日本の仮想通貨業界の発展へ
一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は、国内の暗号資産(仮想通貨)取引所が新規銘柄を取り扱う際の審査の簡略化を検討しているようだ。複数の情報筋の話として『ブルームバーグ』が報じた。
すでに日本市場に流通している銘柄を新たに上場する際の審査の他、まだ日本には流通していない銘柄の審査も簡略化することを検討。取引所にとってはセキュリティや開発面での負担は増えることにはなるが、特に新規参入企業にとって追い風になるとの声が上がっている。
現状では、すでに国内の他の取引所が取り扱っている銘柄でも、上場申請をすると審査に半年か、またはそれ以上かかっていたという。新たに提案されているルールでは、以下の両方の基準を満たす銘柄は、長期に渡る審査を経ずに原則上場が認められることになる。
- 6カ月以上日本で流通している
- 少なくとも3つの取引所に上場している
そのため、審査の簡略化が実現すれば、10超の銘柄を一度に上場することも可能になるという。
また、現時点で日本の取引所に上場していない銘柄の審査の簡略化も検討されており、少しでも世界との差を縮めることができないか、期待する声も上がった。
なお、現在は検討段階で、変更が決定したわけではない。
JVCEAについて
JVCEAは、仮想通貨の交換業とデリバティブ取引業の自主規制団体。資金決済法に基づく「認定資金決済事業者協会」と、金融商品取引法に基づく「認定金融商品取引業協会」を兼ねている。また、金融庁(FSA)はJVCEAに銘柄審査の権限を委ねている。
会員が行う仮想通貨の交換業とデリバティブ取引業の適切かつ円滑な実施を確保し、その健全な発展に資することも活動の目的。他には、利用者や投資家の保護にも努めている組織だ。
昨年8月には、JVCEAと日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が、申告分離課税や繰越控除等に関する共同要望書を提出したことが発表され、大きな注目を集めた。
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