はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

英国財務省、ステーブルコイン法案を提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ステーブルコインを決済手段として規制」

英国財務省は20日、金融サービス・市場法案を発表。仮想通貨ステーブルコインを規制する計画が盛り込まれているものだ。

この法案は、ブレグジット(EU離脱)の後に、EU規制にかわる英国の規制モデルを提供する。金融サービス規制を英国市場に合わせて調整し、世界の金融センターとして同国の競争力を強化することを目的としている。英国経済全体で数兆円(数百億ポンド)の投資を呼び起こすことも狙いだという。

なお、この法案が英国の法律として成立するには、上院下院の両方で可決する必要がある。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

財務省の公式発表によると、企業や英国金融システムの健全性の保護と向上、消費者利益のための競争促進、消費者保護なども狙いだという。財務省は、ステーブルコインについて次のように述べた。

英国が新しいテクノロジーとイノベーションの最前線に留まることを確実にするため、本法案は、ある種類のステーブルコインを英国での決済手段として規制することを可能にする。

法案は、こうしたイノベーションを促進するため、金融市場インフラストラクチャーにおける規制サンドボックスの創設も可能にする。サンドボックス制度で、企業は金融市場における新テクノロジーや手法をテストし、新商品の効率、透明性、耐障害性を向上させることができる。

サンドボックスとは

実験を行うことのできる「砂場」の意味。特に、規制上のサンドボックスとは、当局の監督の下で革新的な商品やサービス、ビジネスモデルをテストできるようにする制度のこと。現行法などが限定的に緩和された環境の中で、革新的な企業によるイノベーションを育成することが可能となる。

▶️仮想通貨用語集

今月より就任したナディム・ザハウィ財務大臣は、法案についてのスピーチの中で「仮想通貨を安全に導入することで、テクノロジーの中心地としての英国の地位を強化する」ことにも言及した。

仮想通貨に前向きだった前財務大臣

前任のリシ・スナク氏(7月5日に財務大臣を辞任)は、仮想通貨に対して積極的なアプローチで知られていた。

4月には、英国を「世界的な仮想通貨技術のハブ」とする計画を公開。ステーブルコインを決算手段として承認する方針も提示していた。さらに、金融市場にサンドボックスを導入することや、王立造幣局と協力してNFT(非代替性トークン)の作成に取り組む方針も示していた。

ジョン・グレン前財経済担当大臣(7月6日辞任)も、仮想通貨に前向きであり、3月までに、様々な企業とミーティングを行っていたことも知られている。Binance、Paxos、Coinbase、Circleなどの仮想通貨企業と仮想通貨について議論を行っていた。

またグレン氏は、ステーブルコインについて、規制整備のための法案を導入する予定だと述べ、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨についても、「世界をリードする体制」づくりを協議していくと話していた。

関連英大臣が仮想通貨企業トップと会合=1Q資料 バイナンスやサークルなど

この二人が辞任したことにより、英国の仮想通貨業界では懸念が浮上していたが、今回の法案では、両氏が進めようとしていた方針がある程度継承されている模様だ。

なお、スナク氏は現在、保守党の党首に立候補している。19日に行われた第4回投票では、3人の候補の中で首位を維持。もし党首選に勝てば、イギリスの次期首相となる見込みだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁が銀行による仮想通貨保有を正式承認、オンチェーン手数料支払い目的で
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
06:20
サイファーパンクが28億円相当のジーキャッシュを追加購入、保有量は総供給量の約1.43%に
ウィンクルボス兄弟率いるサイファーパンクが2万9869ZECを追加購入。保有総額は23万3644ZECとなり、総供給量の1.43%を保有している。
06:05
ビットコインの調整終了を予測、年末に向けた上昇がベースシナリオ=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のアナリストが仮想通貨ビットコインの調整終了を予測した。複数の市場指標が極端な水準にリセットされ、年末に向けた上昇がベースシナリオだと話した。
05:35
フィデリティ、ステーキング機能付きソラナ現物ETFを提供開始
フィデリティが11月19日にステーキング機能を備えた仮想通貨ソラナETFを開始した。ティッカーシンボルはFSOLで、同社初のステーキング機能付きETFとなる。
11/18 火曜日
18:06
トランプ一族、世界初のトークン化ホテル開発プロジェクト参画を発表
トランプ・オーガニゼーションとDAR Globalが世界初のトークン化ホテル開発をモルディブで発表。ブロックチェーン技術を活用した新たな不動産投資モデルとして注目される。
18:03
Aave、米国で高利回り貯蓄アプリ「Aave App」開始へ 銀行入金・残高保護に対応
DeFi大手Aaveが一般ユーザー向け貯蓄アプリ「Aave App」を米国で提供開始予定。最大100万ドルの残高保護、自動積立機能など、従来の銀行預金(平均0.4%)を上回る利便性を提供する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧