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Optimismロールアップを提供するConduit、9億円調達

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Optimismのロールアップを提供

暗号資産(仮想通貨)関連スタートアップConduitは28日、仮想通貨ベンチャーキャピタル大手Paradigmが主導するシードラウンドで、約9.2億円(700万ドル)を資金調達したと発表した。

Conduitは、仮想通貨セクターの開発者のために設計されたインフラプラットフォームだ。

Conduitは、開発者はConduitのサービスを使用することで、イーサリアム(ETH)のL2ネットワークOptimism上で製品グレードのロールアップを短時間で構築・起動し、そのアプリケーションをスケーラブル(拡張可能)にできると説明している。

なお、ロールアップ(Rollup)とは、トランザクションの一部をオフチェーン(ブロックチェーン外)で処理することにより、ネットワークの混雑などスケーラビリティ問題に対処するソリューションのことだ。Conduitは次のように述べた。

DeFi(分散型金融)プロトコル、ゲーム会社、NFT(非代替性トークン)プラットフォーム、その他のオンチェーンプロバイダーは、Conduitを使用してアプリケーションを迅速かつ容易に拡張できる。

それにより、より良いユーザー体験を提供したり、ネットワークの混雑によって不可能だったサービスや機能を構築できるようになる。

Conduitは、ブロックエクスプローラやその他、開発者にとって必要なものがすべて組み込まれていると続けた。アプリをOptimismのメインネットと同じ技術で実行可能で、イーサリアムのセキュリティが適用されるとしている。

スケーラビリティ問題とは

取引処理が遅延してしまうような「拡張性」の問題を指す。ブロックチェーンの性質上、1つのブロックの中に書き込める取引データ量が限られていることが原因で、処理が遅延する問題である。送金に時間がかかってしまい、それによって取引手数料の高騰につながることがある。

▶️仮想通貨用語集

Optimism「スーパーチェーン」に協力

Conduitは、「Optimism」をサポートする「Optimism Foundation」とも協力していくと述べた。開発者が、Optimismの「Superchain(スーパーチェーン)」で共通規格「OP Stack」を使ったロールアップを簡単に立ち上げられるようにする計画だ。

ConduitのOP(Optimism)チェーンも、スーパーチェーンに統合され、「OP Stack」の開発や改良の恩恵を受けることになる。

スーパーチェーンは、最近Optimismが構想段階として発表したものだ。スーパーチェーンとは、OP Stack規格で構築されるクロスチェーンブリッジ、分散型ガバナンス、通信レイヤーなどを共有するチェーンのネットワークとして考えられている。

ブリッジとは

異なるネットワーク間でトークンの移動等を実現することで、相互運用を可能にする仕組みや技術を指す。ユーザーが資金を引き出せなくなったり、サイバー攻撃の被害に遭ったりする可能性があるとリスクも指摘されている。

▶️仮想通貨用語集

スーパーチェーンを立ち上げることができた暁には、Optimismのメインネットとその他の関連チェーンは、OPチェーン(スーパーチェーン内のチェーン)の統一ネットワークに統合されることが見込まれているところだ。これにより、スケーラブルで分散型のコンピューティングを、さらに推進できるとされる。

Conduitは、ロールアップの管理サービスも提供し、OP Stack規格に関する自動コード更新の他、スーパーチェーンが利用可能になった場合は、それへの対応も行う。

また、Conduitを利用してロールアップを構築した開発者は、そのロールアップから得られるシーケンサー手数料と、イーサリアムの検証作業で得られる収益の一種「MEV」も得ることが可能だとしている。

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