バイナンスとFTXの両トップ、SNS上で舌戦を展開

業界トップの座争う

世界的な大手暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンスとFTXのCEOらがSNS上で秘かに舌戦を繰り広げている。

バイナンスは2017年夏に設立された仮想通貨取引所。ビットコイン(BTC)が2万ドルまで急騰した2017年の上昇相場の真っ只中に始動した後、業界を代表する取引所へと成長、豊富なアルトコイン銘柄を取り扱うことで定評がある。今月に入り設立5周年を記念したキャンペーンの開催を表明していた。

また、CoinGeckoやCoinMarketCap上では中央集権取引所(CEX)として最多の現物取引量を誇る。CEOはブルームバーグで勤務した経歴を持つチャンポン・ジャオ(CZ)CEOが務める。

出典:CoinGecko

対するFTXは2019年に設立されたばかりの仮想通貨取引所。大手マーケットメイカーJane Street出身のサム・バンクマン=フリード(通称、SBF)氏を筆頭に、投資家目線の機能やUIを売りに急速に世界有数の大手取引所として頭角を表してきた。なお、バイナンスはFTXの初期投資家だった。

6月には、FTX Japanの本格ローンチを始動。世界各国でコンプライアンスを重視した格好で、世界的な展開を進めている。

また、SBF氏はヘッジファンド「アラメダ・リサーチ」を通じて、ソラナ(SOL)など多数のブロックチェーン企業などにも出資してきた。

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セルシウスの融資提供

そんな中、バイナンスのCZ CEOは今週7日、財政破綻に陥った投資企業3AC(Three Arrow Capital)や取引プラットフォームVoyagerにおけるFTXの方針が矛盾していると指摘した。

Voyagerに数億ドルの融資を提供した3ACは破綻した。FTX/アラメダは1億ドルを3ACに提供したが、救済はしなかった。

アラメダはVoyagerに投資し、同社から3.77億ドルのローンを受け取った。その後、Voyager社は破産した。しかしFTXは同社を救済せず、ローンも返済しなかった。

これに対応する形で、アラメダリサーチは同日、「いつでもVoyager社にローンを返済して担保を受け取る」姿勢を表明した。

なお、BlockFiなど多数の企業に融資を提供したり、企業の買収を行なっているFTXに続き、バイナンス側も仮想通貨企業の救済に前向きな姿勢を示している。

関連:バイナンスCZ氏「現在50社以上と救済策を協議中」

取引手数料無料の件

これに並行して、バイナンスは6日、設立5周年を記念したキャンペーンの詳細を発表。ビットコインの現物取引ペア13種の取引手数料をゼロにする限定プロモーションの詳細を打ち出した。

関連:バイナンス、13ペアのビットコイン現物取引を手数料ゼロへ

しかし、SBF氏は8日、取引手数料をゼロにすると出来高の水増しが行われる傾向が歴史的にあると批判した。

SBF氏の批判に対応するかのごとく、CZ氏は手数料が無料となるBTC建の取引ペアはVIP待遇の計算には含まれない方針を決定。

その後、ツイッター上で上述の取引手数料無料のキャンペーンに対する需要があるかアンケートを実施。執筆時点では6割以上の回答者が「需要がある」と返答している。

自分自身の保有する口座間でのウォッシュトレードなどを行う場合はAIで特定できるとして、取引量の水増しは回避できると説明した。

ウォッシュトレードとは

取引誘引を目的として、同一人物が同じ資産の売買両方の注文を発注するといった権利移転を目的としない取引のこと。株式などの投資取引においての仮想売買は、金商法に違反する相場操縦行為に当たる場合がある。

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