はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社3Qレポート「XRP保有割合が流通量全体の50%を初めて下回る」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

3Q XRP マーケットレポート

米リップル社は27日、2022年3Q(第3四半期)における暗号資産(仮想通貨)XRP(リップル)のマーケットレポートを公開した。同社は、四半期(3ヶ月)毎に、透明性を強調するため自発的にレポートを公開している。

3QのXRPマーケットレポートを通して、リップル社は以下の3点を強調している。

  • リップル社のXRP保有量が総供給量の50%を初めて下回った
  • ブラジルでオンデマンド・リキディティ(ODL)が稼動した
  • XRPの販売総額が3.1億ドル(前期比-9,200万ドル)となった

XRP保有量

リップル社はまず同社の保有割合について、過去初めてXRPの流通量全体の50%(500億XRP)を下回ったことを強調。

これまで一部投資家やメディア等がXRP所有量の多さを引き合いに、分散型台帳「XRP Ledger(XRPL)」がリップル社によって支配されているかのような批判があったが、同社は「これは真実ではない」と主張した。

米リップル社のブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者もこの点を強調して、以下のようにツイートした。

保有割合50%以下という重要なマイルストーンを達成した。リップル社は10年かけて、価値の移転に適したスケーラビリティ、スピード、セキュリティを求めてXRPとXRPLを当社製品で使用することに注力してきた。より多くの顧客が決済フローでXRPを使用しており、真の有用性があることを示している。

リップル社によれば、XRPLは「FBA(Federated Byzantine Agreement:連合ビザンチン合意)」というコンセンサスメカニズムを採用。これは各ノードのXRP保有量に頼らず、バリデーターノード毎に1票の影響力を持たせることで、取引の検証、新機能の追加、ネットワークの安全確保を図る仕組み。

XRPLには130以上のバリデータノードが参加しているが、同社が運用するノードは4に留まっているとして、ネットワークの分散性を強調した。

関連: 「ODL」拡大で仮想通貨XRPの取引量が9倍増加=リップル社2Qレポート

XRP販売量

リップル社は第3四半期(3Q)、ODLに関連したXRP売上高約4,126億円(28億1,963万ドル)に対して総購入額が約3,671億円(25億895万ドル)となり、純売上高が約454億円(3億1,068万ドル)となったと報告。

なお、第1四半期のXRP売上高は約1982億円(13億5429万ドル)、第2四半期は約2,800億円(21億2,592万ドル)だった。同社は、3四半期連続のXRP売上高の増加傾向について、世界的にODL事業が成長していることに起因していると述べた。ODLの拡大は、同社がセカンダリー市場で購入するXRPのボリューム増にもつながる。

仮想通貨データ企業CryptoCompare社の提供するCryptoCompare TopTier(CCTT)指標によると、リップル社による3QのXRP総販売額は、XRP総取引量の0.42%に相当する。

リップル社がエスクローで管理するXRPに関しては、毎月10億XRPという公式の取り決め通り、2Qに30億XRPが解除された。また、総額21億XRPが返還され、再び新たなエスクロー契約に組み込まれた。

3Qでは、XRPL上で合計1億260万件の取引が行われ、総額8,200億円(5,600億ドル)相当の1,528億XRP(前期比+20%)が取引された。9月30日時点のホルダー数は4,352,222件、前期比+92,874となっている(XPMarket.comベース)。

ODLの拡大

リップル社はレポートで、特にXRPベースの決済ソリューション「ODL」(オンデマンド・リクィディティ=流動性)について、ブラジル-メキシコ間での稼働を開始することを強調。ラテンアメリカ(LATAM)開拓の重要なくさび(アンカー)になると加えた。

同社は、8月に外貨両替業を営むトラベレックスとの提携を発表。トラベレックスは同国の中央銀行から外国為替業務のみを行う銀行として認可されており、e-Fx取引に重点を置き、送金や国際決済、ATM、多通貨プリペイドカードなどを取り扱う。

ODLの用途も、トレジャリー(組織内の資金繰り)や複数の支払指図がまとめて送信される「バルクペイメント」など、シングルペイメント以外のユースケースへと拡大しているようだ。

シンガポールで機関投資家向けデジタル決済ソリューションを提供するFOMO Payや、フィリピン最大のノンバンク送金サービスプロバイダーの一つ「iRemit」などのビジネスパートナーが、トレジャリーフローにODLを使用するという。

リップル社のオンデマンド・リクイディティ(ODL)ソリューションの用法を拡大することで、iRemit は今、流動性とリアルタイム決済へのアクセスを拡大し、クロスボーダーのトレジャリーフローを改善することができるようになっている。

オンデマンドリクイディティ(ODL)とは

仮想通貨XRPを利用した国際送金ソリューションのこと。資金の送り手と受け手が直接取引可能であり、低コストでスピーディな送金を実現するリップルネットの技術の一つ。

▶️仮想通貨用語集

関連:リップル社がトラベレックスと提携、同社ブラジル支部にODL導入

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/23 火曜日
12:39
ビットコイン採掘者の降伏、価格底打ちのシグナルか=VanEck分析
資産運用会社VanEckは、ビットコインのハッシュレートが4%低下したことについて、価格底打ちを示唆する強気シグナルと分析。過去のデータでは180日後に77%の確率で価格上昇。ただし一部専門家は慎重な見方も。
12:16
ビットポイント、P2P.orgを含む3社連携 法人向けETH活用支援を強化
SBIグループのビットポイントジャパンが世界最大級のステーキング企業P2P.orgと連携。東証上場のDef consultingが進めるイーサリアムトレジャリー戦略を、グローバル基準の技術で支援する体制を構築した。
10:50
メタプラネットの臨時株主総会、5議案を全て承認
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットは、同日開催した臨時株主総会で5つの議案が全て承認されたことを発表。優先株式の定款変更や発行に対する承認が特に注目を集めている。
10:31
米最大取引所コインベース、予測市場事業強化へ新興企業を買収
米仮想通貨取引所最大手コインベースが予測市場スタートアップThe Clearing Companyを買収。2026年1月完了予定。予測市場は2030年までに1兆ドル規模に成長する見込みで、コインベースは「Everything Exchange」構想の実現を加速させる。
09:42
バイナンス、2023年和解後も疑わしい口座の約212億円移動を防げず=FT報道
英紙FTは、バイナンスが2023年和解後も疑惑口座による1.4億ドルの取引を防げなかったと報道。13の口座が2021年以降17億ドルを移動。テロ資金調達との関連も指摘される中、バイナンスは「当時制裁対象ではなかった」と反論している。
09:40
ネットスターズ、羽田空港でUSDC決済の実証実験を近日開始へ
決済ゲートウェイのネットスターズが羽田空港第3ターミナルでUSDCによる店舗決済の実証実験を開始へ。QRコードを活用し、インバウンド旅行客がウォレットから直接支払い可能。加盟店は円建てで精算される仕組み。
09:30
XRP建て利回り商品「earnXRP」がフレアでローンチ、4〜10%の利回り目指す
アップシフト、クリアスター、フレアがXRP建て利回りボールト「earnXRP」を立ち上げた。XRP保有者が複雑な戦略を運用することなく利回りを得られる商品で目標利回りは4%から10%となる。
08:12
トランプメディア、451BTC追加購入で保有額10億ドル突破
トランプメディアが新たに451BTCを取得し総保有額が10億ドルを超えたと報じられた。第3四半期は5z480万ドルの純損失を計上したが仮想通貨戦略を継続している。
07:30
米仮想通貨特命官、CFTC・SEC新委員長を「ドリームチーム」と称賛
米ホワイトハウスのデビッド・サックス仮想通貨担当官がCFTC新委員長マイケル・セリグ氏とSECのポール・アトキンス委員長を称賛し、トランプ大統領が「ドリームチーム」を作ったと評価した。
07:20
仮想通貨投資商品、先週は1490億円超の資金が純流出
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,494億円の純流出だったと報告。ビットコインなどの銘柄別のデータも公開している。
06:30
ストラテジー社の米ドル準備金が3400億円超に、「仮想通貨の冬」に備え
マイケル・セイラー率いるストラテジーが普通株式の売却により7億4800万ドルを調達し、米ドル準備金を約22億ドルに増やした。仮想通貨の冬に備え配当と利払いを32カ月間カバーできるようにした。
06:05
JPモルガン、機関投資家向け仮想通貨取引の提供を検討=報道
これまで仮想通貨を否定してきたJPモルガン・チェースは機関投資家向けに仮想通貨取引サービスの提供を検討している。現物取引とデリバティブ取引が含まれる可能性がある。
05:50
ビットマイン、イーサリアム蓄積を継続 先週も約10万ETH買い増し
主要イーサリアム保有企業ビットマインが過去1週間で約10万ETHを追加購入し、保有が406万ETHに達したと発表した。弱気相場で買い増しを加速。
05:30
主要イーサリアム保有企業ETHジラ、債務返済のため116億円相当ETHを売却
ピーター・ティール氏支援のETHジラが債務返済のため2万4291ETHを売却し、仮想通貨イーサリアム蓄積戦略から現実世界資産トークン化事業への転換を表明した。
12/22 月曜日
20:05
Bybit、日本居住者向けサービス終了へ 2026年1月が最終期限
Bybitが日本居住者へのサービス終了を発表。2026年1月22日がKYC2完了の最終期限となり、未完了者は制限対象に。金融庁の規制強化を背景に、10月の新規登録停止に続く措置。世界第2位の取引量を持つ同社の撤退により、多くのユーザーへの影響が予想される。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧