TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

米クラーケン、米財務省と和解 イランに対する制裁違反で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米クラーケンに5,000万円の罰金

米財務省の外国資産管理局(OFAC)は28日、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンと、制裁規則の違反に関して和解したと発表した。クラーケンはOFACに約5,000万円(約36万ドル)の罰金を支払った。

OFACは、クラーケン(Kraken)がイランに対する経済制裁について違反していたとして、次のように述べている。

クラーケンは、ユーザーの居場所に応じてブロックするような、自動的なIPアドレスのブロックシステムなど、適切なツールを導入していなかった。

このため、クラーケンのプラットフォームは、イランにいると考えられるユーザーにも仮想通貨取引サービスを提供していた。

OFACは、罰金が比較的少ないのは、クラーケンの違反が悪質なものではなく、自発的に当局に報告されたという点を考慮したためだとしている。

クラーケンは、OFACとの和解の一環として、制裁コンプライアンス管理に約1,400万円(10万ドル)を追加で投資することにも同意した。

OFACとは

「Office of Foreign Assets Control」の略で、米財務省の所属機関のこと。米国の対外・安全保障政策に基づいて、経済制裁の実施を司っている。

▶️仮想通貨用語集

法的遵守プログラムが不完全

OFACは、違反の詳細についても説明している。クラーケンは、マネロンや制裁に対応する法的遵守プログラムを導入していたが、抜け穴があった格好だ。

クラーケンは、制裁対象となる地域のユーザーがアカウントを開設することを防ぐために、アカウント登録時のIPアドレス情報の監視や、毎日の顧客スクリーニングを行っていた。

しかし2015年に、取引時にイランにいたと思われる個人のために826件の取引、総額約2.4億円(約170万ドル)を処理していた。プラットフォーム全体の取引活動に対するIPアドレスブロックを実装していなかったために、その隙間を突かれた形だ。

IPアドレスデータによると、当該ユーザーは、制裁対象地域以外でアカウントを開設。その後、イランからアクセスし、クラーケンのプラットフォームで取引していたとみられる。

改善策を導入

本件でクラーケンについての調査が開始されたのは7月だった。クラーケンのMarco Santori最高法務責任者は、和解について次のようにコメントしている。

当社は、今回の問題について自分たち自身で発見し、自発的に当局に報告し、迅速に修正した。和解に至れたことを嬉しく思う。

Santori氏は、和解に達する前の段階で、クラーケンはコンプライアンスを強化するための一連の措置を講じたとも説明。「管理システムのさらなる強化、コンプライアンスチームの拡大、研修や、企業としての説明責任体制の強化」などを挙げた。

クラーケンは、様々な改善を実施。具体的には、制裁対象となる場所にいるユーザーがクラーケンのアカウントにアクセスできないようにするジオロケーション(位置に基づく)ブロッキングを追加し、複数のブロックチェーン分析ツールを導入するなどの対策を施している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。
09:55
Suiブロックチェーン、稼働停止の原因や対策を公表
約2.5時間稼働を停止していた仮想通貨SUIのブロックチェーンが復旧。その後、原因や今後の対策を公表している。
08:20
マイクロストラテジー、ビットコイン追加購入のための30億ドル調達を完了
米マイクロストラテジーは21日に仮想通貨ビットコイン追加購入のための、2029年満期の無利息転換社債の募集を完了したと報告した。
07:50
金融庁、仮想通貨仲介業の新設を検討
仮想通貨のイノベーションと利用者保護の両立に向けて、金融庁が仲介業の新設を検討。この会議ではステーブルコインも議題に上がった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧