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米BTCマイニング大手Riot、買収関連の減損400億円規模 2Q決算報告

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Riot、2Qの業績報告

米ナスダックに上場する暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Riot Blockchain(以下、Riot)は15日、2022年第2四半期(4-6月)の業績報告を行った。

2Qの総収益は、2021年同期の3,430万ドルから増加して、約98億円(7,290万ドル)となった。過去最高収益を上げた第1四半期の7,980万ドルからは、わずかに低下している。2Qのマイニング収益は、前年同期の3,150万ドルから4,620万ドルに増加した。

一方で、のれんの減損費用として3億4,910万ドルを報告している。また、保有するビットコインについて9,980万ドルの減損を計上した。

Riotは2021年に、マイニング企業Whinstone USと、電気機器プロバイダーESS Metronの買収を行っており、のれんの減損は、これに関連するものだ。

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のれんの減損とは

のれん代は通常、M&Aにおける、買収される企業の有形資産額と買収額の差であり、ブランドやノウハウなど無形資産を指している。のれんの減損は、買収の際に無形資産に対して支払った額を回収できる見込みがない場合に発生する。

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CEOのコメント

Riotは、2022年2Qの仮想通貨市場停滞を受け、外部の評価企業の支援の下、のれんの中間減損評価(6月末時点)を実施していた。この時期は、ビットコイン(BTC)のエコシステム全体の先行きが非常に不透明で、Riotや他の業界企業の市場評価額は年初来安値に近い状態だったという。

RiotのJason Les CEOは、減損について次のように説明した。

Whinstone USとESS Metronの買収は、当社の垂直統合戦略の基盤であり、Riotが今日業界のリーダーとして位置づけられるようにした動きでもある。

第2四半期の世界的な厳しい市場環境、ビットコイン価格の急落、当社含め、それに伴う上場ビットコインマイニング企業の市場評価額の低下により、今期は現金以外の減損処理が必要となった。

しかし、これら現金以外の費用は、今期さらに強化された当社の強固な財務状況と十分な流動性に影響を与えるものではない。

Les氏は「さらなる成長と発展の機会」を見据えているところだと続けている。

Riotは3月、5億ドルを上限として同社普通株式を販売するための書類を米証券取引委員会(SEC)に提出したことを開示。6月末までには、3,060万株の普通株式売却により約2億7,000万ドルの純収入を得て財務基盤を強化しているところだという。

施設を拡張中

Riotは2Qの事業ハイライトとして、買収したWhinstone施設の拡張を引き続き前進させたと報告した。拡張工事は2023年第1四半期に完了する予定である。

Riot初の液冷システムを採用した施設Whinstone Facility F棟が完成し、S19シリーズのマイニングマシン23,000台が完全に稼動。2棟目の液冷式建物であるG棟へのマシン配備を行っているところだという。

2023年第1四半期までには、約11万5,000台のAntminer ASICをフル展開し、セルフマイニングのハッシュレート能力は合計約12.5 EH/s(エクサハッシュ/秒)になることを見込むとしている。なお、エクサハッシュは1秒間に100京回の計算能力のことだ。

ハッシュレートとは

マイニングの採掘速度のこと。1秒間の計算力を表し、マイニング機器の処理能力を表す際やマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いられている。

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