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岸田政権、Web3スタートアップ育成の環境整備に向けたロードマップ示す 5ヵ年計画

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

スタートアップ育成5か年計画

11月28日に総理大臣官邸で第13回新しい資本主義実現会議が開催され、「スタートアップ育成5か年計画」の内容が決定した。ブロックチェーン技術とWeb3.0(分散型ウェブ)の税制を含む環境整備が含まれている。

岸田政権は「新しい資本主義」の実現に向けて取り組んでいる。6月に閣議決定した「骨太方針2022(経済財政運営と改革の基本方針2022)」ではスタートアップ育成の重要性を強調。2022年を「スタートアップ創出元年」と位置付け、スタートアップ担当大臣を設置してきた。

2022年度(令和4年度)補正予算案では、過去最大規模の1兆円のスタートアップ育成に向けた予算措置を閣議決定したところだ。

スタートアップ育成5か年計画では、官民によるスタートアップ育成策の全体像と、5年間の具体的なロードマップが策定された。新しい資本主義実現会議(議長・岸田文雄首相)の下に設置されたスタートアップ育成分科会が取りまとめたものだ。

岸田総理によると、スタートアップ育成5か年計画は、「人材、資金供給、オープンイノベーションの3本柱を推進し、スタートアップへの投資額を5年後の2027年度に10倍増(10兆円規模)にすること」を目標としている。

特に、第2の柱「スタートアップのための資金供給の強化と出口戦略の多様化」では、国内のベンチャーキャピタルの育成に加えて、海外投資家・ベンチャーキャピタルの呼び込みを図るべく、28の具体的な取組みが示されている。

ブロックチェーン技術を含む「Web3.0(分散型ウェブ)に関する環境整備」は、そうした施策の一つ。高度な技術や専門知識を有する海外人材と日本のスタートアップとの協業を促すため、海外人材の呼び込み、民間と連携した国内外の Web3.0人材の交流機会の創出など、海外人材が活躍できる環境整備を行う方針だ。

日本政府は22年6月、成長戦略にウェブ3の環境整備を盛り込むことを閣議決定。22年8月に発足した第2次岸田改造内閣では、河野太郎氏が「デジタル大臣」に就任していた。

関連:岸田内閣改造「デジタル相」に河野太郎氏が就任、Web3政策推進に期待の声

税制改革と業界支援

Web3.0に関する環境整備について、税制改革の面では自社で発行・保有する仮想通貨については期末課税の対象から外し、売却などで利益が生じた時点で課税するように改めること、他の暗号資産についても法令上・会計上の扱いの検討を踏まえて税制上の扱いを検討すること、公認会計士・監査法人による監査を受けられるような環境整備を進めることが示されている。

また業界支援の面では、地方創生や社会課題の解決に向けた使用が期待されるDAO(分散型自律組織)の課題整理、NFT(非代替性トークン)に代表されるデジタルコンテンツ事業の国際展開に向けた新たなユースケースの発掘や支援、人材確保・育成を行う。

ロードマップによると、自社発行トークン保有分の期末課税の見直しは22年度内にも実施見込み。

出典:首相官邸

スタートアップ育成分科会によると、税制措置については今後の税制改正プロセスで検討されていく。

22年10月に金融庁は、金融行政方針におけるWeb3(ウェブ3)で使われる”デジタル資産”のガイドラインについて、ルール整備を促進する方針を示していた。

過剰な税制度の課題が払拭されることで、国内の有望スタートアップ企業、及び人材の海外流出に歯止めがかかると期待される。

日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(ASTR)」を開発するStake Technologies株式会社の渡辺創太CEOは以前、日本の税制・法令上の環境がWeb3.0ビジネスをする事業者にとって国内での創業を困難にしていること。また、多くの起業家が海外流出する要因となり、日本の「ガラパゴス化」が急速に進行していると危惧していた。

関連:金融庁、Web3のデジタル資産に関する「新たな市場整備」に本腰へ

Web3.0とは

Web3.0は、現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的なユースケースは、トークン、NFT(非代替性トークン)やDAO(分散型自律組織)など、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークを活かしたものがある。

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