CoinPostで今最も読まれています

プーチン大統領「仮想通貨の技術」利用した国際決済の必要性を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型台帳を使った国際決済システム

ロシアのプーチン大統領は24日、暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンの技術を使用した、新たな国際決済ネットワークの必要性を呼びかけた。

ロシア最大手銀行スベルバンクが開催したAI(人工知能)を主題とする会議でプーチン大統領は、次のように述べた。

デジタル通貨と分散型台帳の技術によって、現在よりも便利で、利用者にとって完全に安全な国際決済システムを構築することができる。最も重要なことは、そのシステムが銀行や第三者による干渉から独立していることだ。

プーチン大統領は、現在の国際決済システムは手数料などが高いことにも言及。「コルレス口座制度と規制は、少数の国家と金融企業によってコントロールされている」とも続けた。

こうした独占状態は「すべての参加者にとって悪影響を与えるものであり、誰にも好まれない」ので、新たな決済システムが構築され、発展するだろうと意見している。

コルレス銀行とは

英語で「Correspondent Bank」の略称。国際送金に当たって、取引の中継地点となる銀行のこと。現在のコルレス銀行が仲介する取引では、時間がかかり手数料も高くなることが課題とされている。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨の環境整備を加速

プーチン大統領は、「現在の規制は、非合法的なもので、決済システムは攻撃ラインの一つになっている」とも発言している。ウクライナ侵攻以降、各国からロシアに対して発動されている経済制裁に触れた形だ。

ロシアへの経済制裁が続く中、ロシアでは暗号資産(仮想通貨)などデジタル資産の法整備が積極的に進められている。制裁回避の目的もあるとみられている。

23日には、ロシアの議会が、国による仮想通貨取引所の設立に向けて準備を進めていることが報じられた。議会下院が、設立に向けて法改正を議論しているところで、内容が固まれば中央銀行やロシア政府に改正案が送られる見込みだ。

関連ロシア、国の仮想通貨取引所を設立か=報道

ロシアの財務省と中央銀行は9月に、仮想通貨を国際決済に利用できるようにする法案に概ね合意。ロシア中銀は今月7日にデジタル資産についての協議書を発行しており、デジタル化証券に対する課税や、NFT(非代替性トークン)発行などに関して、様々な提案を行った。

関連ロシア中銀、デジタル資産についての協議書発行

仮想通貨マイニング

また、17日には仮想通貨のマイニング、およびマイニングした仮想通貨の販売を合法化する法案が議会下院に提出された。

マイニングによって得られた仮想通貨は、「取引の際にロシアの情報インフラを使用しないことを条件にして」マイニングした者が売却することができるとする内容だ。「実験的な法的枠組み」の下では、ロシアのインフラを使用することも可能としている。

議会金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ委員長は、この法案が12月に採択され、2023年2月1日から施行されることを期待していると話した。

アクサコフ氏は、ロシアでは仮想通貨のマイニングが活発だと指摘。「この法律が採択されれば、マイニングに法的根拠を与えることができる。デジタル通貨の発行や流通に関連する問題について、実務上の法制度を形作っていくことも可能になる」と説明している。

法案が採択されれば、マイニング事業者は合法的に活動を行い、得た収入を申告することができるようになる。法案によると、個人や企業がマイニングを行うにあたっての要件は、政府が中央銀行と連携して定めることになる見込みだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア