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NY連銀、新たなデジタルマネーを実験か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「トークン化された負債」のシステムを実験か

米ニューヨーク連邦準備銀行は、金融機関が発行する「トークン化された負債」の追跡と送信に関する実験を行うことを計画している。関係筋の情報として、コインポストの提携メディアThe Blockが報道した。

これは、「規制された負債ネットワーク(regulated liability networks:RLN)」の概念実証、つまり規制された様々な金融機関が負債をトークン化するシステムの実験となる。

関係者によると、大手金融機関のシティ(Citi)グループ、バンク・オブ・アメリカ、BNYメロン、HSBC、さらに決済大手マスターカードとSwiftもこのテストに参加する見込みだ。

正式な発表は来週初め頃になり、RLNの利点を説明するホワイトペーパーも発表される予定だという。

規制された負債ネットワークとは

RLNはビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)や、中央銀行デジタル通貨(CBDC)と並ぶ、新たなデジタルマネーの形態として構想されているものだ。

RLNについて詳しいのは、シティグループで新興決済・事業開発を担当するTony McLaughlin氏である。同氏は、シティの最近のブログ記事で、RLNの可能性について、以下のように説明していた。

中央銀行や規制当局が、既存のCBDCプロジェクトや商業銀行マネーのトークン化という構想を少し変更して、新しい方向性を打ち出すことも可能かもしれない。

中央銀行の負債をトークン化すること(CBDC)だけではなく、共通のプラットフォーム上ですべての規制された負債をトークン化するというシステムにより、より広い視野で課題を捉えることもできる。

この際、McLaughlin氏は、お金を「負債」という形で捉えている。一般的に「お金は、規制された金融機関(商業銀行)の負債」であるが、こうした「規制された負債」としては中央銀行のお金、商業銀行のお金の他、電子マネーが含まれると説明。これらは「まだトークン化された形では存在していない」と続けた。

「DLTで様々な負債と資産のネットワークを」

McLaughlin氏は、分散型台帳技術(DLT)により、こうした負債を同じ台帳上に表現して、それらの貨幣を「常時接続」、「即時発行」、「プログラム可能」にできる可能性があると論じている。そうした仕組みを「規制された負債ネットワーク(RLN)」と読んでいる格好だ。

ステーブルコインについても、規制された暁にはこうしたRLN上に組み込むことができると指摘する。CBDCの利用範囲を拡大して、そのネットワークにすべての規制対象負債を包含すること、負債と資産を同じチェーン上でトークン化することにも言及した。

また、安全なデジタルマネーは規制され、要求に応じて額面どおり償還され、各国の通貨単位で表示され、「規制対象の発行者に対する明確な法的請求権」である必要があるとも論じている。

こうしたMcLaughlin氏のビジョンが、どの程度、今回報じられた米ニューヨーク連邦準備銀行のプロジェクトに採用されているかは不明だが、新たなデジタルマネーの構想として今後が注目される。

ニューヨーク連銀の計画に詳しいある情報筋は、RLNは、完全にシステムを一新するよりも「既存のシステムの上に新たなシステムを構築するアプローチの一つだ」とコメントした。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

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