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ビットコインのトランザクション数が再びピーク水準、イーサリアム2.0のステーキング額は300億円相当に CoinPost週次データレポート Vol.27

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9月の仮想通貨動向

9月第1週の暗号資産市場。ビットコインは週末にかけて再び5万ドル(550万円)台を超え、続伸した。

出典:CoinMarketCap

時価総額2位のイーサリアム(ETH)も、今年5月中旬以来となる3,900ドル(43万円)水準まで回復。4日には、過去24時間でバーン(焼却)されたETH量が新規発行量を大型アップグレード「ロンドン」の実装後、初めて上回った。

出典:CoinMarketCap

関連:イーサリアムで初事例 24時間の通貨焼却量が発行量越え

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は、以下の通り。(5日時点:ステーブルコイン除く)

  • ファイルコイン(FIL)+54.20%
  • ソラナ(SOL)+50.39%
  • ポルカドット(DOT)+33.72%
  • ライトコイン(LTC)+32.41%
  • チェーンリンク(LINK)+29.79%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

上位銘柄の長期的な収益性

著名オンチェーンアナリストのWilly Woo氏は過去4年間の上位通貨のシャープレシオを比較。ビットコインやドージコイン(DOGE)が上位を占めた。

  1. ビットコイン(BTC)
  2. ドージコイン(DOGE)
  3. イーサリアム(ETH)
  4. XRP(リップル)
  5. バイナンスコイン(BNB)

Woo氏は、仮想通貨市場における相場サイクルは4年周期で回っているため、稼働歴が4年以内の銘柄は含まなかった。ただ、そのような銘柄も含めると、ソラナ(SOL)、チェーンリンク(LINK)とカルダノ(ADA)がビットコインのシャープレシオを上回った。

シャープレシオとは

投資リスクに対しどれだけ収益が見込まれるかを示す指標。リスクの低い債券と比較して、どれだけの収益があるかを可視化したもので、1963年にウィリアム・シャープ氏が考案した。

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ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

CMEのビットコイン先物

CoinPost提携メディアのThe Blockの統計では、8月におけるCME(シカゴマーカンタイル取引所)のビットコイン先物は3ヵ月ぶりにOI(未決済建玉)・取引量がともに増加した。

ビットコインのRSI

著名オンチェーンアナリストのPlanB氏は、ビットコインの週足RSIが60に達したと指摘。

RSIは相場の過熱感を推し量る指標であるが、市場参加者の心理状態を映し出す指数でもある。20年10月に同水準を超えた際には、その後3年ぶりに過去最高値の2万ドルを超えたこともあり強気相場が継続。半年間70を超えて推移したほか、最大90に到達した。

2013年と2017年の強気相場でもRSIが70から90のレンジで高止まりしたことがあったと述べ、ポジティブに捉えた。

RSI(相対力指数)とは

直近の一定期間において終値ベースで上昇変動と下落変動のどちらの勢いが強いのか計測する指標相場の強弱を示すテクニカル指標。株式の世界では、一般的には70%以上だと買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎを示す水準とされている。

▶️仮想通貨用語集

クジラの動向

Clemente氏は、過去10日間でBTCクジラは20億ドル(2,200億円)相当の41,580BTCを買い集めたと分析した。

また、大口のビットコイン取引活動も再び活発化しており、3日には1,100万円以上のビットコイン取引が24,000回行われた。

トランザクション数も回復傾向

オンチェーンアナリストのTMXC氏は、ビットコインのトランザクション数が7月以降戻りつつあると指摘。再び21年5月中旬(ピーク時)の水準まで達しており、リテール(個人投資家)層からの関心が高まっていると分析した。

デリバティブ状況

オンチェーンアナリストのWill Clemente氏はデリバティブ市場における前向きな動向をリスト化。ビットコイン価格の上昇要因になり得ると予想した。

  • ファンディングレート低下
  • OIと時価総額も低下
  • レバレッジ比率も低下

また、Alex Moskovski氏は、ビットコインの無期限契約におけるOIが5月以来、3ヶ月ぶりの水準になっていると指摘。ファンディングレートも以前に比べると上昇しており、近々過去最高値(ATH)を塗り替えるセンチメントが整いつつあると分析した。

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

イーサリアムの取引所残高

仮想通貨分析サイトSantimentは4日、イーサリアムの4,000ドル復帰と同時にオンチェーンデータ上でもポジティブな動向が確認されたと言及。

20年3月時点で27%だったイーサリアムのExchange Supply(取引所預入残高)は17%まで低下。ETH価格は34倍も成長していると指摘した。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:740万ETH(前週比+24万ETH)

出典:CryptoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

仮想通貨分析サイトCryptoQuantのKi Young Ju CEOは3億ドル(330億円)相当のイーサリアムがETH2.0コントラクトにステーキングされていると指摘。一度ステーキングすると預け入れたイーサリアムを引き出すためには数ヵ月以上かかるため、長期的なETH価格は現在の水準(3,787ドル)を上回ると予想していることを示すと分析した。

99%のETHアドレス%が黒字状態

また、Moskovski氏はイーサリアム・アドレスの99%以上が利益状態にあると分析した。21年前半にも9割以上が利益状態にあった。

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは6日時点で1,778億ドル(19.5兆円)だった。

【前週比:+269億ドル(約3兆円)】

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

クリプト指標

   
日程 指標

9/7

世界初のビットコイン法施行

エルサルバドルのビットコイン法、施行へ

9月7日

中米エルサルバドルでビットコインを法定通貨と認めるビットコイン法(Ley Bitcoin)が9月7日より施行する。米ドルと並び、ビットコインの商業利用が認められる。

また、7日より同国政府が推奨する公式ウォレットアプリ「Chivo」のダウンロードも開始。利用は任意であるものの、ダウンロードした国民には30ドル(約3,300円)のビットコイン・米ドルが配布される。

このような法案を国家レベルで導入する初の事例となる。

前回の週次レポートはこちら:古参勢のビットコイン動く、DeFiプロトコルTVLは3ヶ月ぶりに過去最高水準超える

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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