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シンガポール高等法院「NFTは”資産”と見なせる可能性がある」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BAYC関連の売却差し止め命令の判決

シンガポール高等法院は21日、NFT(非代替性トークン)を『資産』の一種としてみなすことができる可能性があるという判決を下した。

この判決は、同法院が5月に下した、著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」関連の売却差し止め命令に関してのもの。

請求者のJanesh Rajkumar氏は、保有するBAYC(No.2162)を担保に「chefpierre(ハンドルネーム)」と呼ばれる人物から、仮想通貨を借りていた。

しかしローンの借り換えを交渉している際に「chefpierre」は、全額返済しない限り差押えオプションを行使すると主張。Rajkumar氏は期限内に返済することができず、BAYCの所有権は「chefpierre」に移行する形に。その後、同氏は裁判所に対して売却の差し止めを請求した。

今回の判決は、NFTが他の類似の資産と区別可能かつ、第三者が認識できる所有者がいることなどから、『資産』とみなされるための一定の法的要件を満たしているとされた。

審理を担当したLee Seiu Kin判事は、今回の判決は仮出願(裁判前に行われる、裁判所命令の請求)に対するものであり「より充実した提出資料があった場合、異なる結論に達することも十分にあり得る」と述べている。

NFTとは

NFTとは、「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ゲームや音楽、アート作品、各種証明書など幅広く技術が活用されている。

▶️仮想通貨用語集

関連:NFT市場の取引高は前期比77%減、投機から実用性重視の兆候も

国によって異なるNFTの扱い

新興技術であるNFTに関する国際的な法的位置付けは定まっておらず、国や地域によってそれぞれ異なる扱いを受けている。

シンガポールの場合、投資に対するリスクは警告されているものの、現時点では基本的に規制や販売に制限などは設けられていない。これは、NFTが紙幣や硬貨とは異なり、シンガポールの法定通貨としては扱われていないためだ。

ただ、上場株式のポートフォリオの権利を表すものとして作られた場合は、他の集団投資商品と同様に、「目論見書、ライセンス、事業活動に関する規制要件の対象になる」と、22年2月、シンガポール金融管理局(MAS)のターマン・シャンムガラトナム担当大臣が明言している。

関連:音楽アルバムをNFT化する際の法的論点とは|Gamma Law寄稿

米国では、「NFTが有価証券であるか否か」という部分が争点となっている。仮に有価証券であると認められた場合、米証券取引委員会(SEC)による規制対象となる可能性があるからだ。

ゲーリー・ゲンスラーSEC委員長は、暗号資産(仮想通貨)銘柄の多くが有価証券に該当するという見解を明らかにしており、規制当局として仮想通貨に対する監督責任の拡大を示唆してきた。

ブローカーディーラーのArkonis Capital LLCは、NFT発行側が自分たちのトークンを有価証券のように見せたり、そのように扱ったりすれば、SECがその動きに関心を示す可能性があると指摘している。

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