ステーブルコインの準備資産を管理
米資産運用最大手ブラックロック社のラリー・フィンクCEOは13日、暗号資産(仮想通貨)領域を注視していることを再び明かした。大手メディアWSJが報道した。
ブラックロックは1,100兆円(9兆ドル)以上の運用資産残高(AUM)を誇る世界有数の金融大手企業。今週12日にはステーブルコイン「USDC」の発行企業サークル社による資金調達ラウンドへの参加が公表されている。
フィンクCEOは過去1年間に渡り、サークル社の準備資産を管理していたと説明。「関係を引き続き強化していきたい」と語るなど、長期的にはサークル社のアセットマネージャーになることを見込んでいるという。
また、仮想通貨領域全体もステーブルコインやパーミッション型ブロックチェーンやトークン化などの観点から引き続き幅広に調査(研究)していると説明。フィンクCEOは3月下旬にも投資家向けの書簡にて、仮想通貨領域を勉強していると語っていた経緯がある。
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ブラックロックの仮想通貨動向
「仮想通貨分野を研究している」と述べているブラックロックCEOだが、かねてより慎重な発言とは裏腹に、仮想通貨企業やブロックチェーン関連の動向は目立っている。
昨年8月には、SEC(証券取引委員会)への申請資料から仮想通貨マイニング企業の株式を400億円分保有していたことが判明。また、ブロックチェーンETFを申請しており、21年春からはビットコインの先物取引も提供していた。
なお、業界全体ではサークル社以外にも仮想通貨企業への資金調達事例が相次いでいる。
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