米国の「包括的な仮想通貨(デジタル資産)法案」、発表は6月7日になる見込み

「責任ある金融革新法」

暗号資産(仮想通貨)推進派として知られるCynthia Lummis米上院議員(共和党、ワイオミング州)は28日、包括的なデジタル資産法案を6月7日に公開する見込みであることを発表した。

Lummis議員は民主党のKirsten Gillibrand議員(ニューヨーク州)と、超党派で「責任ある金融革新法」と称する法案作成に、数ヶ月をかけて取り組んできた。一方、同法案の原案は、インターネット上でも閲覧することが可能であったため、さまざまな憶測や批判を生んでいた。

今月、ワシントンDCで開催されたブロックチェーンサミットに登壇した両議員は、金融革新法案に言及。Lummis氏は同法案の目的は「軽いタッチの規制」を定めることであると、次のように述べた。

私たちが話している間にも、イノベーションは進んでいるため、過剰な規制は望んでいない。

Gillibrand議員は、来月にも法案を発表するとした上で、今会期末もしくは来年にも法案の採決に持ち込みたいと語った。

規制の監督機関

CoinPostと提携する米仮想通貨メディア「The Block」が入手した3月時点での原案によれば、仮想通貨規制の管轄権を商品先物取引委員会(CFTC)の権限下に置くとの記載があり、注目されている。

本項に別段の定めがある場合を除き、CFTCは、州を跨ぐ商取引において、提供、勧誘、取引、執行、もしくは処理されるデジタル資産の販売契約に関わるあらゆる合意、契約、もしくは取引に対して、排他的な管轄権を有するものとする。

仮想通貨の監督権限をどの政府機関に委ねるかをめぐっては、証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の間で、それぞれの立場から管轄を巡って異なる主張が繰り広げられてきた。

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「仮想通貨の大半は、有価証券に該当する可能性がある」と発言するなど、仮想通貨に対する厳格な規制を求めるゲーリー・ゲンスラー委員長が率いるSECに対し、CFTCは、在任中に柔軟な仮想通貨規制を訴え「仮想通貨の父」(Crypto Dad)として業界から親しまれたChris Giancarlo氏を輩出した経緯がある。

キャピタルゲインに関して

70ページに及ぶ仮想通貨規制法案の原案には、仮想通貨の課税についての言及もある。

Lummis議員の政策ディレクターを務めるTyler Lindholm氏は、仮想通貨のマイニングステーキング、消費に関連したキャピタルゲインについてのガイダンスを提供することが、同法の目的の一つだと述べた。

例えば、非課税枠を設け、少額決済に仮想通貨を使用した場合を課税の対象としないようにする。また、マイニングやステーキングなど「生産的な活動」は資産の処分にあたらないため、売却するまでキャピタルゲイン税が発生しないなどの配慮が盛り込まれている。

ブローカーの再定義

さらに金融革新法には、仮想通貨取引における「ブローカー」について、マイナーやバリデータなど、取引所やカストディアン以外の仮想通貨取引を支える関係者は除外されるよう、用語を再定義し、明確化を図ろうとする項目も記されている。

昨年成立した130兆円(1.2兆ドル)規模のインフラ法案では、「ブローカー」の定義が、より広範にわたるよう変更されたため、曖昧さを回避するために、Lummis議員をはじめ上下院の複数の議員から修正案も提出されたが、最終的には受け入れられなかった経緯がある。

インフラ法案とは

米上院から提出され、今後8年間で1.2兆ドル(約130兆円)を道路・橋、鉄道、港湾・空港、水道、高速通信網、電力網などの国内インフラへの投資を提案する法案。バイデン政権の経済分野の主要政策の1つである。

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