はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FTX、関連企業の資産保有状況を調査へ 破産手続きの一環

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

グローバル資産の調査開始

破産申請した大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは19日、グループ企業がグローバルに保有している資産調査を開始すると発表した。利害関係者の補償に向けて、回収可能な資産価値の最大化を目指す。

過去1週間の調査によると、米国内外のFTXの規制または認可された子会社の多くが、支払能力のあるバランスシート、責任ある経営状態、価値あるフランチャイズを有していることが分かり、嬉しく思っている。

FTXのジョン・J・レイIII暫定CEOは、声明で以上のように説明した。

レイ氏は、債務者となる企業にFTX Japanも含まれることを明言。Quoineやトルコ版FTX、EU版FTXを始めとするその他の一連の子会社が債務者とみなされると述べている。

関連:鈴木金融相、FTX Japan顧客資産の国外流出に警戒感示す

FTXはチャプターイレブンに基づき米国で破産申請しており、これらの企業は破産手続き上で債務者とされる。LedgerXやEmbed Clearingなど一部の子会社は債務者とはみなされない。

FTXは今後数週間のうちの優先事項として、債務者となる子会社の「売却、資本再編成、その他の戦略的取引」を検討する方針を表明した。

レイ氏は、FTX債務者のチームに対し、「できる限りフランチャイズ価値の保存を優先させるよう」指示したとも述べた。

FTXは、残高を保有しているはずの216の債務者銀行口座を特定したが、これまでのところ、そのうち144の口座の残高しか実際に確認できていないと、説明している。

米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

▶️仮想通貨用語集

関連:FTXのサム前CEO、420億円の自社株売却か

業者への支払い許可を求める

FTXは同19日、破産裁判所に様々な申し立てを行っており、そのうちの1つで、重要なベンダー(業者)および海外子会社のベンダーに対する通常の支払いが可能になるよう、裁判所に求めた。

FTXは重要なベンダー(サービスなどの供給事業者)を、FTXに商品やサービスの提供を停止した場合、FTXの財産に「回復不可能な損害を与える可能性のある業者」と定義した。

裁判所の中間命令後に最大約13億円(930万ドル)、最終命令後に最大約25億円(1,750万ドル)を重要なベンダーへ支払う許可を求める形だ。

FTXの債務者企業グループは、Perella Weinberg Partners(PWP)を、主幹の投資銀行として起用し、一部の事業について売却や再建のための準備を開始。なお、PWPとの契約は、裁判所の承認を必要としている。

破産申請の裁判について、初回の公聴会は11月22日に予定されている。

不正流出資金の回収なるか

一方、FTXから不正流出した資金は現在も移動を続けている。FTXは21日、次のように注意を呼び掛けた。

11月11日にFTXグローバルと関連する債務者から、無許可で送金された資金が、中間ウォレットを通じて様々な仮想通貨取引所に送金されている。

取引所は、これらの資金が破産した事業に返還するために、あらゆる手段を講じるべきだ。

関連仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

なお、ブロックチェーン分析企業チェイナリシスによれば、FTXのハッキング犯はイーサリアム(ETH)に集約していた流出資産の一部をビットコイン(BTC)に換金したことを発表。さまざまな仮想通貨トークンのクロスチェーン交換を提供するRen VMネットワークが活用された。

関連:「DeFiに相互運用性を」RenVMがメインネットローンチ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/10 水曜日
14:10
著名投資家レイ・ダリオ「中東は資本家のシリコンバレー」:国家によるAI・デジタル資産戦略を絶賛
著名投資家レイ・ダリオ氏がAIのハブとして急速に成長する中東を高く評価し、「資本家のためのシリコンバレーになりつつある」と述べた。一方、マイケル・セイラー氏は中東がビットコイン担保型デジタル銀行システムによって「21世紀のスイス」になる可能性を指摘した。
11:05
「ビットコイン・アフターダークETF」申請 夜間取引時間の高パフォーマンスに着目
ニコラス・ウェルスが米国夜間取引時間のみ仮想通貨ビットコインを保有する新たなETFを申請した。夜間の高リターン傾向に注目したものだ。ヘッジ型ETFも同時申請した。
09:50
プライバシー重視のステーブルコイン「USDCx」、Aleoのテストネットでローンチ
仮想通貨のステーブルコインUSDCを発行するサークルは、プライバシー機能を持つL1ブロックチェーンAleoのテストネットでUSDCxがローンチされたことを発表。ユースケースなどを説明した。
09:48
仮想通貨市場は政策待ち姿勢 ビットコインとイーサリアムに資金集中=Wintermute分析
Wintermuteの最新市場分析によると、仮想通貨市場は米FRBや日銀の政策決定を前に様子見姿勢を強めている。資金はビットコインとイーサリアムに集中し、レバレッジ水平は低位。先週金曜の急落後も市場は底堅さを保ち、質への選別が進む。レンジ相場継続の見通し。
09:05
プライバシー重視ブロックチェーン「Octra」、30億円規模のICO実施へ
完全準同型暗号技術を採用する仮想通貨プロジェクト「Octra」が2000万ドル規模のトークンセールを実施する。これまでも分散化重視で資金調達を行ってきた。
08:40
コインチェック、NACの新規取扱いを検討 NOT A HOTELとRWA領域で協業強化へ
コインチェックがNOT A HOTEL DAOの暗号資産NACの取扱い検討とRWA領域の協業強化を発表。NACの活用や共同サービスの開発方針について解説します。
08:20
「仮想通貨市場は次の10年間で最大20倍成長する可能性」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、仮想通貨市場は次の10年間で10倍から20倍まで容易に成長する可能性があるとの見方を示した。ビットコインなどを例に挙げ、根拠を説明している。
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
12:00
XRPの買い方|おすすめ取引所と購入手順を図解【初心者向け】
暗号資産(仮想通貨)XRPの特徴から買い方、将来性、リップル社の最新動向や取引所の選び方も紹介します。ドナルド・トランプ次期米大統領の思惑やSECゲンスラー委員長交代による規制環境の変化、価格への影響を分析。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧