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米ブロックチェーン協会、政治活動団体を設立

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仮想通貨推進派の候補者支援

米国を拠点とする暗号資産(仮想通貨)関連の業界団体ブロックチェーン協会は12日、BA PACと呼ばれる政治活動委員会を設立したと発表した。

ブロックチェーン協会ディレクターのクリスティン・スミス氏は次のように説明している。

BA PACは、仮想通貨業界の力をフルに活用し、仮想通貨を支持する候補者を支援していく。

これは成長する業界にとって自然な一歩だ。私たちのPACは、支援する候補者を選ぶ上で、ブロックチェーン協会の見方を反映する。

スミス氏は、仮想通貨技術を推進する者であれば、党派に関係なく応援するとも続けた。仮想通貨が市民の生活をよりよくしていく力を持っているという考え方を共有する政策立案者を支援する方針だ。

スミス氏は、BA PACから寄付する資金の50%を民主党に、50%を共和党に配分したいと述べた。

政治活動委員会(PAC)とは

英語でPolitical Action Committee。企業や労組、市民グループなどが設立し選挙で活動する米国の政治資金団体。候補者からは独立しており、個人から資金を集め、それを政治家や政党に献金する。献金額に上限のないPACは「スーパーPAC」と呼ばれる。

▶️仮想通貨用語集

ブロックチェーン協会は、約100社の会員企業を擁する業界団体。今後数カ月の間に、BA PACは会員企業に働きかけ、それぞれの企業の従業員から寄付を募る許可を得る予定だ。その後、受け取った資金を分配するための最適な戦略を検討するとしている。

次回の中間選挙はすでに2か月後に迫っているため、BA PACは、2024年から始まる新たな選挙サイクルに照準を合わせる形だ。2024年には米大統領選挙も控えている。

スミス氏は、BA PACが、ブロックチェーン協会の既存のロビー活動を強化するのに役立つとも付け加えた。

ブロックチェーン協会にはAaVE、BlockFi、Chainalysis、dYdX、Kraken、Ledger、Rippleをはじめ、取引所やDeFi、ウォレット企業まで様々な仮想通貨関連企業が参加している。

仮想通貨業界のロビー活動

仮想通貨業界では、ブロックチェーン協会以外にも、様々な企業や団体がロビー活動を行っている。

8月には、DCGがロビー活動の登録申請を行った。4月に、バイナンスはブロックチェーン協会を脱退して独自のロビー活動を始めている。

また、「NBA Top Shot」など人気のNFTコレクションを提供するDapper Labsも21年にロビー団体として登録。NFTやブロックチェーンについて政策提言を行っている。

ブルームバーグの分析によると、2021年1月から7月までに、仮想通貨業界は米国選挙の候補者や団体に約104億円(7,280万ドル)を寄付していた。この額は、石油・ガス業界の献金額・約100億円(7,060万ドル)、そして運輸業界の献金である約80億円(5,540万ドル)を上回っている。

関連米仮想通貨投資大手DCG、ロビー活動開始へ

ロビー活動とは

個人や組織が、政策に対する要望を政治家や行政官などに伝えること。米国では合法的な活動であり、ロビイストとして公式に登録する必要がある。

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