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米財務省、プーチン大統領への制裁措置を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米財務省、プーチン大統領に制裁

米財務省は25日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、露プーチン大統領とラブロフ外務大臣に制裁措置を実行することを発表した。

24日には米バイデン大統領が、プーチン露大統領を「侵略者」として激しく非難するとともに、ロシアへの大規模な経済制裁を課す方針を示していた。この制裁措置は「ロシアの大手金融機関に厳しいコストを課す」ことを主とし、世界の金融システムからロシアを孤立させ、ロシア経済の弱体化を図ることを目的とした。

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今回発表された財務省の制裁措置は、バイデン大統領が発表した制裁措置に基づくものだという。

制裁内容

米財務省は「ロシアが民主的主権国家であるウクライナに不法な侵攻を行ったことの直接の責任は、プーチン大統領とラブロフ大臣にある」と名指し。プーチン大統領には「長年にわたる世界的なロシアの悪意ある活動に対して、これほど責任を負うべき人物はいない」、ラブロフ大臣には「ロシアの外交官として、ラブロフ氏は主権国家に対するロシアの攻撃的な行動を促進し、世界的に民主主義を低下させた」と非難した。

さらにセルゲイ・ショイグ露国防相とヴァレリー・ゲラシモフ国防省第一副大臣兼陸軍大将を追加で制裁対象に指定した。財務省はこれまでにロシア安全保障会議のメンバー11人を指定している。米外国資産管理局(OFAC)による指定を踏まえたものであると明かした。

制裁内容は、米国内にある、あるいは米国人が所有または管理している制裁対象の人物の資産をすべて凍結するというもの。さらに、制裁対象の人物が直接的あるいは間接的に50%以上所有している事業体の資産も凍結される。米国人による、または米国内(あるいは米国を経由する)での、指定された人物の財産に関わる全ての取引は、OFACが発行するライセンスによって許可されるか、その他免除がない限り禁止される。

米財務省はこの数か月間ほぼ毎日、同盟国などとの金融外交により、ロシアに大きな打撃を与え得る措置について協議してきたという。

今回の制裁措置は、ロシアの近隣諸国に対する敵対行為に最も責任のある人々に対し直接打撃を与え続けることを示すものであると説明。また、「有害な対外活動を行う」ロシアに対する制裁を許可する大統領令に従って取られたものであるとした。

ジャネット・イエレン米財務長官は「財務省は、ロシアによるウクライナに対する残忍な攻撃を行ったことについてロシア連邦とプーチン大統領に対し、引き続きコストを課す。我々は国際的な同盟国などと団結し、ロシアによるさらなる侵略に対して厳しい経済的・外交的な代償を払わせる」と述べ、必要に応じてさらなる制裁を科すことを示唆した。

また、米財務省はロシアが侵略行為を中止しなければ、ロシア政府内の有力な地位にある人々を追加で制裁対象に指定とすると表明している。

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NATO、初の「即応部隊」配備

同日、NATO(北大西洋条約機構)は、ロシアのウクライナ進行を受け、東欧の加盟国の防衛を強化するために「NATO即応部隊」の一部を派遣すると発表した。NATO即応部隊が配備されるのは史上初めて。

NATO即応部隊とは、約4万人を擁するNATOの多国籍による緊急展開部隊のこと。ただし、NATO即応部隊の発動は、ウクライナに部隊を派遣し戦闘を行うものではなくNATO諸国を防衛するために実施されるという。

ストルテンベルグ事務総長は、NATOに加盟する30カ国の一部が、防空などの兵器をウクライナに提供すると表明。陸・海・空および特殊作戦部隊からなる対応部隊を配備するとしたが、具体的な人数は明かさなかった。

NATOは、「我々と価値観を共有し、いつの日か我々の同盟に参加しようとする欧州諸国に対して、門戸を開き続ける」との声明も出している。

一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領はNATOの支援に感謝しつつも「自国を守るのは我々だけだ。誰が我々と一緒に守ってくれるのか?」「制裁の可能性をまだ全て使い尽くしていない」と、戦線に参加しようとしないことを嘆きつつロシアにさらなる制裁が必要との認識を示している。

制裁事例

米国以外にもロシアへの制裁を表明している国は複数ある。

日本の岸田首相は25日、ロシアによるウクライナ侵攻を非難し、ロシアへ追加の経済制裁をとることを明らかにした。概要は以下の通り。

  • 資産凍結とビザ発給停止による個人・団体などへの制裁
  • 金融機関を対象とする資産凍結など金融分野への制裁
  • 軍事関連団体への輸出、国際的合意にもとづく規制リスト品目や半導体など汎用品の輸出の制裁

英国のボリス・ジョンソン首相も、プーチン大統領を非難し「ロシアが経験した中で最大かつ最も厳しい経済制裁」を発表。制裁措置の概要は以下の通りだ。

  • ロシアの全金融機関が英国内に保有する資産の凍結
  • ロシア企業による英国での譲渡可能証券や短期金融資産の発行阻止、ロシアによる英国市場でのソブリン債発行禁止
  • 指定銀行による英国を介した決済手続きや英国金融市場へのアクセスの禁止
  • ロシアの資産家の英国銀行へのアクセスを遮断する規制の導入
  • 電子機器、通信、航空を含む、高性能かつ重要な技術装置や部品の輸出禁止措置など、ロシアに対する輸出規制の強化
  • クリミアに適用される金融制裁、貿易制裁措置の、ロシアが主張するドネツクとルガンスクの両「人民共和国」への拡大

カナダのジャスティン・トルドー首相は、カナダでのロシア国債の売買禁止や、ロシアの銀行との取引停止などを含む金融制裁措置を発表。さらに、ドネツク及びルガンスク共和国の独立承認を支持したロシア議員も制裁対象にすると述べた。

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