今週(2/18(土)〜2/24(金))の仮想通貨相場
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
2/18(土)〜2/24(金)の週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は高値圏での揉み合いが継続している。
前週にドル建てで8月高値(約25,200ドル)の上抜けに失敗し反落したBTCだったが、週末にかけて持ち直し、再度上値トライに失敗し反落していた。
しかし、週明けからはアルトコイン主導でBTCも切り返し、前週から計4度目の8月高値上抜けを試したが、米株の下落に上値を圧迫され失速した。
火曜日の相場もジリジリと上昇し、ついに8月高値を高進したが、直後に売りが加速し反落。さらに、この日発表されたS&Pの米PMIが予想上振れとなり、米長期金利が上昇すると、BTC相場の下落にも拍車が掛かった。
水曜日には、相場は三角保ち合いの下限死守に失敗すると、一時は320万円を割り込んだが、1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で大多数の参加者が小幅利上げ継続を支持していたことが明らかとなり、相場は反発した。
一方、翌日には米GDP成長率改定値の発表を控え米株先が失速すると、BTCも2.4万ドル台中盤で足踏みとなり、欧州時間に反落。その後、一時は戻りを試そうとするも、米GDP成長率改定値が予想を下回った一方、前四半期のPCE(個人消費支出)が予想を上回り、相場は2.4万ドル周辺で小さく揉み合いとなっている。
セントルイス、NY、クリーブランドの地区連銀総裁らが3月のFOMCでの50ベーシスポイント(bp)利上げを選択肢として挙げ、市場が警戒感を強めていた中、FOMC議事要旨が束の間の安心感を与えたように見えるが、本日(24日)発表される1月の米PCEの結果次第でこうした安心感も掻き消される可能性もあるだろう。特に1月の他のインフレ指標はことごとく市場予想を上回ってきており、PCEも減速ペースが鈍化する可能性は高いと言える。
今週のBTC相場はダマシからの反落、さらには三角保ち合い下抜けを演じたが、依然として今月高値圏の水準を維持しており、PCEの結果が高値圏レンジ下限からの反発か、高値圏維持失敗の明暗を分ける重要材料となり得るだろう。後者の場合、来週は下値を模索する展開が想定され、市場の失望感も増すだろう。
相場が高値圏維持に失敗すれば、昨年9月高値や今年1月の高値レンジ下限となる22,700ドルが下値ターゲットとしてあるが、23,000ドルを割れば2月15日の上げ幅から半値押しとなることから、全値押しとなるシナリオにも注意しておきたい。
関連:bitbank_markets公式サイト
前回のレポート:昨年8月高値到達のビットコイン、市場心理悪化には来週も要警戒