はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

インド仮想通貨取引所WazirX、外国為替管理法違反か 当局が指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「外国為替管理法に違反」と通知

インドの法執行機関は同国の大手暗号資産(仮想通貨)取引所WazirXが外国為替管理法(FEMA)の規則に違反したと主張、理由呈示命令を出したことが分かった。

インドの金融犯罪対策を担当する法執行機関Directorate of Enforcement(ED)は、WazirXが約279億ルピー(約420億円)に相当する仮想通貨取引について、FEMA第3条に違反した疑いがあるとして、理由呈示命令を発行。

理由呈示命令とは、企業が不正行為を行っていると思われる場合に、FEMAが発行するもの。企業には当局に対して、法的処分を受けるべきではない理由を釈明する機会を与えられる。

命令書の背景

EDは過去数ヵ月の間、インドで起こった中国製の賭博アプリの事件を捜査していた。この事件ではある中国人が違法なオンラインカジノを行い、130億ルピー(約194億円)以上を得たとして告発されていた。

さらに捜査の過程で、告発された中国人が海外から指示を受けて、WazirXでインドルピーを仮想通貨テザー(USDT)に変換し、取引所バイナンスのウォレットに送金することで、約5.7億ルピー(約8.5億円)相当の犯罪収益の資金洗浄を行っていたことが判明したという。

EDは、WazirXの運営方法には「重大な問題」があると指摘。適切なアンチマネーロンダリング(AML)措置とテロ資金対策(CFT)を実施しておらず、外国為替管理法(FEMA)に違反していると述べている。

WazirXの運営について、今回の事件以外でも調査した結果、2020年3月から2020年11月の期間に、合計約279億ルピー(約418億円)相当の仮想通貨が身元不明のウォレットに送金されることを可能にしていたとする格好だ。

WazirXのコメント

この件について、WazirXのNischal Shetty CEOは、WazirXは「適用されるすべての法律を遵守している。公式のID情報を用いて、我々のプラットフォーム上のすべてのユーザーを追跡することができる」と説明した。

また、WazirXはまだいかなる理由呈示命令も受け取っていない状況だとして、「当局から正式な連絡や通知を受けた場合は、捜査に全面的に協力する」と続けている。

今回の理由呈示命令について、ある弁護士が匿名で仮想通貨メディアThe Blockに状況を説明。命令は一連の手続きの始まりに過ぎず「不正行為が発見されたわけではない。犯罪は特定されておらず、懲罰も決まっていない」という。

EDは今後の段階として裁定手続きを行うとしている。これは、裁判官が対立する当事者による証拠や法的根拠などの議論を検討し、判断を下す法的手続きだ。弁護士は、これには「少なくとも1年はかかる」と話した。

また、裁定委員はWazirXの運営に影響を与えかねない「任意の暫定的な命令や、差し押さえ令状を発行したりすることもできる」という。

WazirXは、今回の動きを受け、公式ツイッターアカウントで「ユーザー資産は完全に安全である」と通知。

また顧客身元確認(KYC)ルールや資金洗浄対策(ALM)を実施しており、求められる時にはいつも、法執行機関に情報提供してきたと強調している。

インドの仮想通貨規制

インドでは政府の仮想通貨規制方針について、様々な情報が交錯する不透明な状況が続いている。

最近の前向きな報道としては、インドは仮想通貨を全面禁止するようなことは行わず、資産クラスの一つとして分類する可能性が高いとの関係筋の話が伝えられた。

関連インド、ビットコインが資産クラスとして分類される可能性=報道

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/01 水曜日
13:28
米SEC、株式トークン化規制実現で協議中 証券取引所グループから懸念の中=報道
米証券取引委員会が株式をブロックチェーン上で取引可能にする規制変更を協議中と伝えられる。ナスダックがトークン化証券を申請する一方、証券業界は監督強化を要請している。
11:40
リップル社のデビッド・シュワルツ最高技術責任者が年末退任へ
リップル社のデビッド・シュワルツCTOが2025年末に退任することを発表した。仮想通貨XRP台帳のコーディングに貢献した同氏は、取締役として引き続き関与していく。
11:20
SBI Ripple Asia、東武トップツアーズとの提携を発表
SBI Ripple Asiaは、新たな決済プラットフォームの構築に向け、東武トップツアーズと基本合意書を締結。独自トークンの発行に仮想通貨XRPのブロックチェーンXRPLを使う。
11:17
bitFlyer、後藤真希さん起用の新TV CMを全国放映開始
暗号資産取引所大手のbitFlyerが、歌手・タレントの後藤真希さんを起用した新CM「暗号資産知らなかった篇」を10月1日から全国で放映開始。記念キャンペーンも実施中。
11:10
「テザー社は過去最大の利益企業になる可能性」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、テザー社が過去最大の利益企業になる可能性があると試算。定期公開するメモで今回は仮想通貨が目指す市場規模の大きさについて論じている。
09/30 火曜日
19:30
ビットコインで利回りを狙う|Lombard(ロンバード)・LBTCの始め方
Lombardを通じてビットコインを利回り資産として活用する方法を解説。LBTCの仕組みや始め方に加え、注意点やリスクも整理しました。
19:11
USDHがハイパーリキッドの成長を加速させる理由
USDHはなぜハイパーリキッドを強化するのか?仕組みから収益循環、HYPEへの影響までわかりやすく解説します。
17:14
ハイパーリキッド「Hypurr NFT」エアドロに高い関心、初動のフロアプライス1000万円弱に
暗号資産(仮想通貨)HYPEを発行する分散型取引所ハイパーリキッドのNFTコレクション「Hypurr」が配布され、フロア価格800万円、24時間取引高105億円を記録した。特に希少NFTは最高7000万円で落札するなど反響を呼んだ
16:34
マーチャント・バンカーズ、ビットコイン購入 不動産の暗号資産決済に本格参入
マーチャント・バンカーズが3億円分のビットコインを購入し、FINX JCryptoと協業。不動産決済サービスや暗号資産事業強化へ動き出す。
16:25
ネイルサロン運営コンヴァノ、ビットコイン取得額が累計104億円に
東証グロース上場のコンヴァノが約15億円相当のビットコインを追加購入し、累計取得額が104億円に到達。同社は2027年3月末までに21,000BTC保有を目指している。
15:08
金融審議会が「第3回暗号資産WG会合」開催、上場審査プロセスにも言及
金融審議会が暗号資産の金商法一本化を検討。インサイダー取引規制と情報開示義務を導入し、投資家保護を強化する方針。JVCEAの審査実績や委員からの懸念も明らかに。
13:40
NYDIG、仮想通貨トレジャリー企業の評価指標「mNAV」を批判 ”不正確で誤解招く”
NYDIGは最新レポートで、仮想通貨トレジャリー企業の評価に使われるmNAV指標を強く批判した。不正確で投資家を誤解させる可能性があると指摘し、「業界から削除すべき」と主張した。
13:15
仮想通貨ファンドから1200億円流出 FRB利下げ観測後退受け=CoinShares
CoinSharesが先週、仮想通貨投資商品から約8億ドルが流出したと報告した。ビットコインとイーサリアムから流出し、ソラナとXRPでは流入が続いた。
11:51
米政府閉鎖危機に警戒感募る中ビットコイン反発、SECの新基準はアルトコインETFに追い風
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+2.56%の1BTC=114,666ドルと反発した。 デリバティブ市場では、3億3000万ドル以上の…
11:30
バイナンス、企業向けインフラソリューションをローンチへ
仮想通貨取引所バイナンスは、従来の金融企業向けにインフラソリューション「Crypto-as-a-Service(CaaS)」をローンチすると発表。ローンチの背景や内容を説明した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧