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金融庁、Web3のデジタル資産に関する「新たな市場整備」に本腰へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3のルール整備に本腰

金融庁は、金融行政方針におけるWeb3(ウェブ3)で使われる”デジタル資産”のガイドラインについて、ルール整備を促進する方針を示した。

具体的には、NFT(非代替性トークン)などのデジタルアイテムが、暗号資産、及び金融取引に該当するかどうかを判断する基準を明確化する。

DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)の世界的な市場拡大や、来るべきWeb3時代の到来に備えた動きが念頭にある。ルール作りが定まり税制が改正されれば、現在問題視される有望スタートップ及び人材の国外流出を食い止め、新興産業の発展や将来的に有力なWeb3海外プロジェクトの国内誘致にもつながる可能性が生まれる。

海外に大きく遅れをとっていた暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン関連のイノベーションであるが、ようやく潮目が変わりつつある。

日本政府は今年6月、成長戦略にウェブ3の環境整備を盛り込むことを閣議決定。今年8月に発足した第2次岸田改造内閣では、河野太郎氏が「デジタル大臣」に就任した。

河野大臣は今年2月、⽇本発のパブリックブロックチェーンであるAstar Network 渡辺創太CEOの「Web3における日本の税制」をテーマにした見解を取り上げ、「自民党内で税制改正すべく、すでに議論が始まっている」と述べるなど、現状への理解と前向きな姿勢を示していた。

また、経済産業省は今年7月、省内横断組織として「大臣官房Web3.0政策推進室」を設置。デジタル庁等の関係省庁と協働し、ブロックチェーンを基盤としたWeb3.0に関連する事業環境課題を検討する体制強化を方針に掲げている。

関連:日本政府、Web3の環境整備を本格化 骨太方針を閣議決定 

金融庁が研究会を開催

金融庁は4日、暗号資産(仮想通貨)やNFT(非代替性トークン)に代表される、「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会(第7回)」を開催する。

今回の討議内容は、日本政府が22年6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」を汲んでいる。政府は、ブロックチェーン技術を活用した次世代型インターネットとして注目される「Web3(分散型ウェブ)」の環境整備を本格化していく意向を示していた。

また岸田文雄内閣総理大臣は10月3日の所信表明演説で「DX(デジタルトランスフォーメーション)への投資」目標の一つとして「Web3サービスの利用拡大」を挙げたばかりだ。

関連:岸田首相「Web3サービスの利用拡大に向けた取り組み進める」

Web3とは、現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーンを活用して非中央集権型のネットワークを実現する試みやそのネットワークを指す。ユーザーが自らブロックチェーンに保存されたデータの管理や活用を行うことで、新しい価値を創出する活動が世界的に広がっている。

8月31日に金融庁は、2022事務年度(22年7月~23年6月)の金融行政方針に暗号資産(仮想通貨)とデジタル資産の違いを定義するガイドラインを作成する方針を示した。グローバル環境に即した規制整備を図り、民間のイノベーションを促進しつつ利用者保護を適切に確保するねらいがある。

出典:金融庁「事務局説明資料」

これまで暗号資産は「資金決済法」の監督下に置かれ、仮想通貨取引所の登録制が世界で初めて導入され、資金の管理方法が規定された。暗号資産を用いたデリバティブ取引や資金調達取引業に至っては証券規制である「金融商品取引法」の適用対象とされた。

近年、ブロックチェーン(分散型台帳)技術のユースケースが拡大。アートだけでなくメタバースやゲームにも関連するNFT(非代替性トークン)や、DAO(分散型自律組織)の投票権として発行されるガバナンストークン、そして分散型金融(DeFi)の土台となる法定通貨連動型のステーブルコイン等、多岐に渡っている。

第7回研究会の討議

4日の研究会で金融庁は、こうした分散台帳技術等を活用した新たな動きにおける問題点について議論する。

事前公開された討議事項で金融庁は「価値が1つの企業に独占されないといったメリットがあるとの指摘がある一方で、実際は中央集権的であるとの指摘や投機的金融要素と切り離せないといった指摘もなされている」と言及。参加者に以下4つの質問を投げかけている。

出典:金融庁「討議いただきたい事項」

関連:金融庁「仮想通貨の法人税の課題に取り組む」=金融行政方針

8月31日に公開された「金融行政方針」について、金融庁が取り組みとして最初に挙げたのは、ステーブルコインに関する制度を着実に施行・運用すること。ステーブルコインの発行体に関するルール等が記載された22年6月の改正資⾦決済法の成立を受けた取り組みである。

また、金融庁が挙げた取り組みの中で、仮想通貨領域で最も関心の高い内容の1つが、発行体保有分の仮想通貨に対する法人税への対応だ。ガバナンストークンを含む仮想通貨のうち、発行体保有分に対する期末時価評価課税の課題への対応(税制改正要望を含む)を行うと説明した。

一方、9月30日に河野太郎デジタル大臣は、デジタル庁に「Web3研究会」を設置することを発表。河野大臣はデジタル社会実現の司令塔として、デジタル庁がWeb3に関する政府全体の取り組みを総合調整すると説明。Web3によって実現を目指す経済や産業、社会のあるべき姿について、さらに検討を進め、年末までに議論をまとめることを目指すとした。

関連:日本のデジタル庁、Web3研究会を設置

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