はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FOMC前に株や仮想通貨反落、ナイジェリアでBTCプレミアム急騰の背景は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

30日の米NY株式市場ではダウは前週末比75ドル(0.77%)安で取引を終えた。6営業日続伸していたこともあり、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、売り優勢となった。

暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、年初来株価が約2倍まで反発していたコインベース株が8.48%安と反落。マラソンデジタルが10.59%安、マイクロストラテジーが4.9%安となった。

関連:米株市場・仮想通貨全面安|31日金融短観

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場にも売りが波及し、ビットコイン(BTC)が前日比3.2%安の22,878ドルに。イーサリアム(ETH)は3.77%安の1,574ドルと主要アルトも軒並み下落した。

BTC/USD日足

ビットコインは年初来40%上昇し、足元ではRSI(相対力指数)やアルト相場の過熱感が高まっていたこともあり、米指数反落に伴い膨らんだポジションの持ち高調整が先行した。サポートライン(下値支持線)の22,500ドルを割らずに一旦反発したが、値幅調整としては不十分であり、さらなるダウンサイドリスクも指摘される。

先物金利市場では、2月2日午前4時(日本時間)に発表予定の次回FOMC結果で2会合連続の鈍化となる「0.25bp」の利上げを織り込みつつあるが、パウエルFRB議長の記者会見における今後の見通しやウクライナ情勢など地政学リスクに関する相場の不確実性は依然燻る。

政策金利の最終到達点である「ターミナルレート」に迫る中、昨年異例の金利引き上げペースを強行した副作用として、GDP(国内総生産)や企業業績などにどこまで負の影響を及ぼすか、欧米を筆頭に世界経済が中・長期的なスタグフレーションに陥るかどうかが今後の焦点となりそうだ。

ロイターが米金融大手JPモルガンのアナリスト見解として報じたところによれば、「欧州株買いの大半は、アルゴリズム主導のファンドによるもので、強気の新規買いではなくショートカバー(買い戻し)主体にすぎない」。

金融相場全体が、弱気相場の一時的な揺り戻しか底打ちか否かの“転換点”を迎えつつある中、ヘッジファンド関係者からは企業の業績悪化予測を見込んだ「絶好の空売りポイント」になり得るとの指摘もある。大きなネガティブサプライズなくFOMCを通過することができれば、相場のアク抜け感や将来的な米金融当局のピボット(政策転換)と景気悪化予想のせめぎ合いとなりそうだ。

ナイジェリアで大幅プレミアム

29日にかけてアフリカ大陸のナイジェリアでビットコイン(BTC)が急騰する場面があった。一時+60%ものプレミアム(価格乖離)を付け、1BTC=37,235ドルを記録した。米国市場の直近最高値は1BTC=23,966ドルだった。

Google Trendsによると、「Buy Bitcoin(ビットコインの買い方)」のGoogle検索数で、ナイジェリアが世界首位に急浮上している。

背景には、ナイジェリアの中央銀行が現金自動預け払い機(ATM)および相対(OTC)取引による現金の引き出し制限を1月以降に実施したほか、旧紙幣と新紙幣の入れ替え期限が迫り、市民の混乱に拍車をかけたことがある。

同国の経済規模はアフリカ諸国で最大規模にあるものの、引き出し可能な額は1日あたり20,000ナイラ(約5600円)に限定される。

政府は引き出し制限の目的にマネーロンダリング(資金洗浄)リスク排除とインフレ率引き下げを掲げているが、同国の法定通貨「ナイラ」は通貨安が止まらない状況にあり、ビットコインやゴールドなどの代替資産に資金を退避させる動きが急速に高まっている事情も垣間見える。22年12月にはインフレ率21.3%に達した。

ナイジェリアの連邦高等裁判所は21年10月、ナイジェリア中央銀行によるデジタル通貨(CBDC)「e-Naira」の導入を承認したが、認知やインフラ整備の遅れなどにより昨年時点の採用率は0.5%に留まるなど、思うように普及は進んでいない。

関連:ナイジェリア、中央銀行デジタル通貨「eナイラ」の発行を承認

アルトコイン相場

国内大手暗号資産(仮想通貨)取引所bitbankが、日本発ゲーム特化型チェーンOasys(OAS)の上場を発表。

OAS価格は前日比8.22%高、前週比16.02%高の8.87円まで上昇した。

OAS/USD

関連:国内初上場、bitbankがゲーム特化型チェーンOasys(OAS)の取り扱いを発表

Oasysは、「Blockchain for The Games」をコンセプトに、ゲーム系IP(知的財産)ホルダーとゲーマー向けに構築されたブロックチェーンだ。これまで大きな課題となっていたゲームプレイヤーの取引手数料(Gas代)無料化や取引処理の高速化を掲げる。

Oasys(OAS)の初期バリデーター(承認者)には、スクウェア・エニックス、セガ、バンダイナムコ研究所、GREEといった国内上場の大手ゲーム企業をはじめ、暗号資産取引所bitFlyerやAstarなど国内有数のweb3関連企業が含まれる。

関連:初心者でもわかる「Oasys(OAS)」とは|特徴や仕組みを解説

22年12月には、Galaxy Interactive、韓国ゲーム大手のネクソン、ZOZO創業者の前澤友作氏のMZ Web3ファンドらが参加した戦略投資ラウンドにおける資金調達完了。OKX、Kucoin、Bybit、Gate、Huobiの5つにOASを上場を果たしていたが、国内での取り扱い事例は今回が初めて。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
19:10
CoinDesk JAPAN運営のN.Avenue、独自ブランド「NADA NEWS」へのリブランディングを発表
N.Avenue運営のWeb3メディア「CoinDesk JAPAN」が2026年より独自ブランド「NADA NEWS」へリブランディング。メディア・コミュニティ・暗号資産インデックスを統合し、日本のデジタル資産市場向け情報基盤を構築する。12月下旬グランドオープン予定。
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧