8%の人員削減
大手NFT(非代替性トークン)プロジェクトGods Unchainedの開発を手がけるImmutableが従業員の約8%を解雇したことがわかった。関係筋の話としてゲーム系メディアKotakuなどが報じた。
関係者の話によれば、従業員20名以上が解雇の対象となり、これは310名の従業員の8%に相当する計算だと説明。Gods UnchainedやImmutableの採用部門のメンバーが主だったと述べた。
解雇の対象となったゲームデザイナーはすでにSNS上で求職活動を開始していると報告。しかし、解雇の場合は競業禁止条項が適用されないなどとも語っている。
残念ながら私と多くの人がImmutableから解雇された。私は7年の経験を持つシニアゲームデザイナーで、4年以上に渡ライブサービスのTCGのデザインをリードしてきた。
仕事に関するどんな助けでもいただけると助かる。
Bad news, me and a bunch of people just got made redundant at Immutable. I'm a senior level game designer with 7+ years experience and 4+ years leading the design on a live service TCG. Any help with jobs would help a lot. DM me. Help me feed my cat Oscar! (Oscar not need a job) pic.twitter.com/LQVgdRmKhv
— James Wakeham (@VideoJamesDev) July 26, 2022
Immutable社の反応
人員解雇に対して、Immutableの米国支社の広報担当者は「組織の小規模な再編成を実施した」と説明。ただ、積極的な求人は停止していない姿勢を強調し、Immutable StudiosとGods Unchained、並びに開発中のGuild of GuardiansやImmutable Xなどでプロダクトやエンジニアリング、トークノミクスなどの部門で人員補強を図っていると述べた。
また、年初時点では120人の正社員を抱えていたImmutable社は現在では280人の従業員を抱えていると釈明。年内(今後5ヶ月以内)には従業員数が360人に達する予定だと語っている。
Immutableは2018年に設立されたブロックチェーン開発企業。イーサリアム(ETH)のNFTに特化したL2ソリューションImmutable Xを手がけるほか、大手NFTカードゲームのGods UnchainedやアクションRPGGuild of Guardiansなどを開発している。
また、広報担当者のコメント通り、Immutable社は現在も世界各国で求人活動を募集しており、オーストラリアやアジア太平洋(APAC)地域で幅広い業種の人材を求めている模様だ。
なお、Immutable社は22年3月に2億ドル(270億円)相当のシリーズC資金調達ラウンドを実施したばかり。シンガポールの政府系ファンドTemasekやWeb3ゲーム大手のアニモカブランズ、テンセントやアラメダ・リサーチなどから出資を受けてきた。
業界で相次ぐ大量解雇
いまだに求人を続けるImmutable社とは対照的に、暗号資産(仮想通貨)市場の低迷に際して大量解雇を余儀なくされているブロックチェーン系企業は多く散見されている。
大手取引所のコインベースは20%の人員削減を強行したほか、ウィンクルボス兄弟の手がけるジェミナイも10%の解雇を実施。BlockFiや大手NFTマーケットプレイスを手がけるOpenSeaも20%の人員削減を強行した。