KuCoin CEO、出金停止の噂を否定
暗号資産(仮想通貨)取引所KuCoinのJohnny Lyu CEOは2日、同取引所が「出金停止する予定は一切ない」として、FUD(悪い噂)を打ち消す発言を行った。今年5月に資金調達を行ったばかりであることなどを挙げ、経営は順調だと強調している。
Be aware of FUDs!
— Johnny_KuCoin (@lyu_johnny) July 2, 2022
Not sure who's spreading these sheer rumors, and what their intentions are, but #KuCoin does not have any exposure to LUNA, 3AC, Babel, etc.
No “immense suffer” from any “coin collapse”, no plan to halt withdrawal, everything on KuCoin is operating well.
Lyu氏は、次のように注意を呼び掛けた。
FUDに注意して欲しい。誰がどんな意図で、このような根拠の薄い噂を流しているのか不明だが、KuCoinはLUNA、3AC、Babelなどとは一切関わりを持っていない。
何らかのトークン急落による被害を受けてはいない。出金停止の計画もなく、KuCoinのすべては順調に運営されている。
FUDとは
大衆が信じていることに反するような情報を広め、大衆の認識に影響を与えようとすること。不安(Fear)/不確実(Uncertainty)/不信(Doubt)の頭文字から構成される。仮想通貨のネガティブキャンペーンのようなもの。
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背景
背景にあるのは、投資家心理の急悪化だ。
今年5月に発生したアルゴリズム型ステーブルコイン「UST(TerraUSD)」のディペッグ騒動とテラ(LUNA)の崩壊や、金融市場の地合い悪化の影響により、仮想通貨ヘッジファンドThree Arrows capital(3AC)が破産した。
また、香港発の仮想通貨融資プラットフォームBabel Financeも、「一部の業界大手が相次いで債務不履行に陥っている」ことから、流動性の問題を抱えているとしてユーザー資金引き出しを緊急停止した。大手投資銀行フーリハン・ローキーと契約し、債務整理を検討しているとも伝えられるところだ。
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5月に200億円の資金調達を発表
Lyu氏は、KuCoinの経営が順調であることを示唆する事実として、「5月に行った資金調達」「現在も雇用継続していること」「弱気市場でも新機能を発表していること」を挙げた。まもなく2022年上半期の業績について報告書も公開するという。
Lyu氏が言及したように、KuCoinは5月、Jump Cryptoが主導する約200億円(1.5億ドル)のプレ・シリーズB資金調達ラウンドを完了したことを発表していた。
資金調達は「仮想通貨ウォレット、GameFi、DeFi、NFTプラットフォームなどのWeb3領域」でのプレゼンスを拡大することを目的としている。KuCoinのコミュニティメンバーによって構築されたパブリックチェーンKCCにも、リソースが投入される計画だ。
Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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その他、「次世代取引システム構築」「グローバルな規制への取り組み」「セキュリティとリスク管理システムの強化」にも資金を役立てるという。
2017年に立ち上げられたKuCoinは、現在700以上の仮想通貨銘柄を扱うグローバルな取引所として成長。公式発表によると、世界207の国や地域に1,800万人のユーザーを擁している。今年4月には、KuCoin傘下の投資企業KuCoin Labsと独自のNFT電子市場Windvaneが、129億円規模のNFT関連ファンドを立ち上げた。KuCoin Labsは2021年11月、110億円規模のメタバースファンドもローンチしている。
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