仮想通貨規制の違反
米ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は2日、投資アプリを提供するRobinhood(ロビンフッド)の暗号資産(仮想通貨)部門「Robinhood Crypto」に対し、罰金として約40億円(3,000万ドル)の支払いを命じたことを発表した。
ロビンフッドがマネーロンダリングとサイバーセキュリティ、消費者保護に対するルールを遵守できていなかったことが罰金の原因。また罰金以外にも、これからコンサルタントを雇い、コンプライアンスの評価を行ってもらう必要もあるという。
今回の発表によると、NYDFSの一連の調査によって、取引監視などのロビンフッドの体制に重大な不備があったことが発覚。人材の配置が不十分だったことも指摘されており、ロビンフッドの規模、顧客、出来高に見合った取引監視システムも構築されていなかったという。
他にもNYDFSは、同社特有のリスクに対応するためのリソースが不足していたことも指摘。消費者の意見・不満を受け付ける窓口の電話番号がウェブサイトに掲載されていないことも、消費者保護のルールに違反すると注意した。
NYDFSのAdrienne A. Harris局長は今回の発表で、「事業が成長する中で、コンプライアンスを維持するために、ロビンフッドは適切なリソースに投資せず、注意を怠っていた」と説明。
また「ニューヨーク州で認可を得た仮想通貨企業は、マネーロンダリングや消費者保護、サイバーセキュリティにおいて、従来の金融サービス企業と同様の規制を遵守する必要がある」と述べた。そして「NYDFSは今後も規制違反がないか調査を継続していく」としている。
ロビンフッドがNYDFSに対し、3,000万ドルの罰金を支払う見込みであることは昨年7月に「Wall Street Journal」らが報じていた。この時の報道から今回の件は、昨年の時点で両者が和解に達したと見られていたが、今回の発表では「2日に和解に至った」と述べている。
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人員削減を発表
ロビンフッドのVlad Tenev最高経営責任者(CEO)は2日、企業の組織再編の一環として、約23%の人員削減を行うことを発表。全ての役割が人員削減の対象になるとする一方で、オペレーションとマーケティング、プログラム・マネージメントの業務を中心に従業員を減らすとした。
今回の人員削減は企業のコストに加え、マクロ環境、インフレ、仮想通貨市場の暴落が重なったことが要因。これによって投資家の取引やカストディ資産が減少したとも説明している。
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