米財務省、インフラ法案に関して仮想通貨取引の課税対象拡大を推進か

仮想通貨規制の範囲拡大図る

米バイデン政権が、インフラ法案の予算調整案として、暗号資産(仮想通貨)取引の課税対象拡大を民主党に推進していることがわかった。関係筋の話として米メディアRoll Callが報じた。

インフラ法案とは

今後8年間で1.2兆ドル(約130兆円)を道路・橋、鉄道、港湾・空港、水道、高速通信網、電力網などの国内インフラへの投資を提案する法案。米バイデン政権の経済分野の主要政策の1つである。

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米国では、インフラ法案に関する議論が下院でも難航しており、現在は3.5兆ドル規模の予算調整案が検討されている。米財務省としては、新たな修正案を通じて仮想通貨企業の課税対象を拡大して海外口座の情報も把握する。

米政府内の匿名筋によれば、取得した仮想通貨企業の口座情報などは、税金コンプラ目的で各国政府と共有される見込み。他国で仮想通貨を取引している米国の納税者の情報を取得して、納税額を増やしていく狙いがある。

財務省が推し進めるとされる修正案では、仮想通貨業界の「ブローカー」に該当する企業・団体以外にも、海外口座保有者が設置した法的企業の「受益権所有者」(Beneficial Owners)にも拡大。米国法では、資金洗浄に係る捜査などで企業の株式の最低25%を保有する人物が受益権所有者・実質保有者に該当する。

また、財務省の修正案では、2023年より仮想通貨取引所やデジタルウォレットのアカウント保有者も規制対象となるという。

これまで、懸念されていた仮想通貨企業の「ブローカー」という定義が曖昧であったため、業界団体からはマイナーやウォレットプロバイダ、開発者など仮想通貨取引を行うユーザーの財務情報を保有していない団体も取り締まり対象となることが危惧されていた。

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課税強化が目的

元来インフラ法案に仮想通貨の取り締まり項目が含まれている理由は、巨額な費用を伴うインフラ法案の予算を補填するためだ。

米財務省が毎年公開しているグリーンブックでは、以下の通り仮想通貨企業の脱税利用が懸念されていた。

クリプト市場のグローバルな性質は、米国納税者が海外の暗号取引所やウォレットプロバイダーを利用して、資産や課税所得を隠す機会を提供する。また、米国納税者は、自分が行動できるエンティティを作成することで、米国の税務申告を回避しようとする。

暗号資産が脱税に利用される可能性に対処するためには、納税者を特定し、自主的な税務コンプライアンスを強化するための第三者による情報報告が重要だ。

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