CoinPostで今最も読まれています

米国株・NYダウ反発 金融リスクへの懸念後退か|17日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

3/17(金)朝の相場動向(前日比)

    伝統金融

  • NYダウ:32,246ドル +1.1%
  • ナスダック:11,717ドル +2.4%
  • 日経平均:27,010円 -0.8%
  • 米ドル/円:133.7 -0.03%
  • 米ドル指数:104.4 -0.16%
  • 米国債10年:年利回り3.5 +2.4%
  • 金先物:1,923ドル -0.39%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:25,009ドル +2%
  • イーサリアム:1,674.ドル +0.8%

本日のニューヨークダウは反発し+371.9で取引を終えた。ナスダックやS&P500も前日の下落からプラス圏に転じた。欧州金融機関の信用リスクを巡る投資家の懸念が後退したようだ。

銀行問題解消か

前日はスイスの大手金融グループ クレディ・スイスの信用不安が急激に高まり、多くの欧州大手銀や地銀にも影響をもたらしたが、同行が16日にスイス当局の流動性支援を受け入れ、スイス国立銀行(中央銀行)から最大7兆1000億円相当を借り入れる意向であると発表したことは投資家に安心感を与えた模様だ。ストックス欧州600指数はこの日、+1.26%反発した。

関連クレディ・スイスの経営不安を受け、スイス中銀が緊急声明

また、米SVB銀やシグネチャー銀の経営破綻から連鎖的影響(伝染効果)を受ける懸念が高まっていた米中堅銀行のファースト・リパブリックについては財務安定化を図る米政府の調停で、JPモルガンやシティを含む大手銀行11行が300億ドル(約4兆円)の預金を実施することに合意したことも市場に歓迎された。ファースト・リパブリックの株価は16日、一時-36%急落したが、預金受け入れのニュースを受けて+28%高まで買い戻された。

関連シグネチャー銀行の買収先競売、「仮想通貨顧客の放棄」が付帯条件か=報道

さらに、JPモルガン・チェースのアナリストは16日に、米連邦準備制度理事会(FRB)が新たに設定した「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」を通じて金融システムに最終的に注入する流動性の規模が最大で2兆ドル(約270兆円)に達し得ると予測。BTFPはシリコンバレー銀行など米銀3行の経営破綻を受けて先週末に打ち出された特別融資措置だ。

関連クレディスイス経営不安で相場全面安、ビットコインのドミナンス急進に3つの理由

米経済指標が好調

15日夜発表の米PPI(生産者物価指数)はインフレ鈍化の兆しを示したが、昨晩発表の先週の米新規失業保険申請数は前週比2万件減の19万2000件と、急増した前週から反転。昨年7月以来の大幅な減少となった。(減少=強い雇用)

一方、インフレ率の重要な指標となる賃金の伸びは減速を示唆しており、個人支出を抑え始めつつある可能性が出てきた。また、メタ・プラットフォームズなど企業の追加レイオフが相次いでいるため、今後の新規失業保険申請に反映されることになる。

米新規失業保険申請数が示す経済状況が好調だったことや、欧州ECB理事会が0.5%の大幅利上げをコミット通りに実施したことを受けて、来週FOMCでの0.25%利上げ観測は再び高まり、昨日の50%から80%近くまで上昇した。なお、米国債相場は下落した。

出典:CME

今週以降の経済指標(日本時間)

  • 3月23日3時(木):米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表、議長の定例記者会見
  • 3月30日21時30分(木):米10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)(前期比年率)
  • 3月31日21時30分(金):米2月個人消費支出(PCEコア・デフレーター)(前月比・前年同月比)

関連仮想通貨市場も注目のCPI(消費者物価指数)とは|わかりやすく解説

米国株

米銀行株は前日の全面安から買い戻され、クレディ・スイス(欧州市場)が+20%と大幅に反発したほか、JPモルガンやウェルスファーゴなどもプラス圏に転じた。

IT・テック株も全面高。個別銘柄の前日比では、NVIDIA+5.4%、c3.ai+5.8%、ビッグベア.ai-7.8%、テスラ+2.%、マイクロソフト+4%、アルファベット+4.3%、アマゾン+4%、アップル+1.8%、メタ+3.6%、スナップ+7.2%、コインベース+5.1%、マイクロストラテジー+5.9%、アルゴ・ブロックチェーン+1.9%。

メタやスナップなどのソーシャルメディア企業は堅調に推移。バイデン米政権は16日、動画投稿アプリ「TikTok」を保有する中国のバイトダンス社に対して保有株式を米国企業へ売却しなければ、米国での利用を禁止する方針を伝え、強硬な圧力をかけた。

関連仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

今週のGMラヂオ

今週金曜日3月17日(金)の12:00からは、第13回GM Radioを開催予定。L1ブロックチェーン「Sui」の開発企業Mysten Labsの共同創設者Evan Cheng CEOを招待している。

関連「GM Radio」 次回はディエム系L1「Sui」の開発企業Mysten Labsが参加

なお先週のラヂオのアーカイブはこちら。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/29 月曜日
12:54
ブロックチェーンゲーム「Heroes of Mavia」、MAVIAトークンのインフレ抑制へ
Web3ゲーム「Heroes of Mavia」は、イーサリアムベースの独自トークン「MAVIA」のインフレ抑制のため、ロック解除スケジュールを変更した。
12:27
ワールドコイン開発元、OpenAIらとの提携を検討か=報道
仮想通貨ワールドコイン開発企業は、決済大手ペイパルや、アルトマン氏の別事業OpenAIと提携を模索していると伝えられる。
10:00
仮想通貨の「ポイ活」潮流、将来のトークン配布を見越した投資戦略
ポイ活やエアドロップといった、2024年の暗号資産(仮想通貨)市場におけるトレンドを掘り下げる。将来のトークン発行に向けて最大限の報酬を得るため、ソラナやBASEでユーザーの活動量が増加。資本競争が激化している。
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア