はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン一時18000ドル台前半まで下落、XRPは前週比13.4%の逆行高

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

19日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比197ドル(0.6%)高と反発したが、自律反発の範疇だと見る向きも強い。

日本時間22日午前3時には、米連邦公開市場委員会(FOMC)発表を控える。

13日に発表されたCPI(米消費者物価指数)結果がネガティブサプライズとなったことで、ピークアウト期待の台頭しつつあった市場の失望を誘った。

特にエネルギーと食品を除くコア指数が上がり続けている点は、米国のインフレ(物価上昇)圧力の強さを示すとして懸念されている。

米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化シナリオが補強される中、買い手不在の市場が長引くおそれがある。リスク資産と逆相関する米債利回りと「ドル指数(DXY)」は続伸し、米株指数と暗号資産(仮想通貨)は急落した。

野村證券など複数のエコノミストは、米連邦公開市場委員会(FOMC)における利上げ幅が通常の4倍水準となる「100bps」に達すると予想変更しており、金利先物市場では、100bpsを18%ほど織り込んでいる。

関連:世界の投資家が注目する米金融政策決定会合「FOMC」とは

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比3.5%高の19,454ドル。

BTC/USD 日足

13日時点で22,800ドルだったビットコインは、わずか6日間で4500ドル幅下落し、18,255ドルを付けた。その後リバウンドしたが上値は重い。年初来安値は今年6月に記録した17,567ドル。

Coinglassのデータによると、先物市場では過去24時間で4億4800万ドル(640億円相当)の仮想通貨のロングポジションがロスカット(強制清算)された。 内、イーサリアム(ETH)は1億5800万ドルに達した。

オンチェーンデータ分析企業のSantimentは、「インフレ高止まりを示すCPI(米消費者物価指数)結果を受け、仮想通貨投資家の関心は著しく低下した」と指摘した。

オンチェーンデータ分析企業CryptoQuantの認定アナリストであるMAC_D氏は、「Bitcoin Spent Output Age Bands(7〜10年)」で、5000BTC以上の送金が観測された場合は、近い将来の”強い下落シグナル”になり得ると指摘。過去の例と比較した。

Bitcoin Spent Output Age Bands(SOAB)は、オンチェーン上のトランザクションを分析し、暗号資産(仮想通貨)取引所のウォレットのインフローにおける使用済みコインを年齢別にカテゴライズしたもの。上記データでは、古いビットコイン(BTC)を大量保有するクジラ(大口投資家)が売却した、あるいは売却準備を進めている可能性を示唆する。

アルトコイン相場

前週末のビットコイン急落局面では、前日比10%安のイーサリアムを筆頭にアルトコインもほぼ全面安となった。

ETHW

イーサリアム(ETH)のThe Merge(ザ・マージ)に乗じて、チェーン分岐を伴うハードフォークで誕生した「Ethereum PoW(ETHW)」では、トランザクションの不正な複製を示すリプレイアタックが確認された。

イーサリアム互換であるGnosis Chain(xDAI Chain)ネットワークのOmniブリッジが悪用されたものと見られる。

詳細:イーサリアムPoWフォーク(ETHW)でリプレイ攻撃、前日比47%の急落

ブロックチェーンセキュリティ監査サービスのBlockSecは、「旧Chain IDを参照して、新チェーンIDを正しく検証しないことが原因にあった」と指摘した。

チェーンIDは暗号資産ウォレットMetaMaskがトランザクションに署名するために使用する数字のこと。

一方、ETHWのコア開発チームは18日、「コントラクトの脆弱性を突かれたものであり、ETHWに対するリプレイ攻撃ではない」とmediumで主張した。

イーサリアム関連の主要オラクルやデジタルウォレット、大手マーケットプレイスからサポートを受けていないETHW価格は、大方の事前予想通り低迷している。15日の上場直後に30.67ドルを付けるもすぐに失速。19日には、一時3.82ドルまで下落した。

ETHW/USD 日足(FTX)

XRP

先週末にはXRPが一時高騰する局面があった。イーサリアム(ETH)が前週比13%安となるなど、多くの銘柄が前週比で全面安となる中、XRPは前週比13.4%高と逆行高に。

Ripple社と米国証券取引委員会(SEC)の双方が、略式判決の申立てを提出したことが材料視されたものとみられる。

詳細:リップル社「XRPは投資契約の要素を満たさない」、略式判決の動議書提出

略式裁判とは、検察官の請求によって裁判を行わずに、書面のみで審理を行う非公開の裁判手続きのこと。 双方ともに20年12月から始まった裁判のこれ以上の長期化を避け、法廷争いに終止符を打とうとしているとの見方が強まった。

主な争点は、XRPの当該取引が”未登録有価証券の販売”に該当するかどうかだ。

SEC側は「ハウィーテスト(Howey Test)に照らし合わせると、XRPが投資契約であることには議論の余地のない」と主張。これに対しRipple社側は、投資契約が存在しない(Howey Test要件を満たしていない)ことを根拠に、「XRPは証券とはみなされない」と主張しており、真っ向から対立している。

一方、本裁判は暗号資産に対するSECの権限のライン引きが明確になる判例となり得る。SECの主張が認められる形で勝訴した場合、XRP価格にネガティブな影響を及ぼすほか、多くの暗号資産に有価証券問題が飛び火する可能性も懸念される。

関連:米SEC、仮想通貨インフルエンサーを証券法違反で提訴

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
06:20
サイファーパンクが28億円相当のジーキャッシュを追加購入、保有量は総供給量の約1.43%に
ウィンクルボス兄弟率いるサイファーパンクが2万9869ZECを追加購入。保有総額は23万3644ZECとなり、総供給量の1.43%を保有している。
06:05
ビットコインの調整終了を予測、年末に向けた上昇がベースシナリオ=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のアナリストが仮想通貨ビットコインの調整終了を予測した。複数の市場指標が極端な水準にリセットされ、年末に向けた上昇がベースシナリオだと話した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧