はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

11周年迎えた世界最古の仮想通貨取引所BTCC、ビットコインの歴史を振り返る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

最高研究責任者ダン氏が語る

英国に拠点を置く、暗号資産(仮想通貨)取引所BTCCの最高研究責任者(CRO)を務めるダン氏にインタビューを実施。

最初期に設立された仮想通貨取引所の1つとして業界の発展を目の当たりにし、強気相場と弱気相場を生き抜いてきたBTCCに、今後の仮想通貨業界で最近話題のトピックについて回答を頂いた。

仮想通貨取引市場の黎明期について

1. ビットコイン黎明期の2011年6月頃に取引所を立ち上げた経緯は

2008年にビットコインのホワイトペーパーが発表され、2009年には最初のビットコインのマイニング(採掘)が成功しました。当時は開発者やプログラマーしかマイニングできず、一般的なユーザーにとってビットコインは取得が困難なものでした。そのため、2010年までビットコイン価格は「ゼロ」のまま、誰もビットコインを取引できない状況でした。しかし、2011年頃から状況は徐々に変わり始めました。人々がビットコインを知り、欲しがるようになったことで、ビットコインに価格が付き始めました。

出典:U.S. Finance Reference

2011年4月から同6月にかけて、ビットコインは1ドルから当時の最高値30ドル(当時約2,400円)近くまで上昇しました。その需要を想像できるでしょう。人々はビットコインが手っ取り早くリッチになるチャンスだと考え、初めてビットコインを購入しようと躍起になりました。BTCCはそうした市場のニーズに対応するべく設立しました。

2. キプロス金融危機後の2013年、ビットコインは最初の強気相場を経験した

Googleで「ビットコイン 2013」と検索すると、その年の価格レンジが13ドル~1,300ドル(当時1,300円~13万円)であることが見て取れます。価格が示すように、仮想通貨市場にとって凄まじい一年でした。

ビットコイン価格が初めて1,000ドルを突破したことは、認知拡大につながる点で良いニュースであったことは間違いありません。BTCCの利用者も拡大し、2013年10月には1日の取引量が50,000 BTCを突破。自然災害からの復興のために中国四川省に15 BTCを寄贈するなど、BTCCは重要なマイルストーンを達成しました。

出典:Trading View

しかし、強気相場は長くは続きません。2013年末までにビットコインの価格は急速に下落し、業界は冬の時代を迎えました。象徴的だったのは、当時最大のビットコイン取引所であったMt.Gox(マウントゴックス)のハッキング事件です。ご存じの方も多いのではないでしょうか。

2014年2月にMt.Goxが閉鎖して以来、人々は取引所の安全面についてますます懐疑的になりました。その点、BTCCは11年間一度もセキュリティ侵害による被害を出さずに仮想通貨取引所を運営できていることを、私はとても誇りに思っています。

Mt.Goxとは

2010年から2014年にかけて運営された東京を拠点とするビットコイン取引所。かつて、ビットコイン取引量の70%以上を占めていたが、ハッキング被害をきっかけに2014年に閉鎖。その後の調査で、延べビットコイン85万BTCが不正流出していたことが判明。

▶️仮想通貨用語集

将来を見据え、変化を厭わない

3. 11年間の仮想通貨取引所の運営で、最も印象に残っている年は

2018年は、仮想通貨市場が下降トレンドにある中、BTCCが先物取引に焦点を向けたという点で最も印象深い年となっています。

2017年の強気相場ではプロのトレーダーも一般投資家も仮想通貨トレーディング市場に参入し、保有者数も増加しました。弱気相場で彼らの資産は価値を失い、また現物取引では取引機会を見つけることができません。デリバティブの需要が高まり、一般のトレーダーは仮想通貨をヘッジしたり、ショートして利益を得るために使いやすいプラットフォームが求められました。

あらゆる意味で公正で信頼できるデリバティブ取引プラットフォームを提供してはどうか。仮想通貨市場が変化を迎え、BTCCもこれに適応する必要がある。こうして、最も長い歴史を持つ仮想通貨取引所は、また一つ冬の時代を生き抜きました。

満足の行く結果に結びついており、現在ではデータプロバイダーCoinGeckoのデリバティブ取引所リストでBTCCは第6位にランクインしています。

4. BTCCは日本市場向けにどのような準備をしているか

日本語への対応だけでなく、LINEアカウントを開設してユーザーと交流しています。

BTCCはユーザーの声を大切にしており、より多くのユーザーからのフィードバックを集めたいと思っています。即時対応が肝心です。営業時間内であれば、いつでもカスタマーサービスにアクセスできます。

ボットとチャットしたり、最新ニュースやイベントの通知を把握することもできます。我々が運営するLINE窓口は、お問い合わせやトレーディング結果など、仮想通貨に関することなら何でも気軽に相談できる友達のような存在でありたいと思っています。

5. 今後10年の仮想通貨トレーディング市場にどのような展望があるか

分散型ブロックチェーン技術やWeb3(分散型ウェブ)が発展していく中でも、トレーダーは流動性やセキュリティ面を考慮して、依然として中央集権型取引所を求め続けると思います。

最も大きな変化は取引プラットフォームの形に現れるのではないでしょうか。人々はPCや携帯電話だけでなく、他の、例えばVRプラットフォームのような最新デバイスや、あるいはデバイスさえ必要としない新たな方法でトレードするようになるでしょう。BTCCのミッションは、あらゆる意味で公正で信頼できる取引プラットフォームを提供することです。そうしたトレンドに合わせて、様々なデバイスでサービスを提供していきます。

当社は常に業界のリーダー的企業として走り続けており、BTCCで初めてビットコインを買ったという人も少なくありません。2018年に他の取引所を2年先駆けてデリバティブ市場に注力できたように、私たちは将来の需要を見据えています。今後も仮想通貨トレーディングの信頼性を高め、誰でもアクセス可能なものにするために努めていきます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。
07:25
仮想通貨税制改正案、ルミス議員が「大きく美しい法案」へ修正提案
シンシア・ルミス上院議員がトランプ大統領一推しの予算調整法案に仮想通貨税制改正修正案を提出。300ドル未満取引免税とマイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を目指す。
06:55
リップル社、XRPLのEVM互換サイドチェーンの正式稼働を発表
リップル社は、XRPLのイーサリアム仮想マシン互換のサイドチェーンのメインネットがローンチしたことを発表。開発者はイーサリアム上のdAppsをXRPLのエコシステムで容易に展開できるようになった。
06:35
イーサリアム戦略転換などで株価7倍暴騰、ビットマイン社にトム・リーが会長就任
ファンドストラット共同創設者トム・リー氏がビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ会長に就任。同社は2.5億ドル調達でビットコインからイーサリアム中心の戦略に転換。
06:15
米国初のソラナ現物ステーキングETF、7月2日取引開始予定
米REXシェアーズが仮想通貨ソラナのステーキング機能付きETFを7月2日から米国市場で開始。価格追従と配当収益を『C法人』構造で実現する画期的な仮想通貨投資商品に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧