はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイナンスCZ氏「現在50社以上と救済策を協議中」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンスの強み

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのChangpeng Zhao最高経営責任者(通称CZ氏)は1日、人気ポッドキャスト「Bankless」のインタビューで、現在の弱気市場におけるバイナンスの方針と強み、そして今後の計画について語った。

多くの仮想通貨企業が苦境に陥る中、バイナンスは借入もなく債務管理がしっかりしており、引き続き利益もあげているとCZ氏。弱気相場を経験するのは今回が初めてではなく、「ビットコインは一定期間、80%下落する可能性があり、その相場が数ヶ月から数年続くかもしれないというメンタリティを、常に持ってきた」と述べた。

市場は強気から弱気、弱気から強気というサイクルがあるという理解に基づいて、強気市場の間に、手元の現金準備を蓄えてきたという。また、バイナンスの収入の25%から30%はステーブルコインによるという事実も大きいと述べた。

さらに、収入の大半が取引手数料という比較的シンプルなビジネスモデルに基づいていることも強みであり、仮想通貨企業をうまく経営すれば「少なくとも10年、収益がゼロでも経営を存続できる」ほどの現金の蓄えを築くことが可能だとCZ氏は主張した。

業界の救済

CZ氏は、相場の低迷が続く仮想通貨業界をできる限り救いたいという。

「今、現金が手元にある者は自分の役割を果たさなくてはならない」と主張し、現在50社以上と、救済策を協議していると明かした。一方、「全てのプロジェクトが救済に値するとは限らない」と指摘。プロジェクトの設計や運営に難がある場合など、投資することはよくないとの考えを強調した。

積極的に仮想通貨企業の救済・買収を進める大手仮想通貨取引所FTXについて尋ねられると、バイナンスとFTXが競っているわけではなく、業界皆ができることをやるべきだと主張。FTXとの違いは、FTXが米国にフォーカスしているのに対し、バイナンスはよりグローバルな視点から世界を見据えて、ビジネスを展開していることだと述べた。

関連:バイナンスのCZ氏、企業救済や現在の市況について見解示す

関連:BlockFi、仮想通貨取引所FTXの米国部門に買収権を付与へ

人材強化に最適な時期

CZ氏は弱気相場でどのような分野に投資するのかとの問いに対し、「人材の採用」と答え、今年末までに2,000人を雇用する予定だと述べた。(現在のバイナンスの従業員数は6,000人)

全ての職種で採用を行うが、最も採用が難しいエンジニアという職種でもグローバルに優秀な人材を採用できる点で、今が最高のチャンスだという。技術系でもさまざまなタイプのテクノロジーに対応し、カスタマーサービスにしても、6つの言語に対応するよう人材を採用しているとのことだ。

その上で今後採用する人材によって、バイナンスのシステムをスケールアップすることが可能になると主張。CZ氏は「常に次のピークに備える」体制を整えたいと考えているという。

相場のサイクルと仮想通貨産業

歴史的に見て弱気相場は2年から2年半続き、その後約2年間の強気相場が繰り返されるサイクルがあるが、今回は前例のないインフレや戦争といったマクロ要因で先行きが見えないと、ホストはコメント。この弱気相場がいつまで続くかとの質問に、CZ氏は論理的な面から回答した。

ビットコインの半減期、アメリカ大統領選なども4年毎という周期があり、歴史的に見ると仮想通貨市場と株式市場も4年周期で推移しているとCZ氏。そのため、次のサイクルが4年になる可能性も高いとした。

「インフレや戦争が起こり、世界の分裂が進むほど、グローバル通貨であるビットコインは輝きを増す」ことから、仮想通貨業界を助けることになると主張。インフレなどの要因により、多くの人々は「供給量の限られた資産を保有したいと望むようになる」と説明した。

このような状況下では、ブロックチェーンと仮想通貨の利点がより明確になるという論理を展開。実際、将来何が起こるのかは誰にもわからないし、CZ氏の予想は、これまでにも外れることがあったが、「論理は長期的に見ると、機能するものだ」と述べた。

個人投資家へのメッセージ

投資アドバイスではないとしながら、CZ氏は個人投資家へ次のようなメッセージを寄せた。

あるプロジェクトが生き残ることがわかっていて、リスクを許容できるのであれば、そのプロジェクトにフォーカスしてみるのがいいかもしれない。でも、明日、市場がさらに下落する可能性があることを理解してほしい。

しかし、長期的な視野に立てば、この業界は存続し、消滅することはないだろう。5年、10年、20年という長い目で見れば、アプリの数も増え、業界内の人も増え、業界は大きくなっていくだろう。

関連:バイナンス、カンボジア証券規制当局と覚書締結 デジタル資産分野を支援

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。
13:50
シティ、ステーブルコインとビットコインETF向けカストディを検討
シティグループがステーブルコインの裏付資産カストディや仮想通貨ETF関連サービスの提供を検討。議会法案成立を受け大手金融機関の参入加速。
13:20
今秋はアルトコインシーズン本格化か=コインベース分析
コインベースが今後本格的なアルトコインシーズンへ移行すると予測。個人投資家のキャッシュ蓄積や、イーサリアムへの関心の高まりなどを分析した。
11:46
ビットコイン一時急落、米財務長官の方針転換で市場動揺か
スコット・ベセント財務長官の相次ぐ発言変更でビットコイン市場の混乱を招いた。13日の購入否定から14日の取得検討表明まで24時間で方針転換となった。機関投資家のコインベース購入比率75%も話題に。
11:25
イーサリアム、BTC建てで強気転換も売り圧力増加の兆候=クリプトクアント分析
イーサリアムがビットコインに対して強気サイクル入りし投資家需要が急増。一方で取引所への流入増加により利確の動きが活発化し警戒感高まる。
10:55
楽天、NFTチケットでスポーツ観戦チケットの公式リセール開始
楽天グループが運営するRakuten NFTは、楽天イーグルスとヴィッセル神戸の公式チケットリセールにNFT技術を導入。ブロックチェーンによる偽造防止と取引透明性を確保し、出品者による自由な価格設定が可能に。2025年9月から順次開始。
10:02
仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの材料とは? Bitwise分析
Bitwise最高投資責任者が、仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの要因を指摘した。今後ビットコインなど市場の価格を押し上げる可能性があるとしている。
09:45
トルコの仮想通貨取引所BtcTurk、70億円超相当の資産が不正流出か
仮想通貨取引所BtcTurkは、ウォレットで異常が検知されたとして仮想通貨の入出金を一時停止。70億円超相当の資産が不正流出した可能性が指摘されている。
09:10
カインドリーMD、「中本」と合併完了 800億円調達でビットコイン財務戦略開始
カインドリーMDがナカモト・ホールディングスとの合併を完了し、5億4000万ドルを調達。デビッド・ベイリー氏がCEOに就任し、ビットコイン財務戦略を本格展開。
08:50
米財務長官の発言でビットコイン急落、準備金政策の行方と市場の反応|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは14日夜、ベッセント米財務長官が連邦政府のビットコイン準備金について、150億〜200億ドル相当と評価される没収資産のみで構築し、新規購入を否定すると発言したことに加え、FRBへの利下げ要請を行わない方針を示したことから急落した。
07:30
コインベース、デリビット買収完了で仮想通貨デリバティブ最大手目指す
コインベースがデリビット買収を完了し、590億ドルの建玉と年間1兆ドル超の取引量を統合。仮想通貨デリバティブ市場のグローバルリーダーへ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧