はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン急反発で逆シンプソンズ、分散型取引所の勢いは依然衰えず

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

週明け29日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比+6.4%の656万円(57,700ドル)と反発した。

BTC/USD日足

BTC価格など仮想通貨市場は先週末、株価暴落など金融マーケットがリスクオフに傾いたことを受け大幅安となった。26日のダウ平均株価が905ドル(2.5%)安となったほか、29日の東京株式市場でも日経平均株価が急落した。

南アフリカなどで新型コロナウイルスの変異種である「オミクロン株」が猛威が奮っていることが伝わり、市場心理が急悪化したことが主な要因として挙げられる。高い感染力を持つ「オミクロン型」は変異した結果、現在普及するワクチンが効きにくい性質があるとされ、欧州や香港での感染拡大が確認されるとリスク回避売りが膨らんだ。

ただ、週を跨いで金融市場も若干落ち着きを取り戻している。BTC価格は今年10月にロールリバーサル(役割転換)したサポートライン(下値支持線)の節目で下げ止まった後に二番底を確認しに向かったが、9日深夜帯にかけて急反転。下方ブレイクアウトからの値動きでベアトラップの様相を呈した。

BTC/USD4時間足

結果的に逆シンプソンズを描いて突っ込みショートが刈り取られるような展開となったが、6万ドルを下回って推移する限りは一時的なショートカバーに過ぎないとの懐疑的な見方も残るだろう。シンプソンズ・チャートとは、米国民的アニメ、ザ・シンプソンズのキャラクター「バート・シンプソンズ」の髪型に由来する。

シンプソン・チャート(20年6月)

シンプソンズ・チャートについて、仮想通貨ファンド「Three Arrows Capital」の経営者で仮想通貨デリバティブ取引所Deribitの著名トレーダーとしても知られるSu Zhu氏は昨年、「ビットコイン市場特有のパターンであり、デリバティブ取引所の出来高や未決済建玉(OI)に左右されやすい」と指摘。

「急騰・急落局面では、ロングとショートの未決済建玉を強制ロスカットさせる、逆指値注文(ストップロスオーダー)狩りが狙われることがある。大口投資家は、利益計算に基づいて相場を一定方向に動かし、流動性の低いポジションを清算させることも可能」との見解を示した。

直近では、相場のトレンドとインジケーターが逆行するダイバージェンス発生が反転シグナルを示唆していたほか、過熱感を示す日足RSIは今年9月の底値以来の水準まで低下していた。投資家の市場心理を表す「Fear & Greed Index」も、恐怖状態を示す30以下まで転落するなど、過熱相場から一転して悲観状態が強まっていたと言える。

同指標は、ボラティリティ、市場のモメンタム、SNSの感情分析、ドミナンス、Googleトレンドから算出するものだ。

Fear & Greed Index

テクニカルアナリストのMatthew Hyland(@Parabolic_Matt)氏は、今回の相場のサイクルが、「昨年9月〜12月にかけての強気相場の過程に類似している」と指摘。フラクタル(相似性)構造にあると主張した。

出典:Matthew Hyland

分散型取引所の隆盛止まらず

CoinPostと提携する米The Blockのデータによると、分散型取引所(DEX)の月次データにおいて、11月の出来高が1,000億ドル(11兆円)水準に達した。

今年7月の最低値563.5億ドル以来、月間出来高は増加し続けている。

市場を牽引しているのはイーサリアムブロックチェーン基盤の最大手DEXのUniSwapで、V2が473.7億ドル、流動性プロバイダー向け機能を拡充したV3が240億7000万ドルに及ぶ。

これに伴い、イーサリアム(ETH)のバーン(焼却)数も大きな伸びを観測。バーン数比率のリーダーボードを確認すると、最大手NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスのOpenSeaなどと並び、UniSwapが上位を占める。

ultrasound.money

バーン数はすでに累計100万ETHを超えており、ETHの需給面でも好影響を与えている。

関連:わずか2年で30倍以上、仮想通貨イーサリアムが高騰する5つの理由

関連:コインチェック、フィナンシェと提携で第二弾「IEO」の実現目指す

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧