はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バーゼル委員会、銀行の仮想通貨保有について協議進める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

銀行が仮想通貨を保有する際の枠組みを協議

バーゼル銀行監督委員会(通称:バーゼル委員会)は27日に会合を開き、その中で暗号資産(仮想通貨)についても議論した。

具体的には、銀行によるビットコイン(BTC)など仮想通貨の保有に関する規制について、第2次協議文書の発行に向け作業を進めたとしている。委員会は、外部の利害関係者の意見も参照しながら、6月頃に再度協議書を公表し、今年末頃には最終決定を行う予定だ。

バーゼル委員会は、協議書の中で「最近の動向は、仮想通貨のリスクを軽減するためのグローバルな最低限のプルデンシャルフレームワークを持つことの重要性をさらに浮き彫りにしている」と述べた。

プルデンシャル規制とは

金融システムの安定を目的とした政策。金融機関への公的資金投入、中央銀行による最後の貸し手機能、預金保険や、自己資本比率を規制するバーゼル合意などが挙げられる。

▶️仮想通貨用語集

委員会の言及した「最近の動向」とは、ステーブルコインUSTが米ドルからディペッグして急落した一連の出来事を指している模様だ。この騒動を受けて、各国の規制当局は、ステーブルコインをさらに注視しており、規制を巡る議論が加速するだろうとの見方もある。

関連USTのディペッグ騒動が規制に与える影響 米国や英国でも議論が加速化

関連USTディペッグ騒動の引き金とは、ブロックチェーン分析企業Nansenの調査レポート

これまでの協議内容

バーゼル委員会は、2021年に銀行の仮想通貨保有について1次協議書を発行していた。

内容としては、仮想通貨を(1)ビットコインなどの仮想通貨、(2)ステーブルコイン・トークン化された従来型資産という2つに分類し、価格変動の大きなビットコインなどの方がリスクが高いとするものだった。

ビットコインなどについては、リスク・ウェートを、1,250%と高い比率で規定。例えば100ドル(ビットコイン)の場合、8%の自己資本比率の最低水準をかけて、100ドルという最低必要資本量を持つ必要があるとしている。

関連銀行の仮想通貨保有に厳しい規制案 バーゼル委員会

1次協議書の内容については、銀行業界から反対意見が挙がっていた。

2021年9月、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)、先物産業協会(FIA)、国際金融研究所、デジタル商工会議所や、その他組織はバーゼル委員会に書簡を提出した。

書簡は「過度に保守的な枠組みは、規制対象となる銀行が仮想通貨市場へ参入することを妨げる結果となり、結果的に、銀行がもたらしうる、当市場構造の技術的改善の速度を著しく低下させる」と述べた。

また、「市場の透明性や規制監督の向上などを伴う規制下の活動を抑制する可能性がある」とも続けている。

仮想通貨のボラティリティ(価格変動)については従来のヘッジ活動で対応することが可能であり、外国為替(FX)リスクやコモディティリスクの取扱いなどと同じように現行の市場リスク関連枠組みの適用が適切だろうと意見する格好だ。

委員会は1次協議書で主にビットコインなどの方をハイリスクとみなしていたが、USTディペッグ騒動を受けて、こうした見方に変化が生じる可能性もあり、提言の行方が注目される。

なお、バーゼル委員会は世界的に金融の安定性を高めることを使命とするが、直接法的な権限を有しているわけではない。主要な決定については、中央銀行総裁や監督責任者グループに報告して承認を求めることになる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
09:45
著名投資家レイ・ダリオ、総資産の1%をビットコインで保有 量子リスクを懸念
著名投資家レイ・ダリオ氏が総資産の1%を仮想通貨ビットコインで保有していると表明した。量子コンピューターのリスクや金と比較した価値保存手段としての課題を解説している。
08:50
ビットコイン売り圧力は中期保有者が主因、長期大口は保有継続=VanEckレポート
バンエックが19日に公表したレポートで、ビットコインの売り圧力が長期大口投資家ではなく保有期間3〜5年の中期保有者に集中していると分析した。5年以上保有のビットコインは増加傾向を続けている。
08:25
メタプラネット、ビットコイン戦略のための新たな増資を発表
メタプラネットは、B種永久優先株式の発行を開示。調達した資金は主に仮想通貨ビットコインの財務戦略を推進するために使用すると説明した。
08:00
HashPort Wallet、1inchのスワップ技術を統合
HashPort Walletが1inchのスワップ技術を統合。ブリッジ不要でクロスチェーンスワップが可能に。JPYCを含む暗号資産を複数のブロックチェーン間で効率的に取引できる環境が整った。
07:55
21シェアーズ、ドージコイン2倍レバレッジETFをナスダック上場
仮想通貨ETF大手の21シェアーズが20日、ドージコインに2倍のレバレッジをかけた新ETF「TXXD」をナスダックに上場した。ドージコイン財団の公式組織との独占パートナーシップに基づく商品となる。
07:30
ストラテジー社に指数除外リスクか、最大1.3兆円流出の可能性=JPモルガン警告
マイケル・セイラー氏のストラテジー社が主要株価指数から除外される可能性が浮上し、最大88億ドルの資金流出が懸念されている。JPモルガンが警告を発表し、2026年1月15日にMSCIが最終判断を下す予定だ。
06:45
米上場FGネクサス、50億円相当イーサリアムを売却し自社株買いに充当
FGネクサスが1万以上ETHのイーサリアムを売却し自社株買いに充当した。発行済み株式の8%を純資産価値を下回る価格で買い戻し、現在4万5イーサリアムと3700万ドルの現金を保有している。
06:20
ビットコインが8.6万ドル台に急落、古参クジラのBTC大量売却や利下げ見送り懸念などで
仮想通貨ビットコインが6カ月以上ぶりの安値86593ドルまで下落した。予想を上回る米雇用統計で12月の利下げ確率が40%に低下しBTC初期保有者ガンデン氏が13億ドル相当を売却したことが要因に。
05:42
米議会、連邦税のビットコイン納付を認める法案提出 納付金は戦略的BTC準備金として保有
米下院議員が米国民と企業に連邦税のビットコイン納付を認める法案を提出した。全ての納付金は戦略的ビットコイン準備金に振り向けられ、政府の財政基盤を強化する狙いだ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧