CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン開発者、5億円弱のBTC盗難被害 コールドウォレットから不正流出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コールドウォレットから不正流出

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の主要(コア)開設者は、12月31日にハッキングにより個人で所有する217 BTC(4億7,000万円)を失ったことを告白した。

2011年以来BTCネットワークに貢献してきたLuke Dashjr氏は、コールドウォレットで所有していたビットコインが12月31日の4回のトランザクションで不正流出したと述べている。

本来、コールドウォレットは「秘密鍵」をインターネットから隔離された状態で保管するもので、ネットを介したハッキング攻撃被害を物理的に遮断できるメリットがある。

今回のケースではDashjr氏は、何らかの影響で外部からアクセスできる環境に秘密鍵が残された可能性を指摘。PGP鍵の侵害をきっかけに、彼のPC全体が掌握された可能性があると推測している。正確な原因究明はこれからだ。

PGP(Pretty Good Privacy)とは

インターネット上でEメールを暗号化および復号化したり、デジタル署名と暗号化された保存ファイル(ソフトウェアDLなど)でメッセージを認証する際に使用されるプログラムの一種。

▶️仮想通貨用語集

Dashjr氏は22年11月17日に、自身のサーバが “新しいマルウェア/システム上のバックドア “に侵害され、調査しているとツイートした経緯がある。12月25日に再び不正アクセスを検出したとして米ホスティング会社ColoCrossingやサーバープロバイダーの調査不備を主張。プロバイダーを切り替えると述べていた。

Yearn Financeの開発者Banteg氏は、「サプライチェーン攻撃」を指摘。この攻撃は、IT機器やソフトウェアの製造過程でマルウェアに感染させたり、バックドアを仕込んだりしておく方法。アップデートプログラムやパッチに埋め込むケースがある。

本件では、ハッカーは侵害されたPGP鍵を介してDashjrのサーバーにアクセスし、秘密鍵を抽出した可能性がある。DashjrのPC操作をリアルタイムで監視していた可能性があり、取引所の2FA(2要素認証)設定プロセスも監視されていた模様。同氏は、米仮想通貨取引所CoinbaseとKrakenから不正なログイン試行のメールを受け取って、一連の盗難被害に気が付いたことを認めている。

彼はまた、自身のPGP鍵で署名されたビットコインノード+ウォレットプログラム「Bitcoin Knots」の使用を控えるよう、ユーザーに強く警告した。

セルフカストディのリスク

盗まれた216.93BTCを所有するウォレットアドレスは判明しており、今後追跡されることとなる。大手取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOは、同社セキュリティチームが監視し、必要な際に口座凍結など対処していく方針を表明した。

顧客資金を流用していた疑惑が高まる元大手取引所FTXの破綻を受け、Ledger社やTrezor社が製造するハードウェアウォレットの週間売上高が大幅に急増するなど、自身で資産を保管するセルフカストディソリューションへの需要が高まっていた。

関連:自己管理型のハードウェアウォレット、週間売上高が過去最高に

しかし、CZはセルフカストディソリューションにも固有のリスクがあると指摘。偽のソフトウェアアップデートを介したマルウェア侵入のほか、バックアップキーの紛失、操作ミスなどが考えられる。

関連:仮想通貨ウォレット「Ledger」になりすまし被害 資産は流出せず

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧