本格的に動き出したか
米財務省は近いうちに、暗号資産(仮想通貨)ステーブルコインの換金や取り付け騒ぎなどといった潜在的リスクに関するレポートを公開する予定があるようだ。ブルームバーグが複数情報筋の内容として報じた。
先週、同省の官僚がステーブルコインの規制について複数回にわたって金融関係者と会談したことをロイターも報じている。これらの動きは、財務省が総合的なステーブルコイン規制フレームワークを策定する兆しとみられている。
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より具体的なレポート内容に関しては現時点では明らかではないが、財務省がステーブルコインへの市場需要が増加し今後多くの投資家が仮に一斉に米ドルに換金する場合の潜在リスク、およびそれに対応する規制監督の必要性に注目しているという。
また、レポートの提出先については、『金融市場における大統領作業部会』へ提出される予定があるという。
イエレン財務長官は7月に同部会でステーブルコインの討論会を開催し、SECのゲンスラー委員長、CFTCのベーナム代理委員長、FRBのパウエル議長などの重要関係者も参加。財務長官は当時、ステーブルコイン規制を急務として金融規制当局の責任者たちに、ステーブルコイン規制の策定を促していた。
ステーブルコインとは
ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルや円などの法定通貨に裏付けられその価値を保つ仕組みとなっている。米ドルの裏付けによるステーブルコインとしてはUSDT・USDCが挙げられる。また、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインなどもある。
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