はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米消費者物価指数(CPI)発表控え、仮想通貨市場も様子見基調

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

米労働省は本日22:30(日本時間)、米国のインフレ率を分析するための重要指標である「米消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)」の発表を控える。CPIは、個人が購入する食品、衣料品、ガソリンなどの商品・サービスに関する価格変動を包括的に見ることができるものだ。

過去2回のCPIは、前年同月比+7%水準に達するなど1982年以来、約40年ぶりの高水準にあり、米金融当局の金融政策にも影響を及ぼした。

そのため、今晩発表される22年1月度のCPIが、市場予想平均(マーケットコンセンサス)を大きく上回るようであれば、金融当局は物価高などのインフレ抑制のために「0.25ポイント→0.5ポイント」の大幅利上げ、及び利上げ回数増加などの”タカ派”判断を迫られるリスクがある。

FRB(米連邦準備制度)のパウエル議長は、1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、今年3月までのテーパリング(量的緩和縮小)完了と利上げ開始を示唆しているが、利上げペースの引き上げ含む、金融引き締め加速の可能性を排除しておらず、金融市場の不確実性に対する投資家の警戒感は根強い。

特に、2022年以降はリスク資産及びナスダックのグロース株は大幅調整を余儀なくされ、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)市場も連れ安する局面が多く見られた。

関連:米株指数下落でビットコイン連れ安、相関係数は過去最高水準に

10日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比+2.5%の512万円(44,285ドル)で推移した。

BTC/USD日足

2日前までの反騰時のモメンタムは一服し、CPI発表目前にポジションを手仕舞うリスク回避や利益確定売りなどの影響で、やや弱含んでいるようにも見受けられる。

CoinPostに寄稿するbitbankアナリストの長谷川友哉氏が「CPI発表で予想外の物価上昇ペースの加速が確認されなければ、市場に安心感を与える」可能性もあると指摘するように、年末年始の大幅下落ですでにある程度の範疇は織り込んでいるものと見られる。

また、同氏が言及するように米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、「今年は4回の25bpの利上げが適切。インフレが現在の水準で頭打ちとなり継続的に低下していけば、50bpの利上げは視野に入ってこない」との姿勢を示しており、一概にタカ派に傾倒しているとは言い切れない。

関連:ビットコイン反発、4.3万ドル近辺は目先のレジスタンスとして意識|bitbankアナリスト寄稿

一方、先日行われたフィナンシャル・タイムズのインタビューでは、今年3月を皮切りに「年3回の利上げ」に対する支持を表明。「インフレ状況が悪化すれば、これを超える利上げ回数の実施を否定しない」との立場を示している。

今後何かしらのネガティブサプライズで米株指数がリスクオフに傾いた場合、相関係数高まる暗号資産(仮想通貨)市場のボラティリティ(価格変動性)拡大が予想されるため、注意したい。

クジラの動向

ブロックチェーン分析プラットフォームのSantimentによれば、1,000BTC以上を保有するビットコインアドレスが、過去7週間にわたって保有量を大幅に増やしている。

21年12月23日以降、計220,000BTCを買い増しており、クジラ(大口投資家)の動きとしては、19年9月以来のハイペースになると指摘した。

なお、ビットコイン(BTC)の市場占有率を示すドミナンスについて、EliZ(@eliz883)氏は、主要レジスタンスライン(上値抵抗線)のある48%水準に向かうとの認識を示した。

EliZ

1月16日に過去最低水準である39.2%に達して以来、8日時点で42.8%まで反転した。過去の相場サイクルから見ると、ビットコインに資金が集中した場合、アルトドレイン現象が起こる可能性もある。

アルトコイン市場

ブロックチェーン基盤のPlay-to-Earn(P2E)ゲームの代表格である「アクシー・インフィニティ」のネイティブトークンSmooth Love Potion(SLP)が急騰している。 その騰落率は前日比+53.9%、前週比+174%に達した。

Messari

アクシー運営は4日、ゲーム内のSLPの新規発行量を大幅削減する新方針を発表した。

21年夏頃より、バーンされる枚数を新規発行量が上回るようになっており、インフレーションにより価値が下落。このペースでインフレが進んだ場合、アクシー内のデジタル経済の崩壊も危惧されていた。

2今回の施策により、SLPトークンの生成が1日あたり約4500万トークン、-56%ほど抑制されるという。これにより希少価値が高まることになる。

SLP新規発行量と焼却数比較

相場回復とSLPの高騰に伴い、アクシー・インフィニティ(AXS)も前週比+36.9%と上昇傾向にある。

関連:NFTゲーム「アクシーインフィニティ」、報酬トークン(SLP)の新規発行量を削減へ

関連:育てて可愛いAIが強化学習?投資初心者にマイメイトがおすすめの理由

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
19:10
CoinDesk JAPAN運営のN.Avenue、独自ブランド「NADA NEWS」へのリブランディングを発表
N.Avenue運営のWeb3メディア「CoinDesk JAPAN」が2026年より独自ブランド「NADA NEWS」へリブランディング。メディア・コミュニティ・暗号資産インデックスを統合し、日本のデジタル資産市場向け情報基盤を構築する。12月下旬グランドオープン予定。
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧