はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

米議員ら、SEC委員長に書簡を提出|仮想通貨企業への負荷を懸念

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECの情報依頼要求に疑問符

超党派の米下院議員ら8名は16日、SECのGary Gensler委員長宛に暗号資産(仮想通貨)企業への過度な調査がイノベーションを阻害しているとする書簡を提出した。

議員らはSECは市場参加者からルールメイキングを目的に、情報を得る権利があるとしつつ、米国法の文書業務削減法の定める基準に沿った形でこれを行う必要があると指摘。「政府が企業や市民に過度な負担をかけて、米国内のイノベーションを押し殺すべきではない」とEmmer議員はコメントした。

具体的には、SECの執行部門や調査部門がSECの基準に沿わない管轄外にも及ぶ形で、仮想通貨企業に対する捜査(調査)が行われている可能性があるとして、Gensler委員長に13の質問を提出。4月29日までに回答するよう期限を設けた。

  1. 過去5年間で仮想通貨・ブロックチェーン企業に書類提出依頼を提出した事例は?年度別の内訳の開示を要求
  2. 過去5年間で、書類提出依頼で平均いくつの質問を聞いた?
  3. 各企業に提供される平均的な返答時間とは?
  4. 過去5年間では、SECの任意書類提供依頼に回答するための想定コンプラコストは?
  5. SECは依頼の公平性と有効性について費用便益分析を行なったことがあるか
  6. SECの書類提出依頼に回答しないことを選択した団体はいるか?このような企業が回答しなかったことを受け、直接的に、または間接的に処罰されたことがあるか?
  7. 書類提出依頼の任意性がより明確に記すことができるか?また、依頼に回答しない間接的な結果を記しているか。
  8. 書類提出依頼を発令した際、SECは既に非公式で調査を開始していることを明記しているか。
  9. 過去5年間で発令した書類提出依頼に関する業務時間の内、仮想通貨関連の企業に関する業務量は全体の何割?
  10. SECがMUIを開始する際、基本的な検討事項を列挙して、スタッフに裁量権が与えられる。捜査が開始する際、どの過程で任意書類依頼が発令されるのか。また、誰が任意書類依頼の送付を認め、SECは行政管理予算局から最終的な承認を受けるか。
  11. SECは収集した情報によって満たされる目的を特定する必要がある。対象企業はこの目的とSECが収集する情報を今後どのように利用するか明確に教示されているか?
  12. SECが年間で発令できる任意書類依頼には制限があるか。
  13. Gensler委員長の任期中、SECは仮想通貨企業に対する調査手段をパイロットプログラムで検査したことがあるか?このテストの結果、どのようなことがわかったのか。

書簡で言及される任意書類依頼はSECがこれまで多数の仮想通貨・ブロックチェーン企業に提出してきたもの。正式な取り締まりには該当しないものの、規制リスクや回答に要されるコンプラコストが高まるリスクがあった。

また、悪質なICOを実施した企業・プロジェクトが証券法違反の疑いで摘発される一方で、結果的には取り締まりに至らない事例もあるなど、不明確な方針・対応が業界内から批判を呼んでいた経緯がある。

提出した議員

今回の書簡は米ブロックチェーン議員連盟の会長の一人である共和党所属のTom Emmer議員が筆頭で提出。仮想通貨に友好的な姿勢で定評があるDarren Soto議員やWarren Davidson議員、Ted Budd議員も署名した。

また、今回は民主党のRitchie Torres議員やJosh Gottheimer議員など、党派の垣根を越えたメンバーで、SECの情報開示プロセスを要求する際の対応について明確化を求める格好となった。

一方で、国内でも仮想通貨税制に関する議論が活発化しつつある。16日も参議院の財政金融委員会にて藤末健三議員がNFT(非代替性トークン)について質疑応答を行い、経産省の龍崎大臣官房審議官からWeb3.0動向などの「新しい動きを“経済成長のチャンス”と捉える」などとする回答も得られた。

関連:自民党の藤末健三議員、財政金融委員会でNFTについて質疑 経産省から前向きな回答も

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
01/14 火曜日
18:15
DeFiトレード最適化のDEXアグリゲーター、Odosが果たす重要な役割を解説
DEX取引における価格影響やスリッページなどの課題に対し、DEXアグリゲーターはどのようなソリューションを提供しているのか。Odosを例に、高度なルーティングアルゴリズムと900以上の流動性ソースを活用した最適化の仕組みや、DeFi取引の効率化における重要性を解説。
17:00
米パンテラキャピタル「トランプ大統領の就任は仮想通貨相場の事実売りにはならない」
米仮想通貨VCパンテラがトランプ氏大統領再選の市場への影響はこれからだと分析している。2025年の市場予測も公開した。
12:38
米運用大手キャピタル、メタプラネットの株を5%取得
仮想通貨ビットコインに投資するメタプラネットのトップは、米資産運用大手キャピタルがメタプラネットの株を5%取得したと発表。金融の未来の構築において支援を受けるとした。
12:30
大統領令の思惑でビットコイン反発、XRPは前週比12%の逆行高
ビットコイン市場は米長期金利上昇で一時9万ドル割れも、トランプ新政権の暗号資産関連大統領令への期待感から反発した。一方XRPは主要通貨が軒並み下落する中で前週比約12%上昇している。1月15日のSEC控訴審陳述書提出にも注目が集まる。
11:15
Astar、Soneiumと連携で仮想通貨ASTRの活用拡大へ
StartaleグループのAstarが、Sony BSLが開発したレイヤー2ブロックチェーン「Soneium」のローンチパートナーとして参画。イーサリアムエコシステムへの本格進出を開始し、ASTRトークンの活用範囲拡大を通じてweb3の大規模普及を目指す。
11:10
Soneiumメインネットが正式始動 ソニーのWeb3エコシステム展開へ
ソニーがSoneiumメインネットを公開し、Web3技術でクリエイター支援とファンエンゲージメントを強化。SNFTやS.BLOXが展開する新たなエコシステムの可能性を探る。
11:06
トランプ新政権、初日に仮想通貨関連の大統領令を発令か=報道
米国のトランプ次期大統領が就任初日に仮想通貨関連の大統領令を発令する方針と伝えられる。SEC会計公報SAB121の廃止などを検討しているとされる。
10:45
「仮想通貨のトランプ相場は終了の可能性」CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesは、現在の仮想通貨市場はマクロ経済の影響を受けやすくなっていると指摘。米大統領選トランプ氏勝利による強気相場は終了した可能性があると述べている。
09:45
自民党WG、暗号資産規制の見直し議論 法的論点を整理
自民党デジタル社会推進本部のweb3WGが暗号資産規制の見直しを検討。資金決済法と金商法の関係性など法的論点を整理。投資家保護と国際的な規制整合性を踏まえた制度設計について、河合健氏、白石陽介氏らJCBAメンバーが意見を交換。規制改革の方向性に関心が集まる。
09:28
米長期金利上昇でビットコイン一時9万ドル割れ、新政権の政策がカギに|仮想NISHI
ビットコイン(BTC)相場は、ロシア政府の売却報道と米長期金利上昇で一時9万ドル割れも、トランプ政権のビットコイン関連大統領令報道で急回復した。デリバティブ市場主導の展開でボラティリティ拡大する中、20日のトランプ大統領就任後の政策が注目される。
01/13 月曜日
23:13
米マイニング企業CleanSpark、ビットコイン保有量1万BTCを突破 
米マイニング企業CleanSparkのビットコイン保有量が1万BTCを超え、前年比236%増を達成。米国内の施設拡大と効率的なマイニング運営により、創業4年で2万BTCのマイニング成功という節目にも到達するとともに、さらなる戦略的目標の実行に向けて、1,000億円規模のゼロクーポン転換社債発行も完了した。
13:00
ビットコイン現物ETFの上場承認から1周年 累計取引高は100兆円規模に
米国ビットコイン現物ETFが運用開始1年で累計取引高が約104兆円を超えた。専門家が今後の見通しなどを語っている。
12:27
シンガポール政府、予測市場ポリマーケットへのアクセス制限
シンガポール政府が仮想通貨を入金して取引できる予測市場ポリマーケットへのアクセスを制限した。違反者には罰金などの可能性もある。
01/12 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン急落やAIエージェントの新規上場
時価総額上位の仮想通貨ビットコイン、イーサリアム、XRPなどの価格変動と関連ニュースをまとめている。ビットコインの米司法省とロシア政府による売却懸念、イーサリアムのフィデリティによる2025年展望分析、XRPのChainlink提携、新興銘柄SEIの国内上場、AIエージェント関連銘柄の上場など。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米司法省へのBTC売却許可に高い関心
今週は、米司法省に与えられた1兆円相当のビットコイン売却許可、フィデリティの仮想通貨相場分析、リップル社幹部とドナルド・トランプ次期大統領との会談に関するニュースが最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧