はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

実利用広がるヘデラ・ハッシュグラフ、コロナワクチン管理やフェイクニュース対策に活用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型台帳技術の採用拡大

分散型台帳技術(DLT)を開発するプロジェクト「Hedera Hashgraph(へデラ・ハッシュグラフ)の技術は、様々な領域でユースケースが拡大している。

暗号資産(仮想通貨)の基盤であるブロックチェーン技術は、分散型台帳技術に含まれる。透明性や改ざん耐性の高さなどのメリットを活かすため、金融業界だけでなく、これまでも様々な分野で応用が進められてきた。

ヘデラ・ハッシュグラフの分散型台帳技術はDAGを採用し、ブロックチェーンとは異なる種類のコンセンサスアルゴリズムを搭載している。これにより、セキュリティの高さと合意形成スピードの速さを両立している。

コロナワクチン管理への活用

へデラ・ハッシュグラフのユースケースの1つが、最近日本でも接種が進むコロナウイルスワクチンの流通管理だ。コロナワクチンの管理では、正しい温度でワクチンが保管されていたかなど、重要な情報を記録する仕組みにへデラ・ハッシュグラフの技術が利用されている。正確な情報が記録されることは、効率的に接種を進めることにもつながる。

ヘデラ・ハッシュグラフの技術を実際に活用し始めたのは英国。2021年初め、最初は2箇所の病院でテスト利用を開始したが、その後に活用が広がると注目を集めた。

コロナウイルスワクチンは接種だけでなく、保管にも細心の注意を払わなくてはならない。超低温冷凍庫を活用して、保管温度を維持することも必要だ。

ヘデラ・ハッシュグラフの技術は、このワクチンの保管と供給に関する情報を記録するために活用されており、信頼性が高く、低コストで効率的に情報を記録できるとして、技術が採用された。

こういったサプライチェーン(供給網)管理において、分散型台帳技術を活用する動きは以前からある。世界経済フォーラム(WEF)は2019年3月、サプライチェーンにブロックチェーンを導入することを推奨する内容のレポートを公開していた。

関連:サプライチェーンにブロックチェーン導入を 世界経済フォーラムがツールキットを公開

コロナ感染の情報管理にも利用

ワクチン管理に加え、コロナウイルスの感染状況やトレンドに関する情報を提供するツール「Acoer Coronavirus Tracker」でも、ヘデラ・ハッシュグラフの技術が利用されている。このツールはブロックチェーン企業「Acoer」が開発した。

このツールは、米疾病対策センター(CDC)と世界保健機関(WHO)、ツイッターからデータを収集して視覚化する機能を持つ。データの完全性を担保し、一度保存された情報は、一次ソースから変更・改ざんされてないことを保証するためにヘデラ・ハッシュグラフの分散型台帳技術が利用されている。

以下はダッシュボードの例だ。コロナに関するツイッターのトレンド、ツイート数、どこの国や地域で多くツイートされているかなどの情報が公開されている。

フェイクニュース対策

ヘデラ・ハッシュグラフの技術は、フェイクニュース対策にも利用されている。

フェイクニュース対策に分散型台帳技術を活用する理由は、サプライチェーンに利用する理由と同じだ。公開されたニュースが一次情報のまま変更されていないことと、その透明性を保証するために、分散型台帳技術が活用されている。

ヘデラ・ハッシュグラフの技術を活用しているメディアは「NewsHash」。こちらもAcoerが開発に携わっており、フェイクニュースを防ぐ対策を考案するため、実験的に分散型台帳技術を活用しているという。

NewsHashでは、全ての記事や動画などにタイムスタンプを記録し、改ざんが事実上不可能な状態で保存。読者は「Read Mode」という設定にすると、通常のニュースと同様に記事を読むことができるが、「Prove Mode」という設定にすると、QRコードからAcoerの「スキャナーページ」に移動でき、その記事がフェイクニュースではないか確認することができる仕組みになっている。

引用:NewsHash

タイムスタンプとは

「そのデータが、ある時点で作成されたこと」を証明する仕組みや技術を指す。タイムスタンプを利用することによって、そのデータの存在性と非改ざん性を証明することができるとされる。

仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧