はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

NFTプロジェクト「DigiDaigaku」創業者のTwitterアカウント乗っ取り、高額NFTなど流出被害に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ツイッターアカウントの乗っ取り

Web3ブロックチェーンゲーム企業Limit Breakが手掛けるNFTプロジェクト「DigiDaigaku」の共同創設者Gabriel Leydon氏のTwitterアカウントが乗っ取られ、フィッシング詐欺サイトのリンクが不正投稿されたことが明らかになった。

犯人は、DigiDaigakuに関連するように見せかけたフィッシングサイトを作成し、特別な権利を与えられる限定ホワイトリストを謡ってユーザーを誘導。

詐欺サイトで悪意のあるスマートコントラクトに署名したフォロワーのウォレットから、NFT(非代替性トークン)や暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)を盗んだ。

関連:Web3ウォレットMetamask 利用上の注意点を解説

これまでにNFT数10点のほか、イーサリアム19ETH(約444万円)以上が盗まれたことが分かっている。中でも最大の被害は高額NFT「Mutant Ape Yacht Club(MAYC)」で、12.39ETH(約280万円)で売却された。

実名で活動しているLeydon氏は、個人情報を収集し、スマートフォンなど通信デバイス用のSIMカード(個人情報識別のためのカード)を不正にすり替える詐欺「SIMスワップ攻撃」を受けた可能性があると釈明。

DigiDaigakuの開発会社Limit Breakで、影響を受けたユーザーを支援したいと述べる一方、犯人を追跡して告訴と損害賠償を請求する意向を示している。

ツイッターアカウントが乗っ取られた経路についてLeydon氏は、米通信大手AT&Tのスタッフによる手口と主張。同氏によれば、AT&Tの店頭スタッフが詐欺から契約者を守るための“保護”プロセスに執拗に時間をかけたという。すでにLimit BreakからAT&Tに調査を依頼しているようだ。

SIMスワップとは

被害者の電話番号をSIMカードに移転して個人情報にアクセスして仮想通貨を盗難するハッキング手法の一つ。SIMカードがあれば、2段階認証(2要素認証)を簡単にパスして、SNSや仮想通貨取引所などのサービスにアクセスできる。

▶️仮想通貨用語集

本件の真相は定かではないが、2018年にも似た事例が報告されている。当時、SIMスワップにより高額の仮想通貨を奪われた投資家Michael Terpin氏は、セキュリティ上の確認に不備があったとしてAT&Tを提訴。2,400万ドルの補償と2億ドルの損害賠償を要求した。

Terpin氏の訴訟は22年10月、20歳の仮想通貨ハッカーEllis Pinsky(当時15歳)が2,200万ドルの支払いに同意したことが分かっている。

関連:OpenSea、NFTの盗難防止システムを2つ導入

フィッシング詐欺を防ぐには

Digidaigakuになりすましたフィッシングサイトに設置されたスマートコントラクトは、接続したウォレット内の全ての資産に、攻撃者のアドレスからアクセス可能にする「setApprovalForAll」というもの。

DeFiセキュリティに詳しいZachXBTによると、この攻撃は「Monkey Drainer」として知られる手口に似ている。Monkey Drainerは10月下旬にNFTユーザーを対象としたフィッシングサイトを通じて700 ETH(約1億6,000万円)を流出させた。

有利なセールなどにいち早く参加したいと考える投資家は、コントラクトの内容を確認しない。あるいは確認の仕方が分からない場合があるため、仮想通貨詐欺の被害は後を絶たない。

最近では、怪しいコントラクトを検出してアラートを発出するウェブブラウザ拡張機能(エクステンション)「Pocket Universe」が、有識者の間で一定の信頼を獲得しているようだ。

Pocket Universeはユーザーがコントラクトをクリックした時点で、ブロックチェーンのフォーク版でトランザクションをシミュレートし、その安全性をチェックする。Pocket Universeの警告についてユーザーが承認すると、正当なブロックチェーンにトランザクションが送信される仕組み。

多くの悪質なトランザクションが制御されているとの報告もあるが、本物のサイトがブロックされるケースもあるという。最終的にはユーザーの責任で、アクセスするコントラクトや投入する資金量を判断する必要がある。

必要以上にdAppsにアクセスを許可したり、新しいプラットフォームを試すために不必要なリスクを負うことは避けるようにしたい。

関連:Web3ウォレットMetamask 利用上の注意点を解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧