ビットコイン相場と金融マーケット
27日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比-4.16%の403万円(36,700ドル)と反落した。
短期間で上昇したことによる利確売りに加え、主要レジスタンスラインの41,000ドル手前で上値を重くしたほか、米Amazonがビットコイン決済導入計画のリークを否定したこともあり、昨日とは打って変わって反動安となった。
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昨日は35,000〜36,000ドルのブレイクにより、24時間で10億7000万ドル規模のショートスクイーズ(下図)を引き起こしてBTC急騰の原動力となった。その反面、4万ドルの節目を超えていくためには燃料切れとの見方もできる。
ただ、先日までと比較して反転シグナルも確認されており、チャートの形状自体は悪くはない。35,000〜36,000ドルの下値支持線、あるいは31,000ドルのサポートを割り込まずに切り返すことができれば、結果的に押し目となる可能性もある。
ブルームバーグ・インテリジェンスのストラテジストであるMcGlone氏は、「2018年下旬〜2019年上旬にかけて1BTC=4,000ドルで底打ちした時と類似したベンチマークを示している。20週移動平均が30%の閾値を下回って推移すると、買い集めや長期保有志向が強まる傾向にある。」との見解を示した。
現在の水準を下回ったのは、他には2020年3月のコロナ・ショックしか存在しない。
オンチェーンデータ考察
データ分析会社Glassnodeは、26日に掲載した週次レポートにおいて、「オンチェーンデータは依然として弱気のまま」だと指摘した。
2週平均(中央値ベース)で、ビットコインのエンティティ調整済みの取引高は、1日あたり約50億ドルと落ち込んだままだ。これは、5月上旬の強気局面と比較すると1/3程度の規模に留まる。
また、BTC価格が直近安値より+30%回復したにも関わらず、永久先物の資金調達率(FundingRate)はマイナス幅を増加させるなど逆相関している。下落トレンド長期化の影響による”弱気のバイアス”は払拭しきれていない。
一方で、資金調達率がマイナス圏にあることは、デリバティブ市場におけるショートポジションの増加及び下目線の偏りを示しており、将来的な買い戻し圧力となり得る。