はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

金融庁「仮想通貨の法人税の課題に取り組む」=金融行政方針

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3の環境を整備

日本の金融庁は、2022事務年度の「金融行政方針」を公表した。

先月31日に公開した資料では、社会課題解決による新たな成⾧が国民に還元される金融システムを構築するとし、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンにも言及。デジタル社会の実現に向け、Web3やメタバース等の発展に向けた動きを金融面から推進すべく、デジタルマネーや仮想通貨等に関する環境整備を進めると明記した。

メタバースとは

インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。必ずしもブロックチェーン技術が使われるわけではないが、仮想通貨やNFT等と相性が良いとされている。

▶️仮想通貨用語集

関連次世代の仮想空間サービス「メタバース」とは|ブロックチェーンとの関係も解説

金融庁が挙げた取り組みの中で、仮想通貨領域で最も関心の高い内容の1つが、発行体保有分の仮想通貨に対する法人税への対応。「実績と作業計画」の資料では、ガバナンストークンを含む仮想通貨のうち、発行体保有分に対する期末時価評価課税の課題への対応(税制改正要望を含む)を行うと説明した。この取り組みは、先日から報道もされている期末課税ルールの見直しとみられる。

関連JCBA、金融庁に暗号資産の「税制改正要望」提出へ 例年以上に着目される理由

関連日本政府、仮想通貨の法人税のルールを見直す方針

今回の資料で金融庁が取り組みとして最初に挙げているのは、ステーブルコインに関する制度を着実に施行・運用すること。これは今年6月の改正資⾦決済法の成立を受けた取り組みだという。この時の法案には、ステーブルコインの発行体に関するルール等を記載していた。

22年6月の金融庁の説明資料では、ステーブルコインを「デジタルマネー類似型」と「暗号資産型」に分類した上で、デジタルマネー類似型の発行者を銀行と資金移動者、信託会社に限定することなどを説明している。

関連改正資金決済法が参院本会議で可決、ステーブルコイン関連の規制導入へ

Web3について上記以外には、以下の内容に取り組むとした。

  • 仮想通貨交換業者が取り扱う銘柄の、自主規制団体による事前審査の合理化
  • ブロックチェーン上で発行されるアイテム等に対する、仮想通貨該当性に関する解釈の明確化
  • 信託銀行による仮想通貨の信託の受託(カストディ業務)を可能とする制度整備
  • 証券トークンの私設取引システム(PTS)における取引に関する環境整備
  • DeFi(分散型金融)等に関する継続的な検討
  • 最新の技術動向等の把握
  • 世界に向けた対外発信の強化

関連金融庁開催の研究会 DeFiやステーブルコイン規制を議論

Web3以外の項目では「マネーロンダリング対策等やサイバーセキュリティ、システムリスク管理態勢の強化に向け、世界情勢等を踏まえた対応を促す」とも記載した。

CBDCの検討にも貢献

金融庁はこの他にも、中央銀行デジタル通貨(CBDC)にも言及している。日本銀行が2022年3月に基本機能に関する概念実証を完了し、4月から周辺機能に関する概念実証のフェーズに移行していると説明。これらの進捗を踏まえつつ財務省とも連携し、⾦融機関に与える影響等の観点から、CBDCの検討に貢献していくとした。

関連中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは|ビットコインとの違いと主なメリット

今回の資料で金融庁は、世界的に仮想通貨市場における混乱が広がっていると指摘。この状況を踏まえ、世界に先駆けて仮想通貨などに係る制度整備・モニタリング等に取り組んできた経験を活かし、国際的な政策対応に貢献していくと述べている。

関連「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/24 月曜日
16:46
メタプラネットが150BTCを追加購入
メタプラネットがビットコイン保有を3,350BTCに拡大。ゼロクーポン社債や新株予約権を活用する「21ミリオン計画」を推進。発行規模や投資家リスクの視点から解説。
13:54
2023年に仮想通貨NIDTのIEO上場した「coinbook」が社名変更へ BACKSEAT子会社に
暗号資産取引所「coinbook」を運営する株式会社coinbookがBACKSEAT社による買収を発表した。4月21日より「BACKSEAT暗号資産交換業株式会社」に社名変更し、新経営体制のもとでWeb3領域の拡大を目指す。
13:31
東京都カーボンクレジットマーケット、25日から運用開始
東京都が中小企業の脱炭素化を支援する「東京都カーボンクレジットマーケット」を3月25日に開始。ブロックチェーン技術を活用し、無料で利用可能な独自プラットフォームでカーボンクレジット取引を簡素化。
12:20
ゴールド(金)建てステーブルコインは米ドル建てを凌駕する可能性 マックス・カイザー氏が予測
ビットコイン支持者マックス・カイザー氏が金建てステーブルコインの将来性について見解。脱ドル化の動きやインフレを背景にドル建てステーブルコインより有利になると意見している。
12:08
膠着状態のビットコイン、ETFの資金流入は回復傾向が顕著に
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインは8.5万ドル台で膠着状態が続くも、現物ETFへの資金流入は力強く回復している。わずか数週間前の大規模資金流出から一転、投資家心理に改善の兆し。対照的にイーサリアムETFからは資金流出が続き、両者の格差は拡大傾向に。
10:16
フィデリティ、米ドル建てMMF「FYHXX」のイーサリアム上トークン化を申請 
米資産運用大手フィデリティが、米ドル建てMMF「FYHXX」を仮想通貨イーサリアムのチェーンでトークン化することをSECに申請した。成長するRWA市場での新たな展開を解説する。
09:00
カルダノ創設者ホスキンソン氏が語るトランプ政権の仮想通貨政策と今後の展望
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏が、トランプ政権の仮想通貨政策、SpaceXとの提携計画、日本の税制などについて語った独占インタビュー。仮想通貨の課題についても話している。
03/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トランプ演説の失望売りでBTC50万円下落やXRP現物ETFのローンチ予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|リップル社CEOの対SEC裁判終結宣言に高い関心
今週は、スタンダードチャータードによる仮想通貨イーサリアムの価格予測の下方修正、リップル社CEOによる対SEC裁判終結宣言、トランプ大統領のカンファレンスでの発言に関するニュースが最も関心を集めた。
03/22 土曜日
13:40
豪政府、仮想通貨のイノベーション促進政策へ 4つの計画を発表
オーストラリア財務省が仮想通貨を含むデジタル資産のイノベーション促進策を発表した。取引所規制やステーブルコイン枠組みなど4つの戦略で世界的リーダーを目指す。
13:05
トランプ大統領のサックス特命官、UAE高官と仮想通貨・AI投資協力を協議
米ホワイトハウスのサックス特命官がUAEタヌーン氏と会談。AI、仮想通貨、技術投資について協議し、「スターゲート」プロジェクトへの70億ドル投資準備が報じられた。両国の技術・経済分野での協力強化へ。
11:25
日本の物価3%高騰、仮想通貨市場に与える影響も
2月の日本インフレ率が3%に達し、日銀追加利上げ観測が強まる中、仮想通貨市場への影響が懸念される。米国の2022年インフレ時のFRB利上げがもたらした仮想通貨ベア相場の教訓から、投資家の警戒感が高まっている。
10:40
「関税と決算発表が仮想通貨市場の鍵」米コインベース週次レポート
米コインベースの最新レポートが仮想通貨市場の現状と見通しを示す。世界貿易政策の不確実性と決算発表の影響、さらに増加する機関投資家の仮想通貨投資意欲を解説している。
09:45
MegaETH、毎秒2万取引を処理可能なパブリックテストネット開始
イーサリアムスケーリングの新アプローチ「MegaETH」がパブリックテストネットを開始。10ミリ秒ブロックタイムと2万TPSを実現し、最終的には10万TPSを目指す。
08:40
バイナンス、22銘柄の上場廃止投票を開始
仮想通貨取引所バイナンスは、コミュニティ共同ガバナンスメカニズムによる上場廃止投票の第1回を開始。ジャスミー、ジーキャッシュ、FTXトークンなど22のデジタル資産が対象となっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧