CoinPostで今最も読まれています

インド下院、仮想通貨所得に30%課税する法案を可決

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨所得に30%課税する法案

インド議会下院は25日、暗号資産(仮想通貨)課税に関する法案を可決した。4月1日より、仮想通貨所得に30%の税金を課し、損益通算も認めないという内容だ。議会の内外から反対意見も上がっている。現地メディアが報じた。

法案は、「仮想デジタル資産(VDA)」を対象とするもので、仮想通貨一般の他、NFT(非代替性トークン)も含まれる見込みだ。上院の権限は限られているため、4月1日より施行される可能性が高い。

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

法案には、主に次のような内容が掲げられている。

  • 仮想通貨取引収益には、30%の所得税を課す。
  • 仮想通貨の移転に関わる所得を計算する際、取得費用以外の支出は控除されない。
  • 1年間に1万ルピー(約16,000円)を超える仮想通貨の収益や贈与に対して、1%の源泉徴収を行う。

議会内外から反対の声

法案に対しては、議会の内外から反対の意見が上がっているところだ。

Pinaki Misra議員は、この法案について、30%の税率は、競馬などのギャンブルに課すものと同様であり不当だと訴えている。また、Ritesh Pandey議員は国会で新しい税法の有害な影響について説明し、特に1%の源泉税について、関連事業を阻害することになると述べた。

ツイッター上では、#reducecryptotax(仮想通貨課税の緩和を)というタグの下で、仮想通貨業界の関係者含め、様々な人々が意見を表明していた。

例えば、YouTubeで仮想通貨番組を展開するCrypto Indiaの創設者は、法案により、損失が利益と相殺できないことに言及している。

インドの大手仮想通貨取引所WazirXのNischal Shetty CEOも、「ある仮想通貨ペアの損失と他の仮想通貨ペアの利益を相殺できないことは、仮想通貨投資を行う上でのハードルとなり、業界の成長を妨げてしまうだろう」とコメントした。

一方で、法案の立案者であるNirmala Sitharaman財務相は、「多くの仮想通貨取引が行われている現状だ。政府は、そこから発生するお金に課税するという立場を明確にした」と述べた。

包括的な仮想通貨法案の審議は先になる見込み

インドでは今回の法案とは別に、仮想通貨についてのより幅広い規制法案も検討されているところだ。この法案については、審議はまだ先送りとなりそうな見込みであり、5月まで続く予定の予算委員会の議題には挙げられていなかった。

インドのModi首相は様々な場面で、仮想通貨に対しては「世界で統一したアプローチ」を採用する必要があると呼びかけている。21年末に、インド政府関係者の話として報じられたところによれば、インドは世界的な規制状況と足並みを揃えるために、しばらく様子を見る姿勢である模様だ。

関連インドの仮想通貨法案、予算委員会の議題に挙がらず

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/22 金曜日
08:45
バイナンス、ETHのガス代を1日で計1億円相当支払い
仮想通貨取引所バイナンスは21日に、イーサリアムのガス代を1日で合計1.2億円相当も支払ったことがわかった。バイナンスの担当者が経緯を説明している。
08:10
恐怖指数上昇 米国株続落、本日は日銀政策決定会合|22日金融短観
本日米NYダウは続落。ナスダックとS&P500は6月以来の安値となった。昨日のFOMC会合では市場の予測通りに金利据え置きが発表されたが、年内1回の追加利上げの可能性が示唆された余波を受けた形だ。
05:52
欧州MiCA法施行に向けてバイナンスのステーブルコイン対応は|22日朝の重要速報まとめ
仮想通貨取引所バイナンスは来年6月までに欧州市場でステーブルコインの上場廃止を検討しているか。CZ氏は報道を否定した。
09/21 木曜日
18:00
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」がSTEPN運営と提携、GMTアイドル「ジェムティ」誕生
ブロックチェーンゲーム「コインムスメ」は、STEPN運営Find Satoshi Labとの提携により誕生した「ジェムティ(GMT)」のデザインを公開した。限定NFT200枚を抽選でプレゼントする企画も行われる。
16:56
コナミ初のweb3プロジェクト「ZIRCON」、東京ゲームショウで発表
コナミがweb3進出 国内ゲーム大手企業のコナミデジタルエンタテインメントは21日、「東京ゲームショウ2023(TGS2023)」のステージにおいて、ブロックチェーン技術を活用…
15:42
マウントゴックス弁済期限、2024年10月まで延長
2014年に経営破綻した仮想通貨取引所、マウントゴックスの債権者へのビットコインや現金による弁済の期限が、1年延長されることが確認された。弁済先情報が提供されている債権者に関しては、年内に弁済を開始する可能性もあるとしている。
14:44
「ゲソてん byGMO」ブロックチェーンゲームを統合へ
GMOメディア株式会社は、ゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」のレイヤー2であり、ゲームプラットフォームとして機能する「GESOTEN Verse(仮)」の開発を発表。従来のWeb2ゲームポータル「ゲソてん byGMO」とユーザー基盤を連携する。
14:26
米大統領選出馬のラマスワミ氏、新たな「仮想通貨政策の枠組み」を提案予定
米国大統領選の共和党候補ビベック・ラマスワミ氏は20日、仮想通貨リサーチ企業Messari主催のカンフェレンスに登壇し、感謝祭(11月23日)までに「包括的な仮想通貨政策の枠組み」をリリースすると発表。さらに現在の仮想通貨規制の状況を強く批判した。
14:00
CBDCによる監視社会に反対する法案、米下院金融委員会で承認
米下院金融委員会は、米国のCBDCデジタルドルが国民監視に使用されることを阻止する法案を承認した。この先、下院での審議に移る予定だ。
13:05
「IMX」国内初上場、コインチェックが3銘柄新規取り扱い
仮想通貨取引所Coincheckは、IMX(国内初)を含む3銘柄の新規上場を発表した。
12:28
アスター(ASTR)、韓国bithumbに新規上場
アスターネットワークのネイティブトークンであるASTRは韓国大手仮想通貨取引所bithumbに新規上場した。韓国の初上場だ。
11:12
Taurus、資産トークン化サービス拡張
スイスのフィンテック企業Taurusは、デジタル資産の保管とトークン化サービスを拡張し、許可型ブロックチェーンへのサポートを始めることを明らかにした。Hyperledger BESUやQuorumがサポートされ、イーサリアム等パブリックチェーンとの相互運用性も強化する。
10:55
米ウォルマートのメタバース体験、現実ショッピングと融合へ
米小売大手ウォルマートは現実世界とメタバースでのショッピング体験を結び付ける方法を探っている。ヒップホップをテーマとする仮想世界も構築した。
10:27
国内オプテージ、Web3ノード・ホスティングをトライアル提供
関西電力グループの情報通信企業オプテージがWeb3推進に向けて、金融機関向けのステーキングノードホスティングトライアルを開始した。オプテージはイーサリアムのステーキングノード構築と運用を提供し、金融機関は仮想通貨を所有せずにステーキングをテストできる。
10:25
INFORICH、NFT活用してアーティストを支援
ChargeSPOT展開のINFORICHは、NFTも活用してピクセルアーティストBAN8KU氏を支援。NFTは、仮想通貨イーサリアムの規格ERC-721で発行・販売される。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧