はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「強固な財務基盤を維持できている」米上場マイニング企業Riotが通期決算発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Riotの財務基盤は盤石

ナスダック上場の米暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Riot Blockchain(RIOT)は2日、2022年通期(1〜12月)の決算報告を発表した。

22年12月末時点に長期債務なし、手元現金2億3030万ドルを含む3億2180万ドルの運転資本、6,974 BTC(年末時点で158億円)を保有して終了。暗号資産(仮想通貨)関連企業の財務状況が軒並み悪化する中、「強固な財務基盤を維持している」ことを強調した。

Riotは、2022年を通してハッシュレートは3倍以上となり過去最高の9.7EH/sを記録。前年比46%増加となる5,554ビットコイン(BTC)を採掘した。

同社の総収益は約355億円(2億5920万ドル)で2021年の2億1,320万ドルを上回った。ビットコインの採掘収益は前年の1億8440万ドルに対し1億5690万ドルに減少したが、BTC平均価格が45,744ドルから28,245ドルに低下した影響を受けている。

Riotは長期固定料金の電力契約を通じてビットコインの生産を抑制する一方で、猛烈な冬の嵐が北米を襲った際に2,700万ドル以上の電力クレジットを生み出すことに成功。生産コストを業界最低水準まで低減しつつ、電力クレジットから利益を得た。

結果的に、22年の同社の採掘コストは1ビットコインあたり平均11,225ドルで、2021年の11,939ドルから前年比6%減少した。

なお、生産量増加の背景にはジョージア州ロックデールの3施設の拡大の成功がある。23年第4四半期には新たにテキサス州コーシカーナで1施設が稼働予定とし、「2023年以降も、積極的な成長計画を実行し続けることができる強い立場にある」と強調している。

Riotはまた、2022年に約700億円(5億960万ドル)の純損失を計上。これは21年の損失21億円(1540万ドル)をはるかに上回るが、内訳としては21年に行ったマイニング企業Whinstone USと、電気機器プロバイダーESS Metronの買収に伴う3億3560万ドルののれん代減損、保有する仮想通貨の減損1億4740万ドル、マイニング機器の減損5550万ドルなどの影響がある。

関連:米主要マイニング企業RiotとMarathonのQ3決算報告、軒並み予想を下回る

のれんの減損とは

のれん代は通常、M&Aにおける、買収される企業の有形資産額と買収額の差であり、ブランドやノウハウなど無形資産を指している。のれんの減損は、買収の際に無形資産に対して支払った額を回収できる見込みがない場合に発生する。

▶️仮想通貨用語集

関連:米シルバーゲート株価暴落 米コインベースらとの取引停止を受け

SECへの年次報告を延期

Riotはまた、SEC(米証券取引委員会)向けの10-Kファイリング(年次報告書の提出)を延期することも2日に発表した。

ビットコイン減損費用に関する現行の計算方法が、会計規則の要件を満たしていないことに気づいたという。これまで同社は毎日の現物価格に基づいて減損を計算してきたが、ビットコインの日中安値を用いて算出しなおす必要があると主張している。Riotは期限までの年次報告書提出を諦め、15日間の延長期間内に提出される見込みであると報告している。

1日には、競合の採掘会社であるMarathon Digital (MARA)が、22年の四半期報告書の10-Kの提出を遅らせることを発表していた。デジタル資産の減損処理に関してSECからの調査を受けており、監査済みの21年の決算報告も修正対象となるという。なお、総利益率、営業利益、純利益に影響を及ぼすことはないと述べた。

仮想通貨取引所に銀行サービスを提供するSilvergate Bank(SI)も規制当局の調査と監査上の理由から10-K提出を遅らせており、同社のSI株価は1日に前日比57%減少した。米証券取引委員会(SEC)に提出した書類の中で、「自己資本が十分でない」可能性があり、「事業を見直している」と述べていた。

関連:米シルバーゲート株価暴落 米コインベースらとの取引停止を受け

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/18 月曜日
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年7月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。
11:00
『守りの金(ゴールド) vs 攻めのビットコイン』資産配分における役割の違いを解説
相場暴落時に注目の集まりやすい金(ゴールド)とビットコインの比較を初心者にもわかるよう解説、インフレ耐性や政府の影響回避といった類似性と、安定性や価格変動要因の違いを比較、投資戦略や資産配分のポイントも提示する。
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧