コインベースが大量解雇
大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは14日、人員の18%を本日付で解雇する方針を発表した。
コインベースのブライアン・アームストロングCEOは相場の急落やマクロ的ファクターに加え、過去1年間の「急速な人員強化戦略の失敗」や急激な企業拡大に伴う「効率性の低下」を今回の決断に至った要因として挙げた。
Coinbase CEO @brian_armstrong announced today the difficult decision to reduce the size of the Coinbase team by 18%. More details and rationale in Brian’s email to employees, which has been made public for all to see ➡️ https://t.co/SpdZU3KdpS
— Coinbase (@coinbase) June 14, 2022
アームストロング氏は今回の「難しい決断」はCEOである彼の責任であると弁明。金融市場全体が不況(リセッション)に突入しつつある中、「仮想通貨の冬」の再来も考えられるとして、長期的な弱気相場の中でも生存する為に必要であると述べた。
同氏は2021年初頭時点で1,250名だった従業員数は直近1年間で200%増加、過去18ヶ月では4倍以上に拡大したと明かし、結果的に「過剰雇用していた」とコメント。また、急激な人員補強に伴い、新たな従業員のオンボーディングが成長速度に追い付かず、結果的にチームの生産性が低下していたと説明した。
このような要因から、コインベースは本日付で従業員の内、18%を解雇する決断に至ったとして、「人事部から解雇通達を受けた従業員は(顧客情報へのアクセスが可能な)コインベースのシステムへのアクセスが遮断される」と報告したことを明かしている。
なお、解雇された従業員には最低14週間の退職金や健康保険、及び関連企業などへの再就職サポートが提供される見込みだ。
コインベースの経営方針
コインベースは今月2日にも、「現状の相場を顧みて、新規採用及び中途採用の停止を延長し、採用内定も取り消す」方針を発表したばかり。
コインベースは5月に発表した22年1Q(1月〜3月)決算でも総額560億円(4.3億ドル)の純損失を計上しており、仮想通貨市場の停滞に応じた取引量の減少が悪影響を及ぼしていた。
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内定取り消しを行なった動き以外にも、アームストロングCEOは先週10日、SNS上で従業員が経営陣に対する不信任案を公開した点を批判。経営陣の方針に不服を感じる従業員はコインベースを辞めるべきなどと発言していた。
1/ This is really dumb on multiple levelshttps://t.co/k6fATRXvHn
— Brian Armstrong – barmstrong.eth (@brian_armstrong) June 10, 2022
直近の仮想通貨市場全体の急落を受け、人員削減を行う事例は少なくない。機関投資家向けの仮想通貨取引所ジェミナイも10%の人員解雇を表明したばかり。他にもレンディング大手のBlockFiやCrypto.comも同様の動きを余儀なくされていた。
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