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Trezor、ウォレットチップのサプライチェーン管理へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨ウォレット供給を柔軟に

暗号資産(仮想通貨)ハードウェアウォレット企業Trezorは、製品に使うシリコンチップのサプライチェーンについて、同社がコントロールを強化したと発表した。新たに、シリコンチップの生産過程を自社で管理することになった形だ。

TrezorのŠtěpán Uherik最高財務責任者によると、新しいチップ製造プロセスは、サードパーティのチップメーカーに関わるリスクを排除することによって、セキュリティを大幅に強化する。

また、サプライチェーンの問題を回避することで、ウォレット生産にかかる時間を大幅に短縮できるとも述べた。Uherik氏は、今回の動きの背景について、次のように説明している。

ハードウェアウォレットの需要が時期によって変動すること、および過去数年にわたりシリコンのサプライチェーンに混乱が見られたことは、当社が解決すべき問題だった。

生産プロセスを精査し、私たちがコントロールできる部分を特定し、新しい方法でパートナーと協力することで、臨機応変に製造できる体制を築くことに成功した。

Trezorはこれまで、地政学的混乱や、COVID-19による労働力不足、仮想通貨市場の状況などを背景にして、サードパーティーの供給に関する脆弱性にさらされていた。また、昨年11月にFTXが破綻した後には、投資家が取引所からハードウェアウォレットに資金を移す動きが見られ、需要が急増した。

自社でチップの供給をコントロールすることにより、こうした需給の問題に対応していく格好だ。消費者が、品薄の場合などに、ウォレットの価格変動の影響を受けないようにすることにも繋がるとしている。

ハードウェアウォレットとは

パソコンに専用のアプリをインストールして、そこに外部デバイスを接続して管理するタイプのウォレット。

▶️仮想通貨用語集

Trezorが新たに生産を管理するチップは、主力製品である「Trezor Model T」という物理的ウォレットに利用される予定である。

Uherik氏は、生産をコントロールすることで、将来開発する製品の設計について自由度が高まり、競争が激化するハードウェアウォレットの分野でリーダーシップを維持するのにも役立つと述べた。

Trezorは、スイスの半導体メーカーSTMicroelectronicsと協力して、シリコンチップの生産管理を行っていく。

チップ開発でスタートアップを支援

Trezorの親会社Satoshi Labsが支援するスタートアップ「Tropic Square」も仮想通貨ウォレットなどで使えるチップを開発しているところだ。同社は2月、新しいオープンソースのチップ「TROPIC01」のプロトタイプについて、初期テストを完了したと報告している。

初期テストの結果は良好で、チップ開発を当初の計画通りに継続できることが示されていると説明。2024年には、2つ目のプロトタイプを製造し、機能を検証した後、大量生産を開始する予定だとしている。

タイムスケジュールとしては、今後1年間で、量産前のプロトタイプを完成させ、できれば2025年に量産を開始、市場に投入する計画だ,

このチップは、暗号キーの生成、暗号化、署名、ユーザー認証などを行うものであり、製品化された暁には、Trezorもこのチップを導入する見込みとされる。

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