資金調達が目的
ウクライナのNFT(非代替性トークン)プロジェクト「MetaHistory NFT Museum」の収益が60万ドル(約7,300万円)を突破した。米メディアのブルームバーグが報じている。
同プロジェクトは、ウクライナ政府手動でNFT(非代替性トークン)販売による資金調達を目的とした計画。ウクライナ兵や同国の国旗、(ロシアによる侵攻で)生じた破壊など「戦争の記録」を題材としており、第1弾は0.15ETH(約6万円)で発売された。
発表によれば、発売初日のNFTの売上は1,282枚で、調達した暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)は、190ETHに達したという。集まった資金は、ロシアによる侵攻で破壊された美術館や劇場など、文化施設の再建に用いられる予定だ。
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「MetaHistory NFT Museum」について、ウクライナのFedorovデジタル変革担当副大臣は、ローンチ時に「ロシアは戦車で我が国を破壊しようとしているが、我々は革命的ブロックチェーン技術を採用し、戦争の記憶を後世に残していきたい」、「メタヒストリー・NFT・ミュージアムはウクライナ人のアイデンティティと自由を記念する場所だ」と説明した。
NFTとは
NFTとは、「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ゲームや音楽、アート作品、各種証明書など幅広く技術が活用されている。
▶️仮想通貨用語集
美術オークションも計画中
ウクライナは、ロシアによる侵攻を受けて以来、仮想通貨での寄付金を受け付けている。
寄付は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、テザー(USDT)などに対応しており、同政府は、これまでに7,020万ドル(約86億円)を仮想通貨で受け取ったと発表。寄付金は、医療品や軍の装備などに使用されているという。
またNFTでの寄付も行われており、同政府は、これを売却して資金を調達する予定としている。
なお、ウクライナ政府は「MetaHistory NFT Museum」のNFT購入者だけが参加できる、美術品オークションの開催も計画中。このオークションには、計4点のアート作品が出展される予定だ。