スペイン議会はブロックチェーン技術と仮想通貨に有利な規制草案を満場一致で支持

スペインで仮想通貨とブロックチェーンに関する規制の見直し
スペイン議会は、満場一致で、技術革新と仮想通貨の基盤であるブロックチェーン技術を優遇する規制の作成を求め、下院の財務公共機能委員会の出席者全員の支持を得ました。

スペインで仮想通貨とブロックチェーンに関する規制の見直し

スペインEuropa Press紙の報道によると、5月30日、スペイン議会は、満場一致で、技術革新と仮想通貨の基盤であるブロックチェーン技術を優遇する規制の作成を求めました

与党である国民党の賛同を集め提案された草案は、下院の財務公共機能委員会の出席者全員の支持を得たことになります。

この草案では、BTCなどの仮想通貨とブロックチェーンに関する規制の見直しを求めるとともに、仮想通貨を管理されたテスト環境、いわゆる「規制のサンドボックス」を通じて、市場に導入することを提案しています。

また、ブロックチェーン技術がもたらす、費用削減面での利点、仲介業者なしに支払いや送金が可能になるという利点などを持つシステムとして宣伝し、スタートアップ起業育成の必要性なども盛り込むという点についても、議会は合意しました。

更に、この草案では、新技術を導入しているすべての企業がスペイン財務省への情報開示義務を遵守し、定められた通りに納税申告をすることを確実なものとするため、「バランスのとれた仕組み」を導入することの必要性に言及するとともに、仮想通貨のリスクにも注意を喚起し、投資家を守るためには、「リスク、権利、保証に関する適切な情報の普及」が不可欠であると主張しています。

この点に関して草案では、政府が、国家証券市場委員会(CNMV)と中央銀行であるスペイン銀行と協力し、他の欧州地域の状況も考慮の上、「仮想通貨の使用と規制に関する共通の立ち位置」を調整して行くことを提案しています。

Bloomberg紙の報道によると、この草案の推進役となった国民党は、今年初頭より、柔軟性のあるブロックチェーン技術と仮想通貨規制で知られるスイスなどを参考に、仮想通貨に友好的な法案の作成を進めてきたようです。

  今回、スペイン議会の満場一致の支持を得られたことで、スペインでの仮想通貨の法規制は、仮想通貨に有利な環境へ一歩、前進したと言えるでしょう。

中央銀行は懐疑的な立場

このように、スペインで政治レベルでは、着々とブロックチェーン技術の理解と普及を促す動きがある一方で、中央銀行であるスペイン銀行のLuis Maria Linde総裁は、先日、国の金融部門の主要企業が集まる会議におけるスピーチで、仮想通貨は現時点では「利点よりもリスクの方が大きい」として、仮想通貨に対する懐疑的な見方を述べています。

Linde総裁は、ブロックチェーン技術は「興味深く可能性がある技術」であるとしながらも、未だ成熟しておらず、仮想通貨に至っては、「意義のある改善を提供することのない、偽の目新しい商品」とまで呼んでいます。

このように、スペインでは、民意を代表する政治と、国の財政コントロールに寄与していると自負する中央銀行の、仮想通貨とブロックチェーン技術に対するアプローチには、温度差があるようです。

民間の動きを見てみると、スペイン第二の都市、バルセロナでは、先週、テクノロジー関連のハブであり、多くのスタートアップ企業が集まるバルセロナテックシティ(2016年夏開設)にブロックチェーン開発に特化したエリアが新設されることが、報じられています。 また、スペイン最大手のサンタンデール銀行は、4月に銀行としては世界で初めて、リップルの技術を利用したブロックチェーン国際送金ネットワークを開始しています。

仮想通貨とブロックチェーンを取り巻く状況は、刻々と変化し続けていますが、規制の面で有利な状況が生まれることが、これからの仮想通貨の発展に繋がることは間違いないでしょう。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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