」と付け加えた。

ビットコインのエネルギー問題

テスラ社CEOのイーロン・マスク氏のビットコインに対する態度への批判も、このカンフェレンスでは顕著だったようだ。

この論争ではビットコインのマイニングの環境問題が焦点になっているが、強力なビットコイン支持派のマイケル・セーラー氏は、次のように語った。

「ビットコインは、エネルギー産業全体にとって、既存の価値を打ち砕くような、並外れた有益な技術だと思う。研究するにつれ、ビットコインは断続的なエネルギーを最も価値のある形で利用できることが明らかになった。再生可能エネルギーや、浪費されたり使用されずに放置されるようなエネルギーの、最も価値の高い利用法だ。遠隔地に発電所を開発したり、発電所の効率を上げることでコストを下げるためのソリューションでもある。」

このような事実が理解されれば、ビットコインのエネルギー問題についても一般に受け入れられるようになると、セーラー氏は主張した。

ツイッター社及びスクエア社CEOのジャック・ドーシー氏も、マイナーの利益追求の動機からも、ビットコインのエネルギー問題は解決に向かうとの考えを示した。

「経済の面から考えると、マイナーは最終的には利益を上げなければならないため、安価な再生可能エネルギーを使うことはマイナーの利益を最大限に高める可能性につながる。これは実に単純なことだ。ビットコインは再生可能エネルギーの使用を増やす動機となるだろう。そして、世界の何十億もの人々のために、使用されていない無駄な電力を実際に価値を生み出すものに変換する自由を与えることになると、心底信じている。」

ドーシー氏の発言は、スクエア社の直近の動きにも裏付けられている。同社は、6月5日、ビットコインのインフラ開発企業Blockstream社と提携し、太陽光発電によるビットコインのマイニング施設の建設を行うと発表した。これはスクエア社の「ビットコイン・クリーンエネルギー・イニシアチブ」の一環で、同社は500万ドル(約5.5億円)を出資し、100%再生エネルギーを利用してマイニングを行う概念実証の施設とするという。

ビットコインを法定通貨に

このカンフェレンスでの最大のサプライズとなったのは、中米エルサルバドル共和国の大統領による「ビットコインを法定通貨にするための法案を提出する」という発表だろう。

ライトニングネットワークの決済プラットフォームStrikeの創設者Jack Maller氏のプレゼン中に、Nayib Bukele大統領の声明動画が流され、「ビットコインを法定通貨とする法案を議会に提出する予定」が明らかにされた。Maller氏は「人口の70%以上が銀行口座を持たない」エルサルバドル当局から、援助を求められ、ビットコイン導入の計画を進めてきたという。

世界で初めてビットコインを法定通貨とする可能性が浮上したわけだが、国際的な金融規制や外国為替など、実際に対応すべき課題も多いようだ。

関連:エルサルバドル大統領、世界で初めてビットコインを国の通貨として認める法案提出へ

重要な論点を動画解説

エルサルバドルによるビットコインの法定通貨法案提出に関連し、特に重要な論点や世界各国で発生し得る議論について、国内大手仮想通貨取引所bitFlyer創設者の加納裕三氏が詳しく解説した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧